ちょっと本気な千夜千冊虎の巻 の商品レビュー
アメリカにいた時代、webの「千夜千冊」を愛読していた。 ただ、紙で読まないと読んだ気がしないため、発刊された千夜千冊を買おうとしたが、あまりの大冊のため(そして高価なため)、購入を諦めた。 大体、今時、こんな百科事典のような大分の書籍を置くスペースなどあるはずがない。 このスペ...
アメリカにいた時代、webの「千夜千冊」を愛読していた。 ただ、紙で読まないと読んだ気がしないため、発刊された千夜千冊を買おうとしたが、あまりの大冊のため(そして高価なため)、購入を諦めた。 大体、今時、こんな百科事典のような大分の書籍を置くスペースなどあるはずがない。 このスペースを確保するために、他の本を処分するのに忍びず、という理由もあり、購入を諦めていた。 そんな時、上梓されたのがこの「虎の巻」だ。 千夜千冊のエッセンス。 ありがたい。 松岡正剛の「千夜千冊」がありがたいのは、書評よりも、その著作のエッセンスを松岡流にまとめてくれているからだ。 当然、その分、文章は長くなる。 だが、原典を読まないのであれば、松岡流エッセンスは、原典を読んだことにしてくれる。 まさに、「千夜千冊」自体が、原典の「虎の巻」そのものとなるのだ。 連日連夜描き続けるパワーもさることながら、その著作を横において時々パラパラと「正剛メモ」を読むにしても、一気呵成にその本の要約と、位置付けと、時代背景と、そして彼の批評を書き上げるという行為に驚愕する。 なぜなら、彼には、殆ど読んだ内容がインプットされている、ということだからだ。 これは常人の為し得るところではない。 「千夜千冊」と言いながら、もう既に「千八百夜千八百冊」となり、それは日々更新されている。 松岡は一体、どんなに読書法を実践しているのか? ブクログに時々「感想」を書いて備忘録としているが、その大半が、本を読んだ「感想」に過ぎず、それを読んでも内容を思い起こすことは叶わない。 出来得れば、少しは「千夜千冊」的な「感想」を書きたいものだと思うが、そのためには、松岡流の読書が必要となる。 と、いうわけで、多読をやめて、大切な本を熟読含味することにした。 「読書メモ」に膨大なメモとコメントを付しながら読むと、今までの読書が、単に「目を通した」だけであることが実感された。 重要な本には、細部に生命が宿っているからだ。 細部の、時には繊細な論理を追い、それをしっかりインプットすること。 そんな読書をしていると、一冊読むのに一ヶ月近くかかってしまい、愕然としている。 このペースで、1000冊読むと、83年! (1800冊読むと、150年!) 改めて松岡正剛の凄さを思い知るばかりだ。
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【ノート】 ・「千夜千冊」の各巻、各章の位置づけや、取り上げている本のちょっとした解説付き紹介。それを読んでいるだけで読みたくなってくる。 ・インタビュー形式になっていて、インタビュアーの程度が自分には合っていたみたいで、楽しく読めたし、正剛さんの説明も分かりやすいものとなった。...
【ノート】 ・「千夜千冊」の各巻、各章の位置づけや、取り上げている本のちょっとした解説付き紹介。それを読んでいるだけで読みたくなってくる。 ・インタビュー形式になっていて、インタビュアーの程度が自分には合っていたみたいで、楽しく読めたし、正剛さんの説明も分かりやすいものとなった。 ・だが、一番の収穫は正剛さんの読書術の紹介。目次読みやキーワードだけをざっと拾う斜め読みなどは、これまた「本を読む本」やシーリィのフォトリーディングと共通したものだった。 ・「読むというのは編集することである」というテーマにも興味をひかれた。
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"松岡正剛さんがネットで始めた千夜千冊。1日1冊の書物について書評を載せる。それが、今では1200冊を超えているはず。その千夜千冊を全七巻+特別巻をセットで発売した。価格は99,750円。このセットのさわりを紹介しているのが本書。 後ほど、ついに買ってしまった。このセッ...
"松岡正剛さんがネットで始めた千夜千冊。1日1冊の書物について書評を載せる。それが、今では1200冊を超えているはず。その千夜千冊を全七巻+特別巻をセットで発売した。価格は99,750円。このセットのさわりを紹介しているのが本書。 後ほど、ついに買ってしまった。このセットを。1日1冊分を読んでも3年以上かかる計算だ。ちびちび読むのが楽しみになっている。"
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田尻淳一さんの『読書HACKS!』に インスパイアされて、松岡正剛先生の本に 手を出してみた…という経緯で購入。 ただ…正直難しかった!全然予備知識が足りない。 そして、予備知識が足りないで読むと???となる。 知の巨人、流石です。勉強してまた挑戦させてください。
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千夜千冊の松岡正剛が、そこで取り上げた本と読書術のエッセンスを語る。 本については、テーマに沿って千夜千冊の本が次から次へと出てくるが、読書法については、「そもそも読書するとは・・・要約するということなんです。・・・第一に目次をよく見て感じる。第二にマーキングしながら読む。第三に...
千夜千冊の松岡正剛が、そこで取り上げた本と読書術のエッセンスを語る。 本については、テーマに沿って千夜千冊の本が次から次へと出てくるが、読書法については、「そもそも読書するとは・・・要約するということなんです。・・・第一に目次をよく見て感じる。第二にマーキングしながら読む。第三に要約をしてしまう。これらをできれば同時連携的にするということです。」とシンプルに語っている。 本好きの多くにとって松岡正剛は師匠のような存在と言えようが、これまでに読んだ膨大な書物が有機的に繋がり、千夜千冊の中でも、一冊の本を解説する際に多数の本が引用されるところに何とも圧倒される。そして、私としてはそのような読み方を倣いたいと思う。 千夜千冊の雰囲気だけでも感じられる本である。
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千夜千冊の読書術というか、松岡正剛の考え方・読み方がわかって面白い。 つい先日、編集学校の方の講演を聞く機会があったので、合わせて面白かった。
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『つまり、本はどんな情報も知識も食べ尽くす貪欲な怪物であり、どんな出来事も意外性も入れられる無限の容器であり、どんな遠い場所にも連れて行ってくれる魔法の絨毯なのです。』 読み始めて、早々にこの一文に出会う。 そして、ああ、そうそう、そうなんだよね。 と独りごち。 普段の読書は...
『つまり、本はどんな情報も知識も食べ尽くす貪欲な怪物であり、どんな出来事も意外性も入れられる無限の容器であり、どんな遠い場所にも連れて行ってくれる魔法の絨毯なのです。』 読み始めて、早々にこの一文に出会う。 そして、ああ、そうそう、そうなんだよね。 と独りごち。 普段の読書は図書館で借りることが多いので、気になったところには付箋を貼るのですが、この本は、大変な付箋の嵐となりました。 読みたい本が沢山ありすぎて、嬉しい苦悩。
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2冊目のセイゴオさんの本。 前回の多読術の復習も兼ねることができた。 表紙にもあるけど、「忙しいとき、悲しい時、疲れているとき、すべてに読書のチャンスがある」との言葉に、今までチャンスを逃していたなぁと反省。むしろ、そういう時には読む余裕もなにもなかったな。本物の本読みはそういう...
2冊目のセイゴオさんの本。 前回の多読術の復習も兼ねることができた。 表紙にもあるけど、「忙しいとき、悲しい時、疲れているとき、すべてに読書のチャンスがある」との言葉に、今までチャンスを逃していたなぁと反省。むしろ、そういう時には読む余裕もなにもなかったな。本物の本読みはそういう時こそ、読書するんだな。 本の紹介をしている本なので当然、読みたい本が山ほど!最後にはチェックリストまでついていたので、いつの日か読破したいものです。少なくとも、今後の読書の指南書となるんだろうな。
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全集「千夜千冊」は読めないが、ガイドになる。本を読むことや文章を書くことについて、あらためて考えさせられた。
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千夜千冊のダイジェスト版。千冊以上の本を有機的に紹介していて興味がもてるが、「続きは『千夜千冊』で…」という展開が多く、どうしても気になって本篇に誘導されてしまう。
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