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喪男の哲学史 の商品レビュー

4.1

14件のお客様レビュー

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2024/08/24
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※このレビューにはネタバレを含みます

■評価 ★★★★☆ ■感想 ◯哲学を、萌えとモテない(持てようとしない)こと、2次元三次元のアナロジーで解説してある本。サブカルで例えているが、非常にわかりやすい。 ◯著者が大学の哲学科で評価されなかったこと、モテないことなどが執筆の強力なモチベーションになっており、非常に面白い。 ◯現世快楽主義的な思想をモテの思想。対して喪の思想はモテないモテたくない思想であり、現実からの飛翔を言っているのがとしてキャラクタライズしている。読みやすい。 ◯ポストモダンの行き着く先が、脳科学と物理学になっているという指摘は新鮮。(よく言われているが)科学が宗教的な力を帯びているのもあるなと思った。 ◯出てくるサブカルは、半分はわかるが半分はわからない。半分わかるので読み進めるには苦労しない具合であった。

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2011/09/27

図書館で借りて読みましたが、時間の経つのを忘れる程熱中しました。論旨の展開の切れ味が鋭く、著者が創り上げた思考大系に思わず納得していまいました。一時的にしろ、ここまで頷かせられる程、著者の結論には一貫性があり、哲学は非モテの道や、ニーチェからの思想の流入などが見受けられました。著...

図書館で借りて読みましたが、時間の経つのを忘れる程熱中しました。論旨の展開の切れ味が鋭く、著者が創り上げた思考大系に思わず納得していまいました。一時的にしろ、ここまで頷かせられる程、著者の結論には一貫性があり、哲学は非モテの道や、ニーチェからの思想の流入などが見受けられました。著者自身、非モテ道を邁進しているらしく、ドップリとおたく道に浸かっている様がありありと見えました。

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2010/04/27

面白い。喪男(モダン)とは現実での恋愛をあきらめた男達のことらしい。 そして、この喪男達こそが、古代ギリシャ時代より哲学を生成せしめる原動力になってきたのだというのが著者の主張。 彼らはもてないので、その現実に苦悩し、疑問を抱き、そのもてない現実以外の世界を探し始める。 結...

面白い。喪男(モダン)とは現実での恋愛をあきらめた男達のことらしい。 そして、この喪男達こそが、古代ギリシャ時代より哲学を生成せしめる原動力になってきたのだというのが著者の主張。 彼らはもてないので、その現実に苦悩し、疑問を抱き、そのもてない現実以外の世界を探し始める。 結果として、例えばプラトンなら、イデアの世界にたどり着く。 これってよく考えると、二次元に逃げる現代のヲタクと全く同じなのだという。確かにヲタクの求める美少女は現実の美女から抽出された理想的な理念(記号)の集合だ。大きな目、小さな鼻、アホ毛、めがねetc。。これらは言ってみれば萌えのイデアだ。だから、オタクは美少女キャラクターにイデアそのものを幻視しているわけだ。 確かに哲学とは現実に対する疑いから始まる。 現実を自明なものとして考えていたら哲学を始める理由がない。 現実を疑い頭の中で世界を構築し始めたとき哲学が始まる。従って哲学をやるようなやつは現実と上手くつきあえていない奴らばかりだ。だからこそ、彼らは喪男に違いないと著者はいう(この辺の議論は、かなり無理矢理だが、読んでいてこりゃあギャグだなと取れるので、まあいいかなとも思う。本気で受け取らなければ、それなりに面白い)。確かにモテモテで恋愛しまくりのイケメンなら「果たしてこの現実は唯一真実なのだろうか。いや嘘に違いない」とは思うまい。むしろ、モテモテの現実を肯定したいであろう。 しかし、哲学を喪男に結構無理して結びつけているので、本書の論理は、MMRのキバヤシ的な、「一見筋は通っているものの、そこには奇妙な論理の飛躍があり、それ故まじめに言ってるのだろうがギャグに見える」、そういう種の論理展開に思える。だが、面白い。なんというか、「ちょっっwそうきたか!アホかい!?」とつっこみながら読めます。たくさんある脚注も面白いし。脚注でもサブカル方面の話題と学術的な話題をフュージョンさせて上手く語っている。

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2010/04/20

素晴らしい本! 四の五の言わず、一度手にとって読んでみて欲しい! 紀元前?現代までの、あらゆる哲学者・思想家・文学者などを紹介しながら、その思想・哲学観などをオタクの視点から解説している。 哲学・社会学・政治などのあらゆる分野が書かれていて内容は非常に濃いが、それらが歴史の時間...

素晴らしい本! 四の五の言わず、一度手にとって読んでみて欲しい! 紀元前?現代までの、あらゆる哲学者・思想家・文学者などを紹介しながら、その思想・哲学観などをオタクの視点から解説している。 哲学・社会学・政治などのあらゆる分野が書かれていて内容は非常に濃いが、それらが歴史の時間軸に沿って紹介されているので非常にわかり易い。 哲学の歴史、社会学などを学びたい人にオススメ!

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2009/10/07

難しい本は読みたくないという人も面白く読める哲学入門といったところか。どうにもモテない男たちが悩みに悩んで作り上げてきた「物語」こそが哲学だとみなして展開していきます。

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2009/10/04

表紙に馬鹿ウケして買った(笑) 中身もヲタクに分かりやすい文章で面白いです。 ていうかヲタクじゃないと分からない例えネタが多いです。 ただ、先人を茶化し過ぎている節もあるので 真面目な人にはオススメ出来ないかな。あくまでヲタク向け。 イチイチ下部についてる注釈がまた、笑いを誘う。

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2009/10/04

これくらいは知らないと恥ずかしいレヴェルの哲学知識を、オタ知識を用いてわかりやすく解説した名著。 これぞルサンチマンだ、非モテの叫びをしかと聞け!

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2011/03/16

7月31日購入。8月3日読了。 プラトンに始まり、ブッダ、ダンテ、ゲーテ、カント、ヘーゲル、キルケゴール、アンデルセン、ヒトラー、フロイトにまで至る哲学の歴史を、喪男による闘いに捕らえた書。彼らにまつわる逸話を聞くと、まあたしかに恋愛不適合者であるなとは感じる。彼らの思想もある程...

7月31日購入。8月3日読了。 プラトンに始まり、ブッダ、ダンテ、ゲーテ、カント、ヘーゲル、キルケゴール、アンデルセン、ヒトラー、フロイトにまで至る哲学の歴史を、喪男による闘いに捕らえた書。彼らにまつわる逸話を聞くと、まあたしかに恋愛不適合者であるなとは感じる。彼らの思想もある程度がルサンチマンを端に発していることも納得できる。すべてを二次元、三次元もしくはモテ、非モテの対立に当てはめるのは少々強引だが、そういう趣旨の書物なので逆にこの点は面白さとして評価できる。それにしてもイメージというものは怖い。哲学者ってみんなもてるんだろうなと思っていたんだが違うんだなあ。むしろ様々な思想をわかりやすく理解する助けとして大いに役に立っている。 「真理はモテと逆行する。」 「現実に満足している人々には真理なんていう厄介なものは必要ない。」 「二次元も三次元も結局脳内の現象である。三次元のほうが外界から得る情報が多いというだけである。」 危険な(?)思想。

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2009/10/04

面白かったです。 こっち(ブクログ)のレビューだけでなく、アマゾンのページに飛んでそちらのレビューも見て下さい。ほぼ満点評価でびっくりしました。 2ちゃん語で書かれた哲学概観と思いきや、中盤から当人の骨のある論説が展開して、なかなか読み応えもあります。結構おすすめの一冊です。 ま...

面白かったです。 こっち(ブクログ)のレビューだけでなく、アマゾンのページに飛んでそちらのレビューも見て下さい。ほぼ満点評価でびっくりしました。 2ちゃん語で書かれた哲学概観と思いきや、中盤から当人の骨のある論説が展開して、なかなか読み応えもあります。結構おすすめの一冊です。 またニーチェを読もうと思わせられました。

Posted byブクログ

2009/10/04

なかなかの衝撃本です。 2ちゃん用語で 『喪男』とはモテない男という意味だそうです。 本書で、著者は哲学というものはそもそもモテない人達がするものであると主張。 モテない人達が集団となったものの例がキリスト教。著者はキリスト教のことを「童貞宗教」という。 モテな...

なかなかの衝撃本です。 2ちゃん用語で 『喪男』とはモテない男という意味だそうです。 本書で、著者は哲学というものはそもそもモテない人達がするものであると主張。 モテない人達が集団となったものの例がキリスト教。著者はキリスト教のことを「童貞宗教」という。 モテない苦しみから哲学が始まる。逆に言えば、モテる人たちは現実(3次元世界)が楽しいから、哲学をする必要もないのです。 このモテない苦しみから抜け出すために(もしくはモテても最後には年をとりモテなくなる)、ブッダは悟りを開き、キリスト教ができ様々な哲学者達が、宗教、国家、最後には個人へと自らを救うために思索をしてきた。 レビューで紹介するよりはぜひ本書を手にとってパラパラ見てほしいです。哲学というと何を言ってるのか分からない固いイメージがあるのですが、この本は違います。笑えます。 哲学の本が笑えるというのはすごいことではないでしょうか。 ちなみに現代は「恋愛資本主義」でお金をもっていて、女性(男性)を十分にもてなし満足させることのできる人たち以外は喪男(女)になる世界だそうです。 著者がモテないらしくややバイアスもかかってますが、こういう切り口も面白いと思います。 自分もこんな本を読んでるということは喪男なのではないか、とヒヤッとしてしまいました笑 本書に登場する喪男はこの方達です ソクラテス、プラトン、キリスト、ブッダ、デカルト、リラダン、ダンテ、ゲーテ、カント、ヘーゲル、ニーチェ、ヒトラー(!!)、マルクス、フロイトなど

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