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14件のお客様レビュー

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『こころ』『それから…

『こころ』『それから』の続編と言われる長編作品。 過去の業はいつまでも彼らを縛り追ってくる、彼らに門は開かれない。テーマは強く的確に描き表わされていて、言いようの無い恐ろしさを感じました。 要所要所の描写が過不足無く鮮やかで、絵として印象に残ります。 宗助と御米のつましく薄暗く小...

『こころ』『それから』の続編と言われる長編作品。 過去の業はいつまでも彼らを縛り追ってくる、彼らに門は開かれない。テーマは強く的確に描き表わされていて、言いようの無い恐ろしさを感じました。 要所要所の描写が過不足無く鮮やかで、絵として印象に残ります。 宗助と御米のつましく薄暗く小さな生活世界が、私には愛しかったです。 過去の重さに苦しみながら、それでも宗助は御米の元へ帰ってきた。襲い来る弾劾に打ち勝つ強さを持たなくても、二人は全き不幸の中にいたというわけではないんじゃないか

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過ちを犯した男と女。…

過ちを犯した男と女。平穏な日常と、心の中に渦巻く罪悪感。心の平安を求めて止まぬ、現代人の心の孤独を描く。

文庫OFF

 人間小説です。「門…

 人間小説です。「門」の意味を考えさせられます。宗助夫妻につつましい生活ぶりがなぜか心を打ちます。 子供のできない夫婦にはある因果がまつわってると占い師にいわれ、夫婦の過去が明らかになります。 最後は少し怖い感じがしました。

文庫OFF

2024/07/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

内容を全く覚えていない。 紹介文からは暗そうな内容だが。。。 機会があれば再読してみよう。 (2024.7.19) 【Amazon紹介文】 かつての親友の妻とひっそり暮らす宗助。他人の犠牲の上に勝利した愛は、罪の苦しみに変わっていた。宗助は禅寺の山門をたたき、安心と悟りを得ようとするが。求道者としての漱石の面目を示す前期三部作終曲。 ※1998.5.4読了  HPの日記から記録を確認(2024.6.27)

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2024/05/14

なーにが言いたいのかわからんかった、 日常描いてるほのぼの作品なのかと思いきや、略奪愛?だの、禅寺だの終始宗介が何をやってるのか理解できなかった。

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2021/11/13

略奪愛をテーマにした作品だったが、最後まで自分とはテーマが合わなかった。表現技法などには共感する部分も多々あったが、二人の関係性や心情など理解ができない部分もあった。

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2021/01/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

前期三部作、三作目… 三四郎、それからと大きく違うのは、最初から夫婦である、と言う点である。 ただ、略奪愛という面では、それからの流れを汲んでいる。 弟の進学問題など色々ありながらも、二人で慎ましくと暮らす夫婦。彼らには"罪"があり、あることがきっかけで夫は禅に救いを求めるが、結局上手くいかずに戻ってくる。そして…という。 夫婦の日常生活の描写がとても綺麗だなと思った。 ただ単に、仕事に行ったり食事をしたりとか、その辺をぶらぶらしたりとか、ありがちな生活を送っているだけなのだが…。 多分だけど、夫は元々、禅とかそういうのは興味がなかったんだと思う。 だけど、自分が親友の妻を略奪して結婚し、その親友の行方は知れず。でも、隣人から久しぶりに、かつての友人の名前を聞き、怖くなったんだろうね。 だけど、友人の名前を聞いたことを妻にも誰にも言えず、何かに縋りたかった。それが禅だったんだろう。 こういうのって、誰にでもあると思う…。私にもある。だから、この点は夫にちょっと親近感を覚えた。 最後の方で「鶯が鳴いているのを聞いたと誰かが言っていたよ」と弟と妻が話していて、妻が「もう春の兆しが来ているのね」と喜んでいたが、友人の件もあり、でもすぐに冬が来る…なんて言う。不穏な終わり方。 彼は、この先も不安から逃れることが出来ないんだろうな。

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2020/07/07

『それから』の「それから」の話が、『門』に繋がっていくのかと改めて思った。罪がどんなものか、詳細が語られていないのが謎で、少し難しい話だった。

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2020/03/16

漱石の前期3部作にあたる最後の作品。 表紙に書いてあるあらすじが割とネタバレだった。まだ読んだことのない人は見ない方がいいかも。 一度道理から外れたことをすると、それを一生背負い続けなくてはならない。因果関係のない不幸も、その過ちを原因だと考えるようになる。そういうこともあるん...

漱石の前期3部作にあたる最後の作品。 表紙に書いてあるあらすじが割とネタバレだった。まだ読んだことのない人は見ない方がいいかも。 一度道理から外れたことをすると、それを一生背負い続けなくてはならない。因果関係のない不幸も、その過ちを原因だと考えるようになる。そういうこともあるんだなと考えさせられた。

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2018/02/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

宗助とお米は、穏やかでお互いに思いやりを忘れずに暮らしている。 その所作や何気ない一言一言は、素直に理想的と思えるものであり、美しい。 そのようにしてふたりが深く結びついているのは、ふたりがふたりのみ世間と距離を置いて暮らしている、暮らさざるを得ないが故。 そんなふたりは、それでもなお、分かり合えない余白を残している。 その余白が宗助の不意の一言をきっかけに現れた時、人ごとで無いような怖さが湧いてくる。 夫婦の美しさと哀しさを感じるこうした描写が胸を打つ。

Posted byブクログ