司馬遼太郎対話選集(9) の商品レビュー
司馬遼太郎 対話選集 9 アジアの中の日本 対談の目線は 「日本が生き延びるためには アジアから学ぶべき」という点に置いているが、司馬史観は「アジアに対する自省は必要としつつ、征韓論は 対ロシア防衛から正当化し、欧米列強の脅威から 参謀本部が 侵略戦争に変容させた」という...
司馬遼太郎 対話選集 9 アジアの中の日本 対談の目線は 「日本が生き延びるためには アジアから学ぶべき」という点に置いているが、司馬史観は「アジアに対する自省は必要としつつ、征韓論は 対ロシア防衛から正当化し、欧米列強の脅威から 参謀本部が 侵略戦争に変容させた」ということだと思う。論者の日本の危機感は伝わってくるし、政治家の言葉より具体的で わかりやすい 商業や競争を否定している儒教原理は知らなかった。原理のない日本の野蛮性は 理解できたが、経済強国である中国や韓国は 儒教原理に沿っていないということになるのか? 「原理がなかったことは、日本の幸せでもあった」という司馬遼太郎の言葉は名言 対談者それぞれ 別の言葉を使っているが、国家における普遍性=原理=イデオロギー=文化 と解釈していいのだと思う 開高健 との対談における文化と文明の定義は秀逸 「文化は、その民族に特殊なものであって、一般から見れば不合理なもの〜その文化圏の固有の血と土の産物であって、他の文化圏には伝達困難なもの。文明は相互に影響発展させあって共有すべきもの」
Posted by
○日本人は昔から文化変容をおそれない。 ○支那の書は方ありて法なし ○日本にはない絶対主義、緩やかな統治、大衆の学 ◯町人町の博多と侍町の福岡
Posted by
1970〜1980年までの 司馬遼太郎と他の小説家や文学者との対談を本にした作品。 よく考えたら今から30〜40年前なのだけども あぁこの年代にも中国や韓国、モンゴルまでいろんなアジア話をしていたのだなーと思う。 いつの時代も日本は点で見ら中国は面で見るとか その辺もあーなるほど...
1970〜1980年までの 司馬遼太郎と他の小説家や文学者との対談を本にした作品。 よく考えたら今から30〜40年前なのだけども あぁこの年代にも中国や韓国、モンゴルまでいろんなアジア話をしていたのだなーと思う。 いつの時代も日本は点で見ら中国は面で見るとか その辺もあーなるほどなーと思う反面 今との比較をしながら読むのもまた一興。 侵略したというのを進出したと書いたり まぁお国違えどいろいろあるのねと。 しかしながらモンゴルのところが1番面白かった。 遊牧民すげーなーと。
Posted by
中国からすると海は外国。 庶民の力が強くなってくると、宦官たちの握っている情報が重要になってきて情報提供権が強まってくる。 オーストラリアはマゾヒズムなところがあって、自分の国は豊な大地でこれをアングロサクソン系の白人で独占していたい、それはそれでいいのだが、別に基本産業というの...
中国からすると海は外国。 庶民の力が強くなってくると、宦官たちの握っている情報が重要になってきて情報提供権が強まってくる。 オーストラリアはマゾヒズムなところがあって、自分の国は豊な大地でこれをアングロサクソン系の白人で独占していたい、それはそれでいいのだが、別に基本産業というのがない。だから資源を売って暮らしている。 遠心力と求心力の交錯の中で右往左往しているのが国際政治だけれども、ソビエトブロック、ラ米ブロック、とブロック化していく。 17-8世紀までは中国を中心としたアジアがヨーロッパよりも優秀だった。にもかかわらず欧州にアジアがやられてしまったのは、欧州は民族単位の国家から1つの文化圏を形成したのに、アジアは纏まりがなかったから。 日本になぜしきたりとか様式化されたものが多いかというと目的がないから、理念がないから。
Posted by
久しぶりに司馬遼太郎の本を読みました。 有名どころはガラスの十代に遭遇済みですので ある意味、この本のような対談集しかもう読める物が ない。。(街道をゆくは長いからちょっとね。。。。) 民族的な視点での日本、朝鮮、中国、モンゴルへの 話は最近の「アジアといえば国家対決...
久しぶりに司馬遼太郎の本を読みました。 有名どころはガラスの十代に遭遇済みですので ある意味、この本のような対談集しかもう読める物が ない。。(街道をゆくは長いからちょっとね。。。。) 民族的な視点での日本、朝鮮、中国、モンゴルへの 話は最近の「アジアといえば国家対決、宗教、 戦後処理」とは違う視点でおもしろかった。 昔に読んだら、司馬史観のとりこなんだろーなー。
Posted by
司馬の古くからの友人だけあって陳舜臣との対談内容はディープで強い信頼関係が伺える半面、余計な解説は省いているようで置いてけぼりを食らう箇所が多々あった。対談形式といっても素人が玄人にインタビューする糸井重里タイプのものとは違うのだと痛感。 一方でモンゴルをテーマにした開高健との対...
司馬の古くからの友人だけあって陳舜臣との対談内容はディープで強い信頼関係が伺える半面、余計な解説は省いているようで置いてけぼりを食らう箇所が多々あった。対談形式といっても素人が玄人にインタビューする糸井重里タイプのものとは違うのだと痛感。 一方でモンゴルをテーマにした開高健との対談はおもしろかった。農耕民族である日本人には計り知れない遊牧民族の不思議がわかりやすく語られている。開高健のおおらかさがよく効いている。 08.12.24
Posted by
70年代80年代の対談集。中国や韓国の歴史、人名、事件など、知らないことについて話し合っていました。
Posted by
- 1