音楽を「考える」 の商品レビュー
特に斬新、というわけでもない音楽理論。ワルキューレの騎行の、俗物的な音楽の何が悪い。確かにモーツァルトは天才だ。かと言って他のクラシックが否定される必然性はどこにも、ないよね。却って音楽の垣根を高くしてしまった感もある。入り口はなんでもいい。問題はどう進んで行くか。
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文字通り音楽について様々な角度から語り合っている。脳科学者と作曲家の対談なのだが、江村氏は工学部出身ということもあり、音楽の物理的な側面に始まり、哲学的な内容や生きることにおける音楽の役割まで幅広く語られる。意外なことに、いつも落ち着いた印象の茂木氏が、クラシック音楽の日本人工が...
文字通り音楽について様々な角度から語り合っている。脳科学者と作曲家の対談なのだが、江村氏は工学部出身ということもあり、音楽の物理的な側面に始まり、哲学的な内容や生きることにおける音楽の役割まで幅広く語られる。意外なことに、いつも落ち着いた印象の茂木氏が、クラシック音楽の日本人工が1パーセントに過ぎないことを嘆き、今後の人口拡大に熱く語っている。話は日本人の気質にまで及ぶのだが、賛成できない部分もある。何も西洋世界に合わせる必要はないのだ。西洋の音楽を日本人がやること自体無理ということも言うつもりもない(それはむしろナンセンスだ)。21世紀まで来たのだから、日本人が作り出すクラシック音楽があれば良いと思う。
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ソニーコンピュータサイエンスの脳科学者と、 名工大卒業し、独学で作曲を学んだ音楽家の、対談。 これも一つのハーモニーか、いい音を奏でます。 以下抜粋+簡略抜粋 「いくらオリジナルティが大事だと言っても、とにかくいろんな曲を聴いて、作品に接する意外にはないのかなという気がします。...
ソニーコンピュータサイエンスの脳科学者と、 名工大卒業し、独学で作曲を学んだ音楽家の、対談。 これも一つのハーモニーか、いい音を奏でます。 以下抜粋+簡略抜粋 「いくらオリジナルティが大事だと言っても、とにかくいろんな曲を聴いて、作品に接する意外にはないのかなという気がします。」(P.17) 「作曲といいうことは一つには、自分の心の奥底にある、ある意味では決して開いてはいけない部分に、何かを探って切り裂いていく…中略…ここでぎりぎりにとめておくのか、それともあっちの世界に行っちゃうのか」(P.20) ⇒将棋の羽生名人と同じことを述べている 「小学生に向けて音楽を聞かせる。内に秘める声を聞かせるには、モーツァルトのほにゃららより、周りにある音はなんですか?」(P.37) 「模倣も最初うちは大事です。そして取得した後に、自分の言語がどうなるのか考えました」(P.77) 「パーコレーション現象と音楽の神様について。不導体に導体を付加して、ある一定の密度を超えると一気に電気を通すようになる。同様に音楽もいろんな要素がある一定量を超えると音楽の神様が降臨するタイミングがある。」(P.111)
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あちこち話が飛ぶのでやや突っ込みが浅いのが惜しいけれど、音楽はどこから生まれるのか、もっと音楽の素晴らしさをヘタに水増ししないで伝えるべき(特に子供たちに)など興味深い提言多し。
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対談。どちらも理系出身で現在は社会において両極に位置する二人。音楽とは何かを深い層で語っていてゾクゾクする。
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音楽にしろ美術にしろ、およそ芸術という分野において成功しようと思えば、膨大な勉強量と努力が不可欠であることを教えてくれる。
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