「見る」とはどういうことか の商品レビュー
p.204 自分のまわりの世界の音、色、香りなどが、そこにあるのではなくて、半分は脳がつくったものである。
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「見る」とはどういうことか 同じものを見ているつもりでも、厳密には人によって見え方が違う…はず。 それは見ている人が違うから。 見る、とはごく主観的な行為であるから。 目から入った光の刺激を脳が計算拘束条件を情報処理過程に反映させ、網膜上から世界を復元している。 我々の脳が...
「見る」とはどういうことか 同じものを見ているつもりでも、厳密には人によって見え方が違う…はず。 それは見ている人が違うから。 見る、とはごく主観的な行為であるから。 目から入った光の刺激を脳が計算拘束条件を情報処理過程に反映させ、網膜上から世界を復元している。 我々の脳が補正しない、光の屈折は水上から魚を捉える水鳥や水上の昆虫を捕食する魚には備わっている。 これは先天的に進化の過程で獲得した、脳の計算拘束条件。 見える必要があるから見えるように進化した、ということ。 あるから見えるのか、見えるからあるのか。 世界に色があるのではなく、脳の中で作り出しているから色がある。 異なる波長数をスペクトルにして映し出す、それにはどんな過程があったのか、とても興味深い。 魚や昆虫は人よりもカラフルな世界を見ているらしい。 可視光以外を「見る」ためには目だけじゃなく、脳も取っ替えないと体験できないってことか。 これは非常に残念。 そしてなんとも哲学的。 知覚できなくても(何らかの方法で証明されれば) あるものはあるけれど、 (知覚できるまで)ないものはない 魚や昆虫でなくても、画家の目を通した世界や、著名な音楽家の耳を通した世界ってきっと私の感じている(脳の作り出している)世界と全然違うんだろうなと思う。 きっとクオリア自体が違うんだろうな。 クオリア、という概念を初めて知った。 「感覚質」 まだよく理解できてないが、これは記憶や体験とも深く結びついていそう。 ニューロンが、私の雑な理解よりももっと細かく刺激選択性を持っていることや、その配列順序やその密度について。面白かった。 後半はちょっとどころじゃなくついていけなかったけど、 脳って本当すごいな(って語彙力… 脳で見えてないものが見えてたり…(これは昔問題になったサブリミナル効果みたいなものだろう)、見るって、見えるって面白い。 子どもの探し物の「ない」っていうのも、情報としてはあるのに脳で見てないのだろうなぁ。 もっと探して、よく脳で見てもらいたいものである。 朝の忙しい時間にアレがないやら、なんとかを用意してだの、本当に困る… 備忘録 意識と行動の剥離 正しいタイミングで正しい問題に取り組む 問題を正しいレベルに設定して問う サルの訓練ってどうやってるんだろう?
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例えば自分の人生を映画さながらに見つめることは可能だろうか? 自分が怒られたとか、傷ついたとか、落ち込んだとか、嫉妬したとか、マイナス感情の虜(とりこ)になる時、人は我を失う。それどころか卑屈になった心は妄想に取り憑かれ、憎悪や怒りが増幅されてゆく。 https://sessen...
例えば自分の人生を映画さながらに見つめることは可能だろうか? 自分が怒られたとか、傷ついたとか、落ち込んだとか、嫉妬したとか、マイナス感情の虜(とりこ)になる時、人は我を失う。それどころか卑屈になった心は妄想に取り憑かれ、憎悪や怒りが増幅されてゆく。 https://sessendo.blogspot.com/2021/07/blog-post_49.html
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著者が大学の2年生向けにおこなっている講義の一部にもとづいて書かれた本です。脳において視覚情報がどのようにあつかわれているのかということを、一般の読者に向けて解説しています。 前半は、多くの錯視の例をとりあげながら、本書の議論に必要な脳科学の基本知識が解説されており、認知心理学...
著者が大学の2年生向けにおこなっている講義の一部にもとづいて書かれた本です。脳において視覚情報がどのようにあつかわれているのかということを、一般の読者に向けて解説しています。 前半は、多くの錯視の例をとりあげながら、本書の議論に必要な脳科学の基本知識が解説されており、認知心理学者の下條信輔の一般の読者向けの本と同様に、たいへんおもしろく読みました。後半は、著者自身が取り組んでいる研究の最前線の世界を伝えるもので、とくに両眼視差情報が脳内で処理されるメカニズムにせまろうとしています。この部分にかんしては若干難解に感じられましたが、脳科学の立場から「見る」という心の働きにひそんでいる謎を解き明かそうとする科学者たちの取り組んでいる問題のおもしろさに、ほんのすこし触れることができたような気がしました。
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脳の中での、見え方(心理)と見るための処理は違うというのは驚き なんでもなさそうな「見る」という作業に、脳のリソースをかなり割いていることが分かった 脳障害で、見えているのに対象がなんだか説明できない、見えていないと言っているのに見えている振る舞いをするなど見る機能は脳部位の総合...
脳の中での、見え方(心理)と見るための処理は違うというのは驚き なんでもなさそうな「見る」という作業に、脳のリソースをかなり割いていることが分かった 脳障害で、見えているのに対象がなんだか説明できない、見えていないと言っているのに見えている振る舞いをするなど見る機能は脳部位の総合であることが分かる 錯視がいっぱいで楽しい 後半がかなり専門的で頭が痛くなってきたが、著者はそうでなければ書く意味がなくなってしまうとあとがきで述べていた
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内容的には興味深い話もあるけど、今までに読んだ脳関連本と内容が重なる話も多かったので、新鮮さはなかったかな。
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視覚を題材に,脳がもたらす心の仕組みを考える。僕たちは色や音,香りなどを,素朴に「実在する」と思ってるが,それらは脳が作り出したもので,人間と独立してあるのではない。 そのことが,錯視や脳機能障害の事例を見ていくことで,非常な説得力をもって説明される。視覚に限らず聴覚でも何で...
視覚を題材に,脳がもたらす心の仕組みを考える。僕たちは色や音,香りなどを,素朴に「実在する」と思ってるが,それらは脳が作り出したもので,人間と独立してあるのではない。 そのことが,錯視や脳機能障害の事例を見ていくことで,非常な説得力をもって説明される。視覚に限らず聴覚でも何でも,それは外の世界そのものを知覚するのではなく,脳内の複雑な解釈系によって効率的に翻訳して認識しているのだ。その仕組みは,生存に有利なように進化の過程で獲得してきたもの。 錯視には多くの種類があって,それぞれ重要な視覚の機能と密接に関係している。顔の認識や運動の知覚,大きさや傾きの知覚…。視覚刺激と知覚されるものが異なる現象が錯視であるが,同じ視覚刺激でも知覚が不安定になる両眼視野闘争などの現象も,視覚研究によく用いられている。 書籍では動画は見られないけれど,錯視関係のサイトもいくつか紹介。英語だけどこれなんかはすごい。著者も絶賛の Michael Bach氏のサイト。http://www.michaelbach.de/ot/
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仕事の関係で読みました。 見ることに関する脳の中のアレコレの本です。 文末にユーモアのあるコラムやジョークが交えてあり、親しみやすいかんじの本です。 実験の話や著者の研究での体験談もあり、また本のはじめは錯視の話なので、楽しい本でした。 後半になるにつれ、耳慣れない単語が増えて、...
仕事の関係で読みました。 見ることに関する脳の中のアレコレの本です。 文末にユーモアのあるコラムやジョークが交えてあり、親しみやすいかんじの本です。 実験の話や著者の研究での体験談もあり、また本のはじめは錯視の話なので、楽しい本でした。 後半になるにつれ、耳慣れない単語が増えて、全てに説明が文中でなされていても覚えられてなくて意味がないような… ちゃんと勉強される方は覚えながら読み返しすれば、かなりの知識を得られるんじゃないかと思いつつ、私は流し読みしました。 人間の見るという知覚は、脳で世界を捉えることなんだなぁと、そういうようなことを書いてあったように思う。
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率直な感想としては、興味深かったが、いかんせん5、6章になると専門用語が増え、理解が難しくなった。 人は「目」によって物事を見ているが、それを知覚しているのは「脳」である。この前提から、著者の専門分野である脳科学から「見る」ということについて議論を進めていく。
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分量の50%で挫折。ただ、「目に映っていないものが見える」「目に映っているのに見ていない」というお話は面白かった。この中に「変化盲」という“変化の見落とし”現象が紹介されていたけれど、その実際をネットで、映像として見られたのが、ことさら面白かった。そのアドレスは、以下の通り。 h...
分量の50%で挫折。ただ、「目に映っていないものが見える」「目に映っているのに見ていない」というお話は面白かった。この中に「変化盲」という“変化の見落とし”現象が紹介されていたけれど、その実際をネットで、映像として見られたのが、ことさら面白かった。そのアドレスは、以下の通り。 http://viscog.beckman.uiuc.edu/djs_lab/demos.html
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