ハルムスの小さな船 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ハルムスの小さな船 旧ソ連の作家の書いた絵本のような本です。 絵がとてもシュールです。でも、内容はとても不条理なもので竹蔵はついていけませんでした。特に最後の中編小説は、内田百閒先生よりも不条理で、どちらかと言うと別役実氏の不条理脚本みたいな印象を受けました。 著者の略歴に、投獄の話が出ているので、何とか自分の中にある批判を表現したいんだけど、まともに書くとやばいので普通の人にはわからないような表現にしましたって感じでしょうか。 凡人の竹蔵には、なかなか何が言いたいのかがわかりませんでした。出てくるものが何らかのメタファーになっていて、1930年代のソ連の人が読むとピントくるのかもしれませんが、アメリカのコマーシャルネタのコメディを竹蔵がわかりようがないのと同じようなものでしょうか? ページをぺらぺらと捲って、絵を楽しむ分には満足です。 竹蔵
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図書館をプラプラしていたら、突然目にとまった。 薄いし、絵も沢山あるし、とにかく不思議感が溢れていた。 ダニイル・ハルムスさんという方を初めて知った。 ロシアの方で、もう随分前に亡くなっている。 西岡千晶さんという方の絵でさらに不思議度を増してる。 「失敗した芝居」が面白か...
図書館をプラプラしていたら、突然目にとまった。 薄いし、絵も沢山あるし、とにかく不思議感が溢れていた。 ダニイル・ハルムスさんという方を初めて知った。 ロシアの方で、もう随分前に亡くなっている。 西岡千晶さんという方の絵でさらに不思議度を増してる。 「失敗した芝居」が面白かった。 登場人物がみんな吐き気をもよおし、劇場が閉鎖されるという短いお話。 そんな短編がいろいろです。
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ハルムスと言う人自体を、この本を読むまで知らなかった。ゴーゴリとプーシキンがお互いにつまづいて転びながら、畜生!と言い合うだけのやつがおもしろかった。
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ダニイル・ハルムスの本を読むのはこれで4冊目。 その中でも異色の一冊。 西岡千晶さんのイラストが非常にマッチしており、すでに同じ小咄を何度も読んでいるのに、楽しめる。 最後の中編「老婆」は、一瞬ホラーかと思った。。。 図書館で児童書扱いになってたけど、これは大人が愉しむ本。
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淡々と熱を帯びずにすすむシュールな一篇一篇が面白すぎて、黒いのにふわふわした心地になってくる。この本は一種の合法麻薬ではないだろうか。なにもかもを超越した気分になったり、地面に頭から叩き付けられたり。とても好きな一冊だった。どれもいいけど「コン!」「墜落する老婆たち」「パッサカリ...
淡々と熱を帯びずにすすむシュールな一篇一篇が面白すぎて、黒いのにふわふわした心地になってくる。この本は一種の合法麻薬ではないだろうか。なにもかもを超越した気分になったり、地面に頭から叩き付けられたり。とても好きな一冊だった。どれもいいけど「コン!」「墜落する老婆たち」「パッサカリア一番」「ブルーノート No.10」「老婆」が特に好き。 あと大好きな西岡千晶の絵。彼女の絵もまた淡々と熱を帯びずに酷いことになる。ブラックホールみたいな目がいい。
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コントっぽいもの詰め合わせ 作者は反ソビエト活動の疑いで逮捕されたりした人だそうです 松本人志の映画が好きな人には合う…かもしれない パッと見て意味のない感じというか マジメにナンセンス マジメに非生産的というか
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『昨日のように遠い日』を読んで、俄然興味を引かれたハルムス。 カスチョールの会発行のロシア児童文学翻訳集「アグネブーシカ」第5号(ダニイル・ハルムス特集)でも、子どもたちに向けて書かれたハルムスの作品を読むことができる。どの作品も明るさと躍動感に満ちていて、とても楽しい。 一方...
『昨日のように遠い日』を読んで、俄然興味を引かれたハルムス。 カスチョールの会発行のロシア児童文学翻訳集「アグネブーシカ」第5号(ダニイル・ハルムス特集)でも、子どもたちに向けて書かれたハルムスの作品を読むことができる。どの作品も明るさと躍動感に満ちていて、とても楽しい。 一方、本書の作品の多くは、まったく趣きが違う。同じようにナンセンスで不条理ではあるけれど、もっとダークで、棘や毒を感じさせる。“死”がそこここに顔を出す。彼の生きた時代の政治的状況を考え合わせずにはいられなくなるような、陰鬱さだ。これは何かの暗喩に違いないと勘繰ってしまいたくなるような。 「老婆」と題された中編小説の、“自分が奇跡をおこなう者であり、どんな奇跡も思いのままだと知っているのに”“生涯にたった一つの奇跡もおこなわないまま”死んでしまう男という記述も、暗示的で印象深い。 詩、短篇、戯曲等23作収録。
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はじめから終わりまで、詩やら喜劇やら何やら不思議でシュールな世界が炸裂。一回読んだだけじゃ、わけが分かりません。何回も読むと、妙に頭にこびりついてきて離れない、なんだか不思議な魅了を持つ本。また、挿絵が素適!!でも、装丁のかわいさにつられると、中身のギャップにやられること間違いな...
はじめから終わりまで、詩やら喜劇やら何やら不思議でシュールな世界が炸裂。一回読んだだけじゃ、わけが分かりません。何回も読むと、妙に頭にこびりついてきて離れない、なんだか不思議な魅了を持つ本。また、挿絵が素適!!でも、装丁のかわいさにつられると、中身のギャップにやられること間違いなし。(2008/02/17読了)
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うおすっげえわけわかんねえ!素敵過ぎる。 寝る前に読めば意味不明の夢が見られるかも。 内容だけじゃなくて「本」というモノとして素敵だ。 表紙の手触りや微妙なルビやクラシックな飾り文字や、なによりも挿絵が世界を膨らます――というより切り広げてくれる。
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1942年獄中死した反体制露作家小品集。お伽噺風で厭世観に襲われた時、フッと手にするのに適している。
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