1000の小説とバックベアード の商品レビュー
mixiの日記より転載。 3時間程度で読んだ。ボロクソに言ってる人も居るけど、これはこれで面白いんじゃないの、と思おうとしたけど、なんかムカツクのは確かだった。クリスマス・テロルあたりから思ってたことだが、佐藤友哉の雰囲気が俺は嫌いだ。あんたなんかが小説自体を知ったように語るもん...
mixiの日記より転載。 3時間程度で読んだ。ボロクソに言ってる人も居るけど、これはこれで面白いんじゃないの、と思おうとしたけど、なんかムカツクのは確かだった。クリスマス・テロルあたりから思ってたことだが、佐藤友哉の雰囲気が俺は嫌いだ。あんたなんかが小説自体を知ったように語るもんかね、と思わないではないが、それは大江健三郎が語ろうが誰が語ろうが、受肉した一個人が語った時点で説得力という意味では大差ないだろうからいいんだけど、彼の小説観は小説を大きなものとして捉えすぎのようで嫌だ。愛媛川十三や冲方丁のように、もっと自由で手軽なものと考える方がいい。というかあの小説がユヤたんの考え方そのものとは限らないし思えない。でも、笑い所が幾つかちゃんとあり、公共の場で自分の顔にアイアンクローできたのでよかったです。人間の作った価値観より、無慈悲な物理法則やら世界の情勢の方が相当力を持ってると考えているので、セカイ系や人間賛美(単体の主張に留まる話)は嫌いです。舞城や瀬戸口はそうでない物語を書いていると思うし、佐藤友哉や村上春樹はそういう物語を書いていると思うので苦手というか好きでない。ただ、mixiの日記編集画面の本文欄が埋まるぐらい文字を打ち込む衝動に駆られた小説ではあったのでよかったです。
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僕は「片説家」。「小説」と違って、個人のリクエストで、その人のためだけに物語を書くのが仕事だ。いや「片説家」だった。昨日、解雇されたのだ。途方に暮れる僕の前に、自分のために「小説」を書いて欲しいという女性が現れた。しかも、失踪しているという彼女の妹は、かつて僕がいた会社が、片説を...
僕は「片説家」。「小説」と違って、個人のリクエストで、その人のためだけに物語を書くのが仕事だ。いや「片説家」だった。昨日、解雇されたのだ。途方に暮れる僕の前に、自分のために「小説」を書いて欲しいという女性が現れた。しかも、失踪しているという彼女の妹は、かつて僕がいた会社が、片説を渡した相手だという。
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私も一応、「書く側」の人間であるので、こういった「書けない書けない」と嘆く主人公にはばりばりと共感してずぐんずぐんにされます。 なんで、こんなに小説から離れられないんでしょうね。 途中で入る意味が分かるんだけど分からない、みたいな小見出しがなかなかロックだと思いました。 盛り...
私も一応、「書く側」の人間であるので、こういった「書けない書けない」と嘆く主人公にはばりばりと共感してずぐんずぐんにされます。 なんで、こんなに小説から離れられないんでしょうね。 途中で入る意味が分かるんだけど分からない、みたいな小見出しがなかなかロックだと思いました。 盛り上がった直後にいきなり落とされたので、終わりの最初ではちょっと肩透かしくらった気分でした。 まあ、第10章からいきなり第1000章だから、ある程度話飛ぶだろうな、とは思ってましたけど。 この話の小説に対する結論は、私自身は正直「?」と思っているのですが、主人公は結構いい感じだと思いました。 読み終えた後、むしょうに小説の書きたくなる小説でした。
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片説家を首になる。その直後に片説の 依頼主の姉から小説を依頼される。 妹の残したDVDを姉と一緒に見る。 自分は射精。姉はオルガスムス。 虚脱感。 小説を書いていると拉致される。 山の上ホテルにこもる。 妹が失踪した理由は昔の仲間。 京王プラザの地下の図書館に2ヶ月。 下に太宰が...
片説家を首になる。その直後に片説の 依頼主の姉から小説を依頼される。 妹の残したDVDを姉と一緒に見る。 自分は射精。姉はオルガスムス。 虚脱感。 小説を書いていると拉致される。 山の上ホテルにこもる。 妹が失踪した理由は昔の仲間。 京王プラザの地下の図書館に2ヶ月。 下に太宰が入水した玉川上水。 小説の言語がでない。言語を絞りだす バックベアードから逃げる。 日本文学。右手のミイラ。マレーシア のホテル。
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ゆやたんが悩んでいたことはすごいわかる。しかし、これ以降のフィーバーぶりを見ると序盤は自虐過ぎてちょっといらっときた。 ゆやたんの持つ黒い何かがすきだったので希望に満ち満ちていてどこか別の作家の作品を読んでいるようだった。 最後の言葉の海は絵にしたらものすごく綺麗なんだろう。こう...
ゆやたんが悩んでいたことはすごいわかる。しかし、これ以降のフィーバーぶりを見ると序盤は自虐過ぎてちょっといらっときた。 ゆやたんの持つ黒い何かがすきだったので希望に満ち満ちていてどこか別の作家の作品を読んでいるようだった。 最後の言葉の海は絵にしたらものすごく綺麗なんだろう。こう思ったときに実際の絵に仕上げる能力がないのが悔しく思う。
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日本文学に会いに行くというのがなんとも象徴的なのだけど、おそらく、彼自身がいろいろ悩んでいて、「小説を書きつづけるしかない自分」をどうにか肯定することを試みた作品。
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三島由紀夫に続いて読んだのは、第20回三島由紀夫賞を受賞した、佐藤友哉さんの作品。 ブランチで言ってたけど、この人はほんとうに小説が好きなんだろうね。 だからこそ、いつも小説と戦いながら書いてる。 そんな様子が伝わってきます。 もっと熟してから、読んでみたい作家。
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第二十回三島由紀夫賞受賞作品。 村上春樹さんの「ねじまき鳥クロニクル」に似た感じで、私は苦手です。 まだまだ未熟者なので理解できませんでした。 十年後楽しく読めますように。
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▼……良かったけど、凄く良かったけど、滅茶苦茶釈然としない。佐藤友哉さんは小説が上手になってしまった。今までの、いろんなものがごった煮になった、ギラギラした匂いがしなくなった。結果、食べやすくはなった。万人受けしそうで、オススメしやすいけど……んー。▼わかりやすい、自虐コミの文学...
▼……良かったけど、凄く良かったけど、滅茶苦茶釈然としない。佐藤友哉さんは小説が上手になってしまった。今までの、いろんなものがごった煮になった、ギラギラした匂いがしなくなった。結果、食べやすくはなった。万人受けしそうで、オススメしやすいけど……んー。▼わかりやすい、自虐コミの文学批判(幻想風味)。立場的にはちょっと保守的。▼小説家を目指している文学青年たちは今すぐ読むべし。多分ラストで信者になってしまう(笑)。
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370枚だからね、さすがに長いね。友達と一字違いだな、この人、くらいな感じで読んでいた。作品は、書き手の必死さが伝わってきた。小説としての面白さは、まぁさておき(そうでもなかったと言ってしまうのも何なので、と括弧書きで書いてしまうのもどうかと思うが)、書こうとしていることは伝わっ...
370枚だからね、さすがに長いね。友達と一字違いだな、この人、くらいな感じで読んでいた。作品は、書き手の必死さが伝わってきた。小説としての面白さは、まぁさておき(そうでもなかったと言ってしまうのも何なので、と括弧書きで書いてしまうのもどうかと思うが)、書こうとしていることは伝わってきた。というか、それしかなかった。ちょっと村上春樹の世界の終わり〜チックなところもあるのだけど(たぶんそこらへんは狙ってるんだと思う)、展開がさくさく行き過ぎて、ちょっと待ってよ、と思いながら、読んでた感じ。(07/4/26)
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