劇場 の商品レビュー
彼女自身が劇場なのですね。 人生の全てを演じ続けている。 でも、誰にでもあるんじゃないかと思います。 自分自身を演じることが。 演じている自分を冷静に見つめている自分がいることが。 そして自分がいま演じているのか、自分自身そのままなのか、一体本当の自分というものがなんなのかわから...
彼女自身が劇場なのですね。 人生の全てを演じ続けている。 でも、誰にでもあるんじゃないかと思います。 自分自身を演じることが。 演じている自分を冷静に見つめている自分がいることが。 そして自分がいま演じているのか、自分自身そのままなのか、一体本当の自分というものがなんなのかわからなくなることが。 そんな彼女の演技に乗せられながらも、彼女の見えていない彼女を見ている夫マイケルさんと、信奉者リチャードさんのお二人。 彼らのことも全部分かってるつもりなんですけどね、彼女は。そしてそれは当たっていることもたくさんあるのだけど、でも彼らだから見えているものがある、そんな彼らがそばにいることは彼女にとって大きな財産だったのではないかと思います。 そして息子。 これからどう生きていくのでしょうね。 全てが欺瞞に見えてしまうというのは、とてもつらい。
Posted by
奥さんが入って行った部屋を覗いたとき、そこに奥さんがいないような気がする。仮面被って生きている人、自分が何だか分からない人にとって、この言葉は重いんだろうなと思った。
Posted by
2014/11/16(読了) モームの作品は初めて 面白かったので他の作品も色々と読んでみたい。 恋愛には愛欲と愛情の二つの意味があることを、ジューリアを通して描かれる物語で感じ取れた。演技論も興味深かった。真実は芝居の中にあるというのが印象に残った。ロジャーは演技はみせかけだと...
2014/11/16(読了) モームの作品は初めて 面白かったので他の作品も色々と読んでみたい。 恋愛には愛欲と愛情の二つの意味があることを、ジューリアを通して描かれる物語で感じ取れた。演技論も興味深かった。真実は芝居の中にあるというのが印象に残った。ロジャーは演技はみせかけだと言うけどジューリアは芝居の中に真実があるという境地に至る。
Posted by
8/10 おもしろかったです。昔の本、外国の話でここまで読みやすいものってなかなかない。状況説明じゃなくて心理描写に寄り添って書かれているからかなあ?訳もいい。女優という生態を書ききっている。ラストにかけての女優の自覚が芽生えて行くところは圧巻だった。わざとらしさのかけらもないの...
8/10 おもしろかったです。昔の本、外国の話でここまで読みやすいものってなかなかない。状況説明じゃなくて心理描写に寄り添って書かれているからかなあ?訳もいい。女優という生態を書ききっている。ラストにかけての女優の自覚が芽生えて行くところは圧巻だった。わざとらしさのかけらもないのにヴィヴィッド。
Posted by
ジュリアが息子と話す場面が圧巻! 息子が「お母さんの皮をむいてったら、何が残るのか?」と問う場面以降、物語が急展開し、核心をつき始める。 ただ中盤からこの展開はある程度予想できた。 人間の皮をむいていくと何があるのか、ジュリアという人間は作り物でできてるんだけど、芸術家、つま...
ジュリアが息子と話す場面が圧巻! 息子が「お母さんの皮をむいてったら、何が残るのか?」と問う場面以降、物語が急展開し、核心をつき始める。 ただ中盤からこの展開はある程度予想できた。 人間の皮をむいていくと何があるのか、ジュリアという人間は作り物でできてるんだけど、芸術家、つまり自分自身を芸術作品に還元する演者にとってはそれがむしろ良いことなのかもしれない。芸術は創りものから生まれる。 恋愛は幻想だということがよくわかった。 相手が社会的にどんな立場にあっても、なにかぐっとくるものがあればそれはもう絶対的な恋愛感情になってしまう。 ただそれが絶対でなくなった瞬間に恋愛感情は崩れてしまう。
Posted by
楽しめる。 ジュリアはどこまでも自信がある。 腹が立つくらい。 でもその自信が時々誰かに覆されたり、 プライドをズタズタにされたり するのだ。 それなのにどこまでも前向きでおろかなひと。 不思議なのはおろかなのに嫌いになれない この描かれかた。 お金も美...
楽しめる。 ジュリアはどこまでも自信がある。 腹が立つくらい。 でもその自信が時々誰かに覆されたり、 プライドをズタズタにされたり するのだ。 それなのにどこまでも前向きでおろかなひと。 不思議なのはおろかなのに嫌いになれない この描かれかた。 お金も美貌も地位も名誉も すべて持っている彼女が 最後にビールをぐびぐび飲む。 素敵だ。
Posted by
モームの長編を読むのは「お菓子と麦酒」に次いで2作目。 「自分は裏表がない」、と思っている人間は、単に自分を知らないだけだと思う。誰もが「こう見られたい」という自分を、TPOに合わせて多少なりとも演技してるんじゃないだろうか? それが、稀代の名女優だったらどうなるだろう?という...
モームの長編を読むのは「お菓子と麦酒」に次いで2作目。 「自分は裏表がない」、と思っている人間は、単に自分を知らないだけだと思う。誰もが「こう見られたい」という自分を、TPOに合わせて多少なりとも演技してるんじゃないだろうか? それが、稀代の名女優だったらどうなるだろう?というのがこの物語。 貞節な妻、子供を溺愛する母、物分りの良い恋人、そして人懐こい天才女優…つまり完璧な女性を演じる主人公の舞台裏ともいえる本心の部分を知るのは読者だけ。 「お菓子と麦酒」もそうでしたが、モームのお話は出てくる人物という人物、みな俗物です。それが、ガッカリでもあるしウンザリでもあるけれど、反面nobody's perfect的に何とはなしに安心したりもします。 そして、読後にはビフテキ&ビールがやりたくて仕方なくなります(笑)食えない女だけど憎めない、そんなジュリアに乾杯したい。 ちなみに、映画化したそうです。「Being Julia」、邦題「華麗なる恋の舞台で」。
Posted by
素晴らしい。感情の拾い方はもちろん、演技に昇華していく流れは文句なし。久々にこの方のを読んだけど、やっぱり完成度高い。
Posted by
類い稀な才能を持つ舞台女優ジュリア。彼女は息子くらいの年のトムと恋に落ちる。しかし最初は彼女のファンだったトムと、いつしか力関係が逆転していく。 本書を映画化した「華麗なる恋の舞台で」のCMをテレビで見て、筋が気になって購入した。映画は未見。「月と六ペンス」が部屋のどこかに積まれ...
類い稀な才能を持つ舞台女優ジュリア。彼女は息子くらいの年のトムと恋に落ちる。しかし最初は彼女のファンだったトムと、いつしか力関係が逆転していく。 本書を映画化した「華麗なる恋の舞台で」のCMをテレビで見て、筋が気になって購入した。映画は未見。「月と六ペンス」が部屋のどこかに積まれたまま未読なので、これが初めて読んだサマセット・モームになる。ジュリアの半生が語られるところは少し冗長に感じたが、全体的に面白く読めた。人生に対して常に積極的なジュリアがとても魅力溢れている。最後の劇は是非作中で描写して欲しかったので、その点だけ残念。これはやはり映画を見るしかないか。
Posted by
- 1
