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M&Aを成功に導く人事デューデリジェンスの実務 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2020/04/04

バリュエーションを考える上で必要なのは、人事イシューを単なるランニングコストとしてのみ捉えるのではなく、ビジネスの観点から新社のあるべき組織(人員・人材とともに)を描き、その実行にあたって想定される人事イシューを割り出したうえで、それが与えうる財務インパクトを算出し、可能な限り定...

バリュエーションを考える上で必要なのは、人事イシューを単なるランニングコストとしてのみ捉えるのではなく、ビジネスの観点から新社のあるべき組織(人員・人材とともに)を描き、その実行にあたって想定される人事イシューを割り出したうえで、それが与えうる財務インパクトを算出し、可能な限り定量化することである。 DDという非常にタイトな状況下でこれらを完璧にカバーすることは難しいが、M&Aによる事業戦略を実現するうえでのシナリオを人事の観点から再検討するという側面もあり、決して人件費の計算だけで人事DDを完了してはいけない。 やはりコンサルに入ってもらわないと難しい。

Posted byブクログ

2018/06/07

マーサーのHRDDを解説した本. ・HRDDとは、M&Aなどにおいて、リスクの確認・対応策の確認・機会の確認・前提条件の確認を人的資源の観点で行うこと。 ・デューデリジェンス全般において言えることだが、あまりに多すぎるデータからとりあえず目を通して仮説を立ててみる、ような...

マーサーのHRDDを解説した本. ・HRDDとは、M&Aなどにおいて、リスクの確認・対応策の確認・機会の確認・前提条件の確認を人的資源の観点で行うこと。 ・デューデリジェンス全般において言えることだが、あまりに多すぎるデータからとりあえず目を通して仮説を立ててみる、ようなやり方をしてしまうと非効率であるし、そもそもリクエストしたデータが全て得られることはあまりないので、分析前に仮説を立てて、M&AそしてDDの目的から逆算して必要条件なものを優先して取り組む。 ・HRDDのステップは ①ディールの目的を明確化する ②対象会社の組織、人事上の課題に関する仮説を構築する ③仮説検証のために必要な情報を検討する ④データをリクエストし、必要に応じて交渉を行う ⑤データを分析し、仮説を検証する ⑥インタビューによって仮説を再検証する ⑦ポストディールの課題を明らかにし、解決の方向性を検討する

Posted byブクログ

2014/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何年か前にもらいそのまま本棚に、、、 ひょんなことから、読んでみた。 実務とタイトルにあるように、具体的な内容にある程度踏み込んでいたと思う。中々面白かった。

Posted byブクログ

2009/10/04

1).目次 第1章 人事デューデリジェンスの重要性  第2章 人事デューデリジェンスの実際 第3章 財務的人事イシューに関するデューデリジェンス 第4章 非財務的人事イシューに関するデューデリジェンス 第5章 クロスボーダー人事デューデリジェンスの勘所 第6章 素材革命への対...

1).目次 第1章 人事デューデリジェンスの重要性  第2章 人事デューデリジェンスの実際 第3章 財務的人事イシューに関するデューデリジェンス 第4章 非財務的人事イシューに関するデューデリジェンス 第5章 クロスボーダー人事デューデリジェンスの勘所 第6章 素材革命への対応 第7章 ファンドの積極的な活用 2).筆者の主張 ・統合効果、投資効果を出す人事DDとは何なのか?21世紀の日本企業の競争力の源泉は、M&A統合マネジメントの強化であり、現状分析の一環ではなく戦略的な人事DDを目指すべきである。 人事面のテクニカルな解説は最低限として、人事DDにおける基本的な考え方やスタンスをできるだけ事例を出して解説することを目標にした。 ・よい人事DD  DDの目的を座標軸として持ち、他のDDの担当者と適切に連携し、総合的な判断を行っている。定量的には、根源的な数字は押さえられており、数字の分析から将来に向けた明確なメッセージが入っていることが重要である。定性的には、人事のハコモノ分析に終わらず、実際の背景や運用面までに踏み込んで分析がなされている。 s・ストックオプションだけでモチベーションはコントロールできない。あくまでツールであり、根源的なものではない。ツールは、短期的には期待感醸成に役立つが、中期的にはしらけ感が組織内に広がることが多い。むしろ、非金銭的報酬が重要である。・・ ・人事制度の中で重要なのは、報酬制度ではなく、評価制度である。精緻な評価制度が存在することと、現場で精緻な評価が行われていることは別次元の話である。 ・人事制度とは就業規則のことだけでなく、就業規則でカバーされない事項の把握が重要である。 ・人事とは人事制度のことではなく、むしろ箱モノの背景にある考え方、思想、哲学、実態が重要である。 ・労働組合や従業員代表とも積極的に対話する必要がある。 ・年功序列は悪ではなく、採用理由を考えるべきである。 ・成果主義は従業員を不幸にするわけではない。企業に求められた数値を因数分解することなく、狭義の数値目標として考えることがよくないことである。 ・人事制度は長く維持するのではなく。会社の状況に合わせて変化させるべきである。 ・人事の対象は正社員だけでなく、派遣社員やパートタイマーも重要である。 3).個人的感想 人事のテクニカル面よりも、DD時の考え方や留意点をまとめた本。DD時の留意点はまとまっていてよかった。

Posted byブクログ