翻訳家の仕事 の商品レビュー
翻訳家はどのような仕…
翻訳家はどのような仕事をしているのか。気になる方にお勧めです。
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金原瑞人の性格 最後のほうで金原瑞人が暗に福田恆存訳の老人と海がよくないと書いてゐて、隠さずはっきり書いてもらひたいと思った。さういふ所で性格の悪さを感じる。全体としては翻訳者の苦心や工夫などがわかっておもしろい。
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色んな人の色んな翻訳観が詰まっていて面白かった。外国語からの翻訳だけじゃなく、古語からの翻訳も視野に入れていたのが良い。
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一息に貪り読んだ。面白い。 普段は原作者の黒子として翻訳を行う寄稿者たちが原作から解き放たれ、自らの思いを表舞台で好きに発信させている、貴重な試みだと思う。 一人につき5〜6ページという少ない量の中でも発揮される言葉選びや文章力の秀逸さには、日々言葉と格闘する彼らの言語能力の...
一息に貪り読んだ。面白い。 普段は原作者の黒子として翻訳を行う寄稿者たちが原作から解き放たれ、自らの思いを表舞台で好きに発信させている、貴重な試みだと思う。 一人につき5〜6ページという少ない量の中でも発揮される言葉選びや文章力の秀逸さには、日々言葉と格闘する彼らの言語能力の高さが窺い知れる。 翻訳に対する思いや主義が寄稿者により正反対だったり、一方で一冊を通して共通する翻訳という営みのエッセンスが伝わってきたり、37人の個性をごちゃまぜにして提供しているような作品。 共通するものを挙げると、 海外の良作を日本に紹介したいという気概。 原作者に寄り添い自らを重ね合わせる体験の醍醐味。 そうして到達した原作の理解を日本語で自分の言葉で再構築する創作性。 正解のありえないやるせなさ、どんなにいい仕事をしても黒子に徹するしかない切なさ。 芸術に限らず日常一般にも敷衍できそうなトピックスだ。 手掛けた作品の自慢や文学知識の披露に偏りぎみの、鼻持ちならない寄稿が多少混じるのはご愛嬌。
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図書館の本でいつも見かける翻訳家37人によるエッセイ。愉しく苦しい翻訳という仕事についての愛憎相半ばする思いは、どれもとても面白かった。いつまでも読んでいたいくらいに。何人かが書いていた「声」についての話が興味深い。
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作品を読んだことのある翻訳者の方がちらほら。 なにかの連載だったのでしょうか、みなさんお好きなように、翻訳について語っています。 が、その内容はひとつ。「翻訳は難しい」そして「翻訳は大変」。 それでも翻訳というものを愛してやまない皆さんの言葉は、輝いているようでした。 ただ、...
作品を読んだことのある翻訳者の方がちらほら。 なにかの連載だったのでしょうか、みなさんお好きなように、翻訳について語っています。 が、その内容はひとつ。「翻訳は難しい」そして「翻訳は大変」。 それでも翻訳というものを愛してやまない皆さんの言葉は、輝いているようでした。 ただ、本としてみると、各人の文章の温度がばらばらで、文芸雑誌のような感じです。新書なので仕方がないですが、本としての完成度に疑問が残りました。
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意図的に選んだ言葉や無理矢理ひねり出した言葉、原文から自然と導き出された言葉の一つ一つに一喜一憂する、こうした翻訳家の方々がおられるおかげで、世界中の文学作品を楽しめるんだなーと改めて実感。 各言語の翻訳家の方に混じって、日本の古代文学を現代語に「訳している」方も取り上げられているのが、この本の面白いところだと思います。 しかし翻訳家の方って、当たり前っちゃ当たり前だけど、各言語を専門としてる綺羅星の如き方々がたくさんおられるんですね。おかげで、原作がスラブ語圏の言葉とかであっても、馴染み深い日本語で楽しむことができる。そう考えると、不便でマニアックな言葉とされる日本語を母語として生まれたのは、ある意味で幸せなのかも。
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よしもとばななの「キッチン」をイタリア語へ訳したというアレッサンドロGジェレヴィーニの話が共感できた。 「英語で読む万葉集」を書いた,リービ英雄さんの話もためになった。 アルフレッドバーンバウムの「庭師が人工的な自然を構築する働きにも似ている」というのは核心をついているかも。村上春樹,宮部みゆきを訳しているらしい。 日本語を他の言語に訳してくださる人達の努力に感謝。
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翻訳家が翻訳への取り組み、きっかけなどを書いたエッセイをまとめたもの。「文は人なり」というが、「翻訳」はそうであるのかないのか、悩んでいる人もいる。しかしエッセイはまさに「人」。いろいろな文体、考え、これを面白いといわずしてなにを面白いというのか。翻訳家を目指す人は読んでおいたほうがよいと思う。
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総勢37人の翻訳家たちの筆に為る随想集。 異なる時代・文化の中に根を下ろしてしまっている文芸作品を、現代日本という時代・文化の只中に移植し再現しようとする翻訳という営み。その(不)可能性に対する苦悩が・醍醐味が・喜びが、それぞれの遍歴をもつ翻訳家の筆によって綴られている。 同...
総勢37人の翻訳家たちの筆に為る随想集。 異なる時代・文化の中に根を下ろしてしまっている文芸作品を、現代日本という時代・文化の只中に移植し再現しようとする翻訳という営み。その(不)可能性に対する苦悩が・醍醐味が・喜びが、それぞれの遍歴をもつ翻訳家の筆によって綴られている。 同じ主題で書かれた37人の小文を通して読むと、作家に「文体」というものがあるように、翻訳家にも「文体」があるということがよく分り、面白い。しばらく前から、世界文学の「新訳」が流行している。原作が同じでも、それを訳す人間の文体が異なれば、ひとつの作品が多様な相貌をもつことになる。「ひとつの作品」という輪郭自体がぼやけてくるようだ。 そして作品だけでなく言葉も・・・。 「漢字という衣装は、大和言葉も新造翻訳語もみんな同じように着ることができるから、出身地が分からなくなっているが、みんないろいろな土地から来ていた移民だったんだ、・・・。」 "オムニフォン"という造語が紹介されている。 「それはひとつの言葉の中に、他のたくさんの(数えることもできない)言葉が響きわたっている状態のことだ。一言語は、そのまま移民社会。・・・。翻訳とはひとことでいえばオムニフォンの実践、いろんな言葉を別の言葉に吹き込み、一時滞在の末にうまくいけば定住させて、摩擦、衝突、せめぎ合いの中から聞いたことのなかった音、見えなかった視界を発見しようとする試みなのだ。」 原作者・翻訳家・読者・・・多様な遍歴をもつ個々人の間を渡りながら、そのつど言葉は、それぞれの人の中にそれぞれの人の中でしか出せない音を響かせる。そうしてひとつひとつの言葉も、自らの内に、自らが経巡ってきた歴程を密かに響かせながら、終わらぬ遊泳を続ける。
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