愛する源氏物語 の商品レビュー
歌だからこそ、大胆な本音や心の奥の想いを雅な言葉や曖昧な表現に包んで詠むことができる、という見解に感銘を受けた。日本語の表現が持つ不確かさゆえの美しさを改めて知った。 また、当時の歌のやり取りと現代のメールのやり取りを重ね合わせている部分で、日本人の心性の不変性を読み取っているよ...
歌だからこそ、大胆な本音や心の奥の想いを雅な言葉や曖昧な表現に包んで詠むことができる、という見解に感銘を受けた。日本語の表現が持つ不確かさゆえの美しさを改めて知った。 また、当時の歌のやり取りと現代のメールのやり取りを重ね合わせている部分で、日本人の心性の不変性を読み取っているようで面白いと思った。 ただ、俵万智の解釈は痛快で面白い反面、その俗っぽさや本人の独自の価値観が濃く出すぎていると思うようなところもあった。そこが面白いところでもあるのだが、「ボキャ貧」という表現や「BC」の話など、やや品性にかけるように私には思えた。もう少しだけ、源氏物語のオブラートに包まれたような優美さや色っぽさを失わないでいて欲しい。
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歌にこめられた登場人物や作者紫式部の思いを紐解こうとするもの。 同じ女性の立場から見て書いているので分かりやすくてお勧めです♪
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作中で詠まれる和歌に焦点を当てて書かれた源氏物語の本。歌人である著者ならではの着眼点で分かりやすく書かれていてとても楽しめた。 和歌の内容のみならず、その技法や表現などからそれぞれの女性について考察がされている。今まで和歌部分は大意だけで何となく読み飛ばしていたが、その言葉の選び...
作中で詠まれる和歌に焦点を当てて書かれた源氏物語の本。歌人である著者ならではの着眼点で分かりやすく書かれていてとても楽しめた。 和歌の内容のみならず、その技法や表現などからそれぞれの女性について考察がされている。今まで和歌部分は大意だけで何となく読み飛ばしていたが、その言葉の選び方などにも登場人物の性格設定が生かされているんだなあ。 特に空蝉の最後の歌については、まったく予備知識がなかったので、なるほどそういう演出効果があったのかと納得。
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今までで一番、源氏物語のすごさを感じた。話が面白いのはもう、分かってる。そこに和歌というエッセンスをプラスするか、しないか。これは断言できるでしょう。しなきゃもったいない。
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話の流れだけでも掴もうと必死になって読んだ『あさきゆめみし』。和歌なんか読んでも意味不明やったからすっとばしてたけど、こんなにもおもしろいものだったとは・・!一生の不覚。 全部の和歌の説明があるわけではないけど、すごくわかりやすい説明がされてるし、表現がおもしろくって笑ってしま...
話の流れだけでも掴もうと必死になって読んだ『あさきゆめみし』。和歌なんか読んでも意味不明やったからすっとばしてたけど、こんなにもおもしろいものだったとは・・!一生の不覚。 全部の和歌の説明があるわけではないけど、すごくわかりやすい説明がされてるし、表現がおもしろくって笑ってしまう。(特に末摘花の君、おもしろ!) 古典の授業でも、和歌の内容って難しくって理解できなかったけど、単なるプレイボーイ物語だとおもってたけど(実際そうだけど)愛着がわくというか、もっかい古典をじっくり読んでみたくなった あぁ、からころ!
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源氏物語に出てくる和歌を現代の口語の和歌に読み直した,という試みが良かった.ちょっと口語すぎてつまらないところもあるけど.あと,解説とかつっこみとかもすごく楽しい,というか,そうそう!という感じだった.
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5/6 和歌から読む源氏物語。しかも俵万智調の現代訳。おもしろかった。作者が薫嫌いなのが超伝わってきたのと末摘花の話が個人的には受けた。
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