元気があれば何でもできる！ の商品レビュー

アントニオ猪木【著】

2024/06/26

疲れやすくて元気じゃないことが多かったので「元気があればなんでもできる」という言葉を噛み締めていたところ、「そういえば誰が言ったのかな…」と調べてアントニオ猪木だと知った。そしてその言葉そのままの著作があると知り、「これは買うしかない」とBOOKOFFオンラインで一も二もなく買った。

プロレスはほとんど見たことがなく、もちろんアントニオ猪木の名前は知っていたが、むしろプロレスは食わず嫌いの範疇だった。アントニオ猪木が国会議員をしていたのも知ってはいたが、なんでだろうと不思議に思っていた。

最初は大して期待もせず読み進めていたが、途中からぐんぐん引き込まれた。スキャンダルやゴシップもあったようだが、読むうちに真っ直ぐな人だなと感じた。ひねくれたところがないのだ。そして本人は勉強は劣等生だったと言っているが、決して頭が悪いわけではない。

私は常日頃、「強くなければ他人に優しくなれない」というのを信条としていて、実際はへなちょこでヘタレな自分だがそれでもやれる限りは自分を強く（体力に限らず、知力においてでも）したいと志向しているわけだが、アントニオ猪木は思いがけず「強くて優しい」人だった。

読んで良かったし、読むのが遅すぎたことが悔やまれる（2022年10月にアントニオ猪木氏は亡くなっている）。