銀漢の賦 の商品レビュー
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友というのはいいものだなぁと。下士の源吾と家老の将監、百姓の十蔵。三人は幼馴染ですが、それぞれの人生を生き、身分も違うため、あまり関わりあうこともありませんが、それでも子供の頃の大切な思い出は特別なのだなぁと思いました。年をとれば尚更それが心に浮かぶものかもしれません。 友情と思慕と藩の権力争い。やっぱり藤沢氏の作風を思い浮かべてしまいます^^ でもこの静かな動と、藩(組織)にとっては取るに足らない存在かもしれない一人の男の一途で不器用な生き方にいつも心惹かれてしまいます。読んで良かった^^
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江戸中期のある小藩で老境を迎えている源五、その幼年時代からの親友だった家老・将監の二人がある日、少年時代に駈けた峠でふと交わした会話。そこから、藩の一大事を巡る事件が始まる。二人と友になった元農民の十蔵の3人の友情が美しいです。始めは源五が単に出世できなかった屈折した思いを抱いて...
江戸中期のある小藩で老境を迎えている源五、その幼年時代からの親友だった家老・将監の二人がある日、少年時代に駈けた峠でふと交わした会話。そこから、藩の一大事を巡る事件が始まる。二人と友になった元農民の十蔵の3人の友情が美しいです。始めは源五が単に出世できなかった屈折した思いを抱いているだけに思えましたが、読み進んでいくうちのその一本気な性格に魅力を感じます。そして最後の大どんでん返し。主要登場人物がほとんど男性で色気がなかったですが、十蔵の娘、蕗との心の通い合いが唯一ホッとする場面です。
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少年の日を共に同じ道場ですごした幼馴染3人のたどる人生。家老の松浦将監と平侍の日下部源五は親友同士だったが一揆の惣代となる十蔵のことで源五から断絶する。葉室さんの作品としてはページ数が少ない作品ですが、男の友情を淡々と描く良い作品。
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もっと重々しい話かなと思っていたのですが、爽やかな友情ものって感じで後半にいくほど読みやすいです。前半は人物関係がちょっとややこしいところがあります。
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九州の小藩・月ヶ瀬藩を舞台にした幼馴染み3人の物語。家老となった松浦将監と日下部源五の関係を軸に、30年以上も前の思い出がよみがえる。 銀漢とは、漢詩で言う天の川のこと。宋第一の詩人と言われた蘇軾の「中秋月」にうたわれている。 -- 日暮れ方、雲が無くなり、さわやかな涼気が満ち、銀河には玉の盆のような明月が音も無くのぼる。この楽しい人生、この楽しい夜も永久につづくわけではない。この明月を、明年はどこで眺めることだろう。
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松本清張賞http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E6%B8%85%E5%BC%B5%E8%B3%9E
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架空の藩が舞台。同じ道場で学んだ少年二人がやがて歳を経て家老と郡方と身分は分かれるが、二人は再び同じ目的のために命をかける。松本清張賞受賞作。
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江戸中期、地方藩で同じ道場に通った少年2人。不名誉な死を遂げた父を 持つ藩士・源五の友は、今や名家老となっていた。老境をむかえたふたりの 武士の運命が再び絡みはじめた…。第14回松本清張賞受賞。
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第14回松本清張賞をとった時代小説です。 少年時代を同じ道場ですごした親友三人、 「武士と百姓」と身分が違っても変わらぬ男の友情を描いた本格的な時代小説でした。 銀漢とは天の川の事だそうです。 ユーモラスな味付けもあって読みやすかったですね、 映画にするとよさそうな内容でした...
第14回松本清張賞をとった時代小説です。 少年時代を同じ道場ですごした親友三人、 「武士と百姓」と身分が違っても変わらぬ男の友情を描いた本格的な時代小説でした。 銀漢とは天の川の事だそうです。 ユーモラスな味付けもあって読みやすかったですね、 映画にするとよさそうな内容でした。
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