彼女は嘘をついている の商品レビュー

小泉知樹【著】

2011/11/15

電車通勤のため本書を手に取った。痴漢冤罪･･･。本当にショッキングな内容だった。真向から司法に立ち向かう著者と、それを支え続ける彼の妻。特に、彼女の芯の強さには、読んでいる私まで本当に勇気付けられた。自分がもし当事者となった時には･･･考えたくない内容であるが、誰の身にも起こりうることだと思う。

2011/03/23

証拠関係を正確に把握しているわけではないので、
あくまで一方当事者の視点ではあるとしても・・・
刑裁修習中に読むと「ありえない」という印象しかない。
しかし、それが生じてしまっている現実。
コメントしづらいほど、自分の知る刑事裁判とかけ離れている。

自分なら決して、と思うだけでは足らない。
常に、初心を忘れず、依頼者と事件に誠実に向き合って
いくことが必要であり、今はそれしかないだろう。

本人だから書くことのできる心境のうちの、いくつかは自分が
察せられていなかったものであり、読んでよかったと思う。

・・・本当に、コメントが難しいな。

2009/10/09

2000年に起きた痴漢冤罪事件の裁判の様子を被告自らが著したもので、警察・検察・法廷が「痴漢事件」の真相解明に対してほとんど無力であるにも関わらず、その権威を固持する様が描かれる。できないことをできないと言わず、できているふりをする。今や明らかになってしまった、食品、医療、建築、年金などいろんな社会の仕組みが、実は機能不全を起こしているということが、この時代はまだ明らかになっていないのだ。みんなできているふりをしていたのだ…。タイトルは被告人を訴えた女性の供述を指しているが、今読んでみると、底に透けて見えるのは必死に嘘をついている「制度」の姿だ。

2011/10/20

痴漢冤罪事件で、冤罪にもかかわらず1年6ヶ月の実刑判決を受け、服役した男性が書いたノンフィクション。
とてもショッキングな内容。
この本に書いてあることが本当に事実で、警察官・検察官・裁判官の思考・言動がこの通りなのだとしたら、日本はこの先大丈夫なのか不安になる。
司法って何の為に存在してるのか分からなくなった。
とにかく冤罪は怖い。2009/06

2009/10/04

電車内での「痴漢」容疑をかけられた筆者の、逮捕→裁判→収檻までの様子をふり返った本。自分は無実であるという姿勢を最後まで貫き通した著者の意志の強さと、罪を犯していないのに痴漢の容疑がかけられてしまった時の怖さ(＝相手の言い分のみで裁かれてしまう危険性がある)を実感しました。(2007.4.10)

2009/10/04

とてもショッキングな内容だ。突然犯罪者とされたら、信頼すべき警察官や裁判長がどうにもならない人物だとしたら、考えただけでもゾッとする。
とはいえ、高校生がすべて善良という考え方は今の時代なら想像もされなかもしれない。

2009/10/04

こういう科学的に調査しても、明らかに嘘と分かる事件は最初から検察が不起訴にしたらいいだけの話じゃないのか。読んでて担当検事のあほさに腹が立った。こんな処理ばかりしてるから検事は頭でっかちとか知識だけとか言われるんじゃないか。痴漢冤罪事件の「被害者」である被告人の人権無視した公判なんて意味がない。虚偽告訴罪でなんでえせ被害者の女性を逮捕しないのか。作文しまくりの論告求刑にも何も意味がない。当たり前の事件を当たり前に起訴、不起訴すればいいだけだろう。この担当裁判官ももっとまじめにやれ。こんな事件の無罪判決書いてもいいじゃないのか。国民の人権をなんて考えているのか、そんなことだから某映画のような偏見だらけの映画が出来るんだ。