進化しすぎた脳 の商品レビュー
まるで近未来SFの序章のようなタイトルだが、副題の通り、中高生向けの脳科学紹介が主題。 脳構造の進化や脳内物質の化学的機能を細かに語るのではなく、意識や視覚、記憶の実態など、機能を中心に講義形式でわかりやすく解説される。 なかでも特筆されるのは、肉体とのつながりについて。 肉体を...
まるで近未来SFの序章のようなタイトルだが、副題の通り、中高生向けの脳科学紹介が主題。 脳構造の進化や脳内物質の化学的機能を細かに語るのではなく、意識や視覚、記憶の実態など、機能を中心に講義形式でわかりやすく解説される。 なかでも特筆されるのは、肉体とのつながりについて。 肉体を支配する司令塔と思われている脳が、いかに肉体に支配され、肉体とともに成長するのか。 なぜ脳のサイズが等しいイルカは人間ほどの知能を持たないのか、なぜイカやタコは小さい脳で多数の手足を動かせるのか。 『人間の脳は3%しか使われていない』みたいな都市伝説は最近では下火になったが、例えば脳波で動かす義手を子供の頃から装着した場合、脳構造は大きく変化する余地を残しているかもしれない。 しばし脳力とは記憶力と同一視して語られることがあるが、記憶は正確でないからこそ、特徴を抽出し、意味を見出し、状況を理解することを可能とする。 どの脳力が優れているか、どう役立つかは時代によって変わる。人には得意・不得意、向き・不向きがあることはどうしようもないが、せめてこの本を楽しんで読めるという奇跡は忘れないでいたい。
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池谷先生が、中高生と対話しながら最新の脳科学について解説。理系の素養ゼロのわたしでも楽しく読めました。わかりやすい。
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夫からのオススメで読みました。 大変面白い! 脳の概念が覆されました。 脳は体によって制限されているという事実。 意識自体がとても曖昧だということ。 感覚器はとても曖昧で、我々は脳が作り出した想像の世界の中で少しの感覚によって生きているということ。 色んなことが驚きだった。 ...
夫からのオススメで読みました。 大変面白い! 脳の概念が覆されました。 脳は体によって制限されているという事実。 意識自体がとても曖昧だということ。 感覚器はとても曖昧で、我々は脳が作り出した想像の世界の中で少しの感覚によって生きているということ。 色んなことが驚きだった。 色んなことが自分の思い込みなんじゃないかと思わされた一冊。
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著者は脳科学をガチで研究している方なので、頭モジャモジャのビジネス脳科学者とはちょっと違います。 高校生に対して授業をしているという体で(もしくは本当にした?)話が進みます。かと言って話が冗長でわかりにくいかというと全くそんなことはなく、内容がスルスル頭に入ってきます。 色を...
著者は脳科学をガチで研究している方なので、頭モジャモジャのビジネス脳科学者とはちょっと違います。 高校生に対して授業をしているという体で(もしくは本当にした?)話が進みます。かと言って話が冗長でわかりにくいかというと全くそんなことはなく、内容がスルスル頭に入ってきます。 色を司る第4次視覚野が壊れると世界が白黒に見えるとか、物の動きを司る第五次視覚野が壊れると動いているものが見えなくなるといった話がとても興味深かったです(現実にこのような人がいるようです)。 あと、目の解像度は100万画素くらいなのに、なぜくっきりきれいに滑らかに見えるのかとか、盲点の話など、全ては脳が勝手に補完しているからそのように見えるという話も個人的にはかなり「へぇ~」でした。 2007年の本なので、現在はもっと進んでいると思いますが、脳について知りたいと思ったら読むべきです。
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脳の働きについて。 身体性が脳の活動を規定している話、曖昧に覚えることで応用が聞く話など、かなり面白かった。(しかも分かりやすい)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
☆頭の中にプロトタイプ(言葉、イメージ)があって、それとして見ている。(見えるのではない。) ☆脳の機能は体の機能の反映。 朝日出版社版(2004)に参考文献と索引を加えた。
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読んでてイライラするなぁ 内容よりも、著者の知性の品性、品格が乏しい 知識もあるし、知性もあるんだろうけど、品性が足りないから、出来事の理解に本人は気づいてない歪みがあって、それが醜悪だ まず、人間を進化の先端だと思い込み過ぎる ただの生命のバリエーションでしかないと思い知ってか...
読んでてイライラするなぁ 内容よりも、著者の知性の品性、品格が乏しい 知識もあるし、知性もあるんだろうけど、品性が足りないから、出来事の理解に本人は気づいてない歪みがあって、それが醜悪だ まず、人間を進化の先端だと思い込み過ぎる ただの生命のバリエーションでしかないと思い知ってから始めるべき 人間を特殊扱いするうえでも、許されるなら独自性とすべきでしょう 最後まで耐えられるかしら、、、と思いながら読み切る 脳と身体構造のやむにやまれぬ関係というのが、人間の構造という型に沿うことで発展していくことと、型があることの限界が、いつも僕にとっての世界を捉えるテーマのひとつなんですが、そのあたり書いてあったことは嬉しい でも、この著者のことは好きになれないな 人間のつくるものは全て人間の形をしてる 人間の形を脳はどこまで拡大解釈できるか、というのが人間のやってることの全てですよね
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池谷さんの本を読むのは2冊目(以前読んだのは『脳はなにかと言い訳する』)ですが、最先端の情報を分かりやすく、おもしろく伝えてくれるのが魅力的です。 10年以上前の本ですが、まったく古さを感じないし、また読み返しても何度も楽しめそうな気がします。中高生を相手に話した内容を本にしたと...
池谷さんの本を読むのは2冊目(以前読んだのは『脳はなにかと言い訳する』)ですが、最先端の情報を分かりやすく、おもしろく伝えてくれるのが魅力的です。 10年以上前の本ですが、まったく古さを感じないし、また読み返しても何度も楽しめそうな気がします。中高生を相手に話した内容を本にしたところがいいですね。
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脳科学について高校生に講義した内容。目からうろこの話がぽこぽこ。脳って不思議だな。また、意識ってほとんどが無意識なのかと思った。体が脳を作るって話も面白かったな。
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普通に生活してて考えた一部のことの答えになるかもしれない 非常に読みやすく脳科学の入門に読むのに特に適していると思う エンタメとしても面白く意外なことがたくさん詰まっている
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