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相剋の森 の商品レビュー

3.9

37件のお客様レビュー

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2014/12/26

熊谷達也さんの作品は「邂逅の森」で衝撃を受けてからたくさん読ませてもらいました。少し前に山背郷を読んでからの森シリーズ第一作目の本作に辿り着いております。ですから物語終盤の主人公のルーツの件で邂逅の森と繋がる部分などホント、ワクワクしながら読み進められ非常に面白く本作も読ませて頂...

熊谷達也さんの作品は「邂逅の森」で衝撃を受けてからたくさん読ませてもらいました。少し前に山背郷を読んでからの森シリーズ第一作目の本作に辿り着いております。ですから物語終盤の主人公のルーツの件で邂逅の森と繋がる部分などホント、ワクワクしながら読み進められ非常に面白く本作も読ませて頂きました。とにかく山と共に生きている男達の描写は素晴らしく、巻き狩りの件のかっこよさは堪らないものが有りますね。また邂逅の森を読んでみたくなりました。熊谷さんの物語に出てくる男どもは強くて土臭くて男臭い中に愛おしさを感じます。とてもいい作品です。オススメです。

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2014/11/26

「邂逅の森」の続編ということで期待たっぷりに読み出した。前作ほどのインパクトはないが、登場人物を含め、現代との絡みが巧みに表現されていて作者の手腕に感心した。

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2014/09/13

マタギ三部作の1作目。現在を生きる熊追い人たちの話。マタギの男性とジャーナリストの女性の視点と立場で、それぞれの仕事と生活の有り様から現在を生きていく難しさが描かれる。おすすめ。 尚、第2作は直木賞受賞の『邂逅の森』、第3作は『氷結の森』であるが、ストーリーのつながりはない。

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2014/06/30

編集者である美佐子は、マタギを取材する際に出会ったカメラマン吉本の「山は半分殺してちょうどいい」という言葉が心に深く残る。 山に生きるマタギという存在、熊と人、自然との真の共生、非常に読み応えがある。 個人的な好みとして、美佐子の恋愛はここまで書かなくても良いような気もしますが。

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2013/11/28

マタギ3部作の1作目。 2作目の『邂逅の森』を読みたいがために1作目から読んでみる。 かなり面白い。 熊を殺す事、食べる事、圧倒的なリアリティの前に綺麗事は意味を持たない。 2作目が非常に楽しみ。 2013.10.22読了

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2013/09/19

マタギシリーズ3部作の1部目。マタギとそれを取材するカメラマンとライターの話。 それらを通して、自然との共生とは何か? 狩は現代においてひつようなのか?と言ったことを考えさせられる。

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2013/05/12

獣道も人の道も険しい。 (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋) ○本当に俺らが必要としているものは物質的なもんじゃねえ。(P.396) ○バーチャルな世界に慣らされた現代人の愚かな部分である。  テレビが映す映像にすっかり飼いならされていると言ってしまってよいかもしれない。...

獣道も人の道も険しい。 (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋) ○本当に俺らが必要としているものは物質的なもんじゃねえ。(P.396) ○バーチャルな世界に慣らされた現代人の愚かな部分である。  テレビが映す映像にすっかり飼いならされていると言ってしまってよいかもしれない。(P.478)

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2013/04/30

秋田に行くのに面白い東北が舞台の小説を探していたら、邂逅の森というのがあり、その小説と3部作でこれが1作目、とあったので、読んでみた。 マタギを通して自然との共生について考えさせられ、面白く読めたが、恋愛模様はいらないのでは、といまいち読ませる内容でなかったのと、祖先へのオマー...

秋田に行くのに面白い東北が舞台の小説を探していたら、邂逅の森というのがあり、その小説と3部作でこれが1作目、とあったので、読んでみた。 マタギを通して自然との共生について考えさせられ、面白く読めたが、恋愛模様はいらないのでは、といまいち読ませる内容でなかったのと、祖先へのオマージュといったくだりが物語全体からは浮いているようでちょっと不思議な感じ。 (3部作の2作目を読むといろいろと謎が解けるようになってた) 現代でも行われている猟やそれを取り巻く環境についてなど、勉強になりました。

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2013/03/29

以前に「邂逅の森」を読み良かったので、手に取った一冊。正月三が日、ブックオフ20%OFFで、これはラッキーとお得感満載。 今の私とそうかけ離れていない美佐子が出ていることで、身近に、親近感を持って読み進められた。日本の大切なことというか、なかなか目を向けられていなくて、それだけで...

以前に「邂逅の森」を読み良かったので、手に取った一冊。正月三が日、ブックオフ20%OFFで、これはラッキーとお得感満載。 今の私とそうかけ離れていない美佐子が出ていることで、身近に、親近感を持って読み進められた。日本の大切なことというか、なかなか目を向けられていなくて、それだけでなく、言葉にすることで軽くなってしまう、深い継承の末の今を知ることを教えてくれる。理解するということが、どれだけ簡単でないのか、丁寧に立ち止まり、自分本位でなく生きていかなくちゃと思わせてくれた。焦るな、その一瞬に大切なものを逃している!私、見失うな!読み終わった今、思っています。

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2013/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国語辞典によると 相克 名 スル 1 対立・矛盾する二つのものが互いに相手に勝とうと争うこと。「理性と感情が―する」 2 五行(ごぎょう)説で、木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木にそれぞれ剋(か)つとされること。五行相克。→相生(そうせい)  世の中のほとんどは矛盾でできている。私の中にもたくさんの矛盾がある。  この本は東北の森でマタギの仕事でクマを狩っている集落の人々と、自然保護を訴える人、いろいろな立場を現場に行って体感する、女性ジャーナリストの話。  「山は半分殺してちょうどいい」という言葉をキーワードに、いろんな立場、いろんな意見、いろんな世界を見ながら生きるということを考える。 私も本を読みすすむにつれて、いろんなことを考えた。 最後の方のクマ狩りのかけ声のシーンはこちらもゾクゾクするほどかっこよかった。  東京あたりでニュースでクマが出て悪さをしてってのをきいても何も実感なかったけど、なんとなく少しわかった気がした。    もっと全てがバランスよくあればすごくうまくいくのにな。そうもいかないのが人生だよね。  相克の世界、相克の自分、相克の人生 次は邂逅の森を読んでみよう

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