知りたがりやの猫 の商品レビュー
女が持っている魅力も魔力も丹念に描かれていて、ドキリとさせられる
男性以上の稼ぎを手にし、不倫を楽しむ独身女性。彼女と飼い猫の関係を描く表題作のほか、11編の恋愛小説の短編集。潔さと狡さ、艶かしさ。女が持っている魅力も魔力も丹念に描かれていて、ドキリとさせられる。
midori
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
"年賀状"が1番面白かった。 1枚目は奥さまによろしく、 2枚目はどうぞよろしく。 どうぞよろしく、ってオレに何が出来るというのだ。〜という勘ぐりと突っ込みが面白い。 落ちまでスッキリした。 また、"ガーデンパーティー"でも、復讐の案を浮かべるも、それを実行に移したら両親がどんなに悲しむだろうと想像し、この健全な想像力が、妄想に打ち勝つ。そしてせめてもの呪いをかけに行く。人間らしくて、共感できて、好き。
Posted by
2011.1読了。 職場の本棚にあったので読んでみた。読んでいるあいだ、林真理子の顔がちらつく。それを追い払えるほどの話ではなかった。
Posted by
私も女ではあるけど,10年後20年後にはこういう感じの所謂「女の恋愛」はしたくないなー。 なんだか,アラサーアラフォーの女のひとがでてくる話って,いつも不倫やら自分棚上げ夫責めとか入ってきて苦手なんですよね。 どうしてもいつもどろどろした話になる。年齢のせい?(まあ,なら読むなと...
私も女ではあるけど,10年後20年後にはこういう感じの所謂「女の恋愛」はしたくないなー。 なんだか,アラサーアラフォーの女のひとがでてくる話って,いつも不倫やら自分棚上げ夫責めとか入ってきて苦手なんですよね。 どうしてもいつもどろどろした話になる。年齢のせい?(まあ,なら読むなという話ですけど) 女流作家っていう呼び方は差別的だからきらいだけど,女流作家らしい話って印象かな。 強いていうなら,最後の「姉の幽霊」がよかったかな。
Posted by
最後まで読んでももしかしたら読んだことあるかどうか確信が持てなかった。それほどさらっと読める本です。
Posted by
どれもちょっと訳ありな感じのお話だったけど最後の「姉の幽霊」ってお話は良かった。「年賀状」はぞっとしたなぁ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・偶然の悲哀 感情を理解するのが難しい。 主人公になれない女が、自分の仕組んだ日常で、他人の悲哀から喜びや楽しさを得るって感じ。 純夫のことを好きな女性が3人いるが、一番切ないのは、ちっぽけな方法で楽しみを見出し、純夫をへの愛を押しとどめる手段にしているこの女。だな。 ・眠れない 夫はすやすや眠り、妻はとなりで元彼との夜を思い描く。結婚してないから理解できないのかわからないけど、誰かのものになった自分が、違う人のものになり得る興奮は、きっと既婚女性にしかわからないんだろうなあ… とかとか。 女、性、猫、男とかとかの短編集。 こういう作家は好きでも嫌いでもない。 ただ、共感する箇所が意外とあって面白かった。 軽く読めるから、ときたま読んでみようかと思う。
Posted by
女性ってこういう生き物なのかな、って。 もっと自分のことを外見的にも見つめながら生きていこうと思う。
Posted by
女なら誰でも持っている、見栄や嫉妬などの ドロドロした感情の描き方が、林さんらしい。 1編1編が短いので、読みやすい。
Posted by
誰もが一度は抱いたことのある、他人には知られたくない醜い思いの描写が秀逸。 さすが、林真理子さん。 「ガーデンパーティー」には、かなり心を揺さぶられた。 本当の意味で共感できる話だった。 「瀬本慎一君と名取香子さんとが、数々の苦難の末、やっと結ばれることになりました」 どう...
誰もが一度は抱いたことのある、他人には知られたくない醜い思いの描写が秀逸。 さすが、林真理子さん。 「ガーデンパーティー」には、かなり心を揺さぶられた。 本当の意味で共感できる話だった。 「瀬本慎一君と名取香子さんとが、数々の苦難の末、やっと結ばれることになりました」 どうして、不倫をされたサイドが悪役になってしまうんだろう。 よくもまぁ、障害を乗り越えた愛という美談にできるものだ。 本人たちのみならず、祝福する人たちも。 その愛とやらの根底には、まわりの関係者の犠牲・苦しみがあるはずなのに、その存在に目もくれず、自分たちは「苦労をして辛かったけれど、純愛を貫いて結ばれた」と、勘違いも甚だしいほどに、自分たちの不実な愛に酔いしれる。 それは、純愛ではなく、「渇愛」です。 本当に苦しんだのは、あなたたち?
Posted by
- 1
- 2