姉飼 の商品レビュー
こりゃ良いです
面白かったです。170ページくらいの短編集なんですが。 「姉飼」は、なんとも不気味でした。あの終わり方はずるい!その後どうなったの? 「キューブ・ガールズ」も意味不明なまま終わり、その後を知りたいです。 「ジャングル・ジム」に至っては笑えてくるほどにシュールです。 公園に...
面白かったです。170ページくらいの短編集なんですが。 「姉飼」は、なんとも不気味でした。あの終わり方はずるい!その後どうなったの? 「キューブ・ガールズ」も意味不明なまま終わり、その後を知りたいです。 「ジャングル・ジム」に至っては笑えてくるほどにシュールです。 公園にあるジャングル・ジムがイタリアン・レストランで食事をするんですよ。 意味わかんないんですけど、シュールで不気味で面白いです。 すべて変で、不気味です。飽きさせず、興味を抱かせます。オススメです。
リーンベル
4編とも、とても寓話的な話だと思った。 シュールでグロテスクで「なんでこんな設定思いつけるんだろう?」と思ってしまう部分は多いんだけど、何かしら現実にある物事を再解釈して作り上げたんじゃないかと思う。 串刺しで売られる「姉ら」のおぞましい姿にどうしようもなく惹かれてしまう主人公...
4編とも、とても寓話的な話だと思った。 シュールでグロテスクで「なんでこんな設定思いつけるんだろう?」と思ってしまう部分は多いんだけど、何かしら現実にある物事を再解釈して作り上げたんじゃないかと思う。 串刺しで売られる「姉ら」のおぞましい姿にどうしようもなく惹かれてしまう主人公、という図は、違法なペットや売春の比喩なんだろうなー。 そういう寓話なんだろうと捉えてもやっぱり、姉らの妖しくて背徳的な姿に主人公と同じ目線でなぜか惹かれてしまう。 ビジュアル想像するとどう考えてもただのグロだし暴れる姉たちは色気なんてないのに、不思議。 収録作の中では『妹の島』が一番好きです。 虫いっぱいでグロいのに、文章全体を覆う濃厚な果実の香りが感じられるような。美と醜が同時に襲いかかってくるようで印象的でした。
Posted by
不条理ホラーだ。良い意味で意味がわからないし、そもそも意味などないのかもしれないし、あるのかもしれない。 「姉」を手に入れたい執着に取り憑かれた果てに「僕」が見るものとは。表題作含めて四篇を収録した不条理ホラー短編集。
Posted by
世界観が面白い。不気味、怖い、人間の狂気。 グロテスクな部分もあり、想像するのが恐ろしかった。 他の短編の『キューブ・ガールズ』も面白かった。でも、姉飼が1番好き。
Posted by
内容紹介 選考委員への挑戦か!? 物議を醸した第十回ホラー大賞大賞受賞作文庫化! 蚊吸(かすい)豚(ぶた)による、村の繁栄を祝う脂(あぶら)祭りの夜。まだ小学生だった僕は、縁日ではじめて「姉」を見る。姉は皆、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら、凶暴にうめき叫ん...
内容紹介 選考委員への挑戦か!? 物議を醸した第十回ホラー大賞大賞受賞作文庫化! 蚊吸(かすい)豚(ぶた)による、村の繁栄を祝う脂(あぶら)祭りの夜。まだ小学生だった僕は、縁日ではじめて「姉」を見る。姉は皆、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら、凶暴にうめき叫んでいた!
Posted by
前にも書いた気がするがホラーは苦手だ 何が面白いのかさっぱりわからない ミステリだと解かれるべき謎があり SFだとかがくっぽい嘘というガジェットがあるが ホラーの求めるのは生理的感覚的てきてき気持ち悪さとか違和感であって つまりガラスや黒板を掻き毟る音であって ゴキブリとカブトム...
前にも書いた気がするがホラーは苦手だ 何が面白いのかさっぱりわからない ミステリだと解かれるべき謎があり SFだとかがくっぽい嘘というガジェットがあるが ホラーの求めるのは生理的感覚的てきてき気持ち悪さとか違和感であって つまりガラスや黒板を掻き毟る音であって ゴキブリとカブトムシの違いではない そこが理解できない この作品も何が凄いかさっぱりわからない 日常からのズレはホラーじゃない いわゆるひとつのだから何
Posted by
姉っていう、ヒトとは独立した生き物かと思いきや、元は人間でしたという話。他3編収録。特に何てことはない物語たちでした。
Posted by
夏の角川ホラー祭。典型的な作品でしたよ。 山奥のどこかで捕らえられる、「姉」と呼ばれる人間の女性によく似た凶暴な動物を、半死半生のまま飼育する。これを一度経験すると、破産するまで書い続けてしまうのだが…。 90年代以降、「好きな小説は江戸川乱歩の『蟲』」というタイプの、よくあ...
夏の角川ホラー祭。典型的な作品でしたよ。 山奥のどこかで捕らえられる、「姉」と呼ばれる人間の女性によく似た凶暴な動物を、半死半生のまま飼育する。これを一度経験すると、破産するまで書い続けてしまうのだが…。 90年代以降、「好きな小説は江戸川乱歩の『蟲』」というタイプの、よくある作家の一人。悪趣味でドロドロ、常に血が滴っているような情景に加え、既存の言葉に新しい概念をくっつけるという、悪く言えば学生っぽい青臭い作品だ。 短編集なので4作収められているが、ジャングルジムが自分の意志で動くファンタジーっぽい作品があったりして、バラエティには富んでいる。ただ、あんまり刺さるポイントがなかったかな。角川ホラーによくあるタイプだが「自分の嫌いなものを気持ち悪く書きました」というものだ。 その中で個人的には、今っぽさのある「キューブ・ガールズ」が良かったな。へんに「日本の田舎の気味悪さ」を書くより、現代の嘘くささから怖さにつなげるストーリーのほうが、スタイル的にも映えると思う。
Posted by
タイトルから想像される内容とは違った。まぁ、ホラー文庫から出ているのだから、当然と言えば当然なのだが・・・ 四編とも異様な世界であるのだが、個人的には「キューブ・ガール」がいいかな。この作品の世界観も怖いし、女性から見るとトンデモないものなんだろうけど。 戦後日本のエログロが...
タイトルから想像される内容とは違った。まぁ、ホラー文庫から出ているのだから、当然と言えば当然なのだが・・・ 四編とも異様な世界であるのだが、個人的には「キューブ・ガール」がいいかな。この作品の世界観も怖いし、女性から見るとトンデモないものなんだろうけど。 戦後日本のエログロが受けた時代の作品はこんな感じのが多かったのかな。
Posted by
「姉」や「蚊吸豚」や「脂祭」、「オゴロ芋」や「オニモン蜂」など、微妙に不気味なモチーフを使うのがうまい。 「姉飼」は、姉という奇妙な生物を飼うという設定もさることながら、「串一本」という表現もすごかった。 「妹の島」はグロテスクホラーのよう。 「キューブガールズ」と「ジ...
「姉」や「蚊吸豚」や「脂祭」、「オゴロ芋」や「オニモン蜂」など、微妙に不気味なモチーフを使うのがうまい。 「姉飼」は、姉という奇妙な生物を飼うという設定もさることながら、「串一本」という表現もすごかった。 「妹の島」はグロテスクホラーのよう。 「キューブガールズ」と「ジャングルジム」は星進一や筒井康隆にもありそうな短編だった。
Posted by