死への祈り の商品レビュー
マットスカダー第十五作、原題"HOPE TO DIE"。 初めてスカダー以外の視点で語られる場面が入る。 ストーリー自体は前回のようなアクションは息を潜め、 犯人をじわじわと追い詰めていく展開。 これまでのように聞き込みではなくTJのネットを使った調査のせい...
マットスカダー第十五作、原題"HOPE TO DIE"。 初めてスカダー以外の視点で語られる場面が入る。 ストーリー自体は前回のようなアクションは息を潜め、 犯人をじわじわと追い詰めていく展開。 これまでのように聞き込みではなくTJのネットを使った調査のせいか、 大味な感は否めないが、さして気にせず読める。 珍しく次巻に続くような引き。 そしてそこはかとなく漂う終息感。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公のマット・スカダー目線ではない文章がところどころに入ってくるものの、 冒頭の語りといい、なじんだ登場人物たちといい、話の展開といい、まったりとした感じ。 既視感とでも言おうか。 それでいて今までにない、元家族との問題や結末から来る緊張感があり、 その既視感はマンネリとは呼べない。 しかも、この緊張感は次の作品まで続きそうだ。
Posted by
マッドスカダーシリーズ。 弁護士夫婦が惨殺された。後日その犯人は、死体となって発見されるが、事件に不信なものを感じた夫婦の姪が、スカダーに解決を依頼する。 今までスカダーシリーズって、スカダーの主観だけで描かれていた、はずだ。 けれど、これは犯人の主観が交互にはいってく...
マッドスカダーシリーズ。 弁護士夫婦が惨殺された。後日その犯人は、死体となって発見されるが、事件に不信なものを感じた夫婦の姪が、スカダーに解決を依頼する。 今までスカダーシリーズって、スカダーの主観だけで描かれていた、はずだ。 けれど、これは犯人の主観が交互にはいってくる。 解説では、シリーズの終わりを示しているのではないかと、書いてあった。それはなんともいえないが、終わりまで読んでいくとこの形にした意味がわかる。わかるが、やっぱりシリーズの終焉が近いのかとも思う。 でもって、こんな風に思うのは、ブロックが相変わらず上手いからだ。 主人公の主観と、犯人の主観が交錯するなんて、今じゃステレオともいえるような手法だ。普通のことをしていても、普通に終わらない。だって、ブロックだから。 やられました。
Posted by
アル中探偵マット・スカダーシリーズ!順番に読んでいないのですが…だいたい、読み尽くしています。どれもいいですねー!!これも、アルコールは断ち、エレインと結婚しているしー、TJや、ダニー・ボーイ・ベルに、ミック・バルーと、いつもの魅力的なメンバーが活躍!!マットの行動力、推理力、人...
アル中探偵マット・スカダーシリーズ!順番に読んでいないのですが…だいたい、読み尽くしています。どれもいいですねー!!これも、アルコールは断ち、エレインと結婚しているしー、TJや、ダニー・ボーイ・ベルに、ミック・バルーと、いつもの魅力的なメンバーが活躍!!マットの行動力、推理力、人脈ってやつ?素敵です。でもー、マットも年取ったからか、ハードボイルドさは、ちょっと欠ける気がする…
Posted by
ひさびさに私立探偵マット・スカダーのシリーズ。このシリーズもずーっと読んでいて、「八百万の死にざま」はわたしのオールタイムベストテン上位に入るんだけど、とにかく雰囲気が大好き。アル中を克服したニューヨークの中年の私立探偵。渋い。ハードボイルド。会話がいちいち哲学的。かつユーモアが...
ひさびさに私立探偵マット・スカダーのシリーズ。このシリーズもずーっと読んでいて、「八百万の死にざま」はわたしのオールタイムベストテン上位に入るんだけど、とにかく雰囲気が大好き。アル中を克服したニューヨークの中年の私立探偵。渋い。ハードボイルド。会話がいちいち哲学的。かつユーモアがある。かっこいい。わたしも守ってもらいたい……。 今回、謎解きもけっこう複雑で、すごくスリリングな展開。でも、マットの調査はなんというか、ひたすらききこみをしていく地味な感じでたとえば自分が危ない現場に乗り出していくっていう感じじゃなくて、そういう客観的な感じ?も好きで。 次作の文庫化が待たれるー。
Posted by
マット・スカダーとも長いお付き合いになります。完全にアルコールと縁を切り、身も固めて、いよいよ大団円と思いきや、この作品だけでは終わらないのでありました。
Posted by
- 1