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動機づけ面接法 の商品レビュー

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10件のお客様レビュー

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2021/05/12

人の変わりたいという気持ちを、対人援助の場面でいかに支援するかということに関して述べた本。動機づけ面接の段階や、応答の仕方、陥りがちな落とし穴など、実践でとても役に立つ情報について、豊富な面接の実例とともに紹介してくれているので、大いに役に立った。確かに動機づけ面接法という1つの...

人の変わりたいという気持ちを、対人援助の場面でいかに支援するかということに関して述べた本。動機づけ面接の段階や、応答の仕方、陥りがちな落とし穴など、実践でとても役に立つ情報について、豊富な面接の実例とともに紹介してくれているので、大いに役に立った。確かに動機づけ面接法という1つの技法の紹介ではあるのだが、基盤をロジャーズのクライエント中心療法に置いていることからもわかるように、どのような対人援助職にとっても、ある程度の経験があればとても有益な本なのではないかと感じた。

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2018/08/02

「なぜ困ったこと(依存,嗜癖,暴力)があるとわかってるのに行動を変えない(抵抗を示す)のか」という疑問から動機づけ面接は生まれた.古典的には「変化の動機づけは,不快の回避だ」という考えがある.懲罰的対応により,「それは不快な経験が足りないからだ」で行動を変えようとする.だがそれだ...

「なぜ困ったこと(依存,嗜癖,暴力)があるとわかってるのに行動を変えない(抵抗を示す)のか」という疑問から動機づけ面接は生まれた.古典的には「変化の動機づけは,不快の回避だ」という考えがある.懲罰的対応により,「それは不快な経験が足りないからだ」で行動を変えようとする.だがそれだけでは変わらない人がいる. 一方動機づけ面接は「矛盾に気づかせ,両価性を探索し,それを拡大させる」ことで、本人が自ら「変化する立場を主張」するように誘導する。それはつまり、本人の本来の価値観、望むものに気づかせるということであり、”相手の幸福を常に第一に”考えることを要請する。

Posted byブクログ

2018/05/04

たぶん、ほとんどのカウンセラーが経験の中で、やってる技法じゃないかな。 ただ、個人的に瞠目だったのは11章の事例の後半部分。そうかー十分にチェインジトークが出たと思ってまとめ上げたあとも、ここまで慎重に、量化性について吟味しなきゃならないんだな。ここだけ何度も読み返したい

Posted byブクログ

2017/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とてもよくできている。今だとまた違うだろうと思うけれど。倫理の話は、結構おっかない。相手に害を与えてはならない。 相手より話す時間を少なくする。質問について2回以上の振り返りをする。質疑応答1に対し開かれた質問が倍以上。共感的な傾聴の技術。理解した内容を含む振り返り。 何について相手が話したいか聞いてもよい。適切な主題が何かについて争わない。自信がないことが障害になる。共感を表現する。矛盾を拡大する。抵抗に巻き込まれ転がりながら進む。自己効力感を拡大する。 矛盾を拡大するには、自分でなく相手が変化について話すようにする。変化は、現在の行動と重要な相手の個人的目標や価値との矛盾によって動機づけられる。 変化に関する直接的な議論を避ける。抵抗に反論しない。新しい見方を提案するが押し付けない。相手の中に最良の解決法や回答を見出す。抵抗は応答を変えるための信号である。 できているところがある。そこは何か。 振り返りの傾聴は、相手の発話の意味を理解していると仮定せず、推定した意味があっているかどうか確認する。 自信の測定。0でない部分はどこか。変化が起こったと仮定する。何が一番役に立ったか。相手のチェンジトークを深く具体的に考える質問。事態が複雑なら、全体的な変化の構図を変える。自信を深める。出来たことの認識。 何をするつもりか。今、対象についてどう考えているか。できるとすれば、どこから変えようと考えるか。振り返って、次に何をするとよい(と思う)か。何ができると思われるか。何が一番気になる点か。それについて、。理想的には今どのようなことが起きてほしいと思うか。変わったらどのようなよいことがあるか。 変わる決断について尋ねるとき、変化についてその時点で考えていること、変化の計画に関連して起こったことを尋ねる。助言や情報の前に、このことについて相手自身の考えや情報を引き出す試みをすでに十分行ったか。助言や情報は、相手の安全や変わりたいと思う気持ちを強化することに重要か。検討する。

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2016/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

動機づけ面接とは精神科や心療内科で患者に対して、ある行動の動機づけを行うカウンセリング手法である。 つまり他人を説得するという、最も難しい行為を学術的に系統立てて説明している。 私なりの感想としては動機づけ面接とは「クライアントの心の中を整理する。矛盾点に気づかせ、それを拡大させる。結果として変化を促す方法」だと思う。 本書は精神科や心療内科での現場を想定して書かれているが、一般のコミュニケーションでも十分に使える。 日常生活で多くの人が感じているとおり、他人を議論・論破して相手を納得させることは基本的にはできない。 いわゆる「抵抗」にあい、むしろ説得した方向と逆の行動を起こさせる可能性が非常に高い。 動機づけ面接のポイントは「答えはすべてクライアントが持っている」「クライアント自身に気づいてもらう」ということだと思う。 だからカウセンラーがすべきことは、  しっかり傾聴、共感、振り返りすることで安心感を与え、抵抗をなくす  両価性(矛盾する2つの気持ち)に視点をあて、矛盾を拡大させることで、問題点を可視化する  現状のデメリット、変わることのメリットに気づかせる  価値観をとう  変化の兆しであるチェインジトークを引き出す  心情を数値化したり、要約することでクライアントの頭の中を整理する  自信がない場合には、過去にうまくいったケースや成功イメージを持たせて自信をもたせる などとなる。 決して答えを教えたり、自分の考えを押し付け、説得するわけではない。 もちろん、カウンセラーは専門職なので対応策を聞かれれば選択肢として情報をもっていることはある。 そんな場合でも「カウンセラーはあくまで情報提供者であり、決めるのはクライアント自身である」というスタンスを常に忘れないことが大事になってくる。 このような働きかけがクライアント自身が自分の心の中の矛盾点に気づき、変わり始めることができるのである いわれると原理自体は簡単なことであり、内容自体が理解できないという人はあまりいないだろう。そうはいっても日常生活でこのような説得の仕方やコミュニケーション手法を身につけている人は極めてまれである。 少々分厚いが、ざっとでも読んでおくと他人とのコミュニケーション全般に使えると思う。

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2015/06/23

ずっと積ん読にしていましたが、集中セミナー(MI3)受講後に読んでみたら、すっと入ってきました。 動機付け面接法(MI)についての本。 どんな面接を行えば、相談者の方が変化に向けて動き始めるのことができるのかが丁寧に紹介されています。 本書はMI2なので、MI3では変わってい...

ずっと積ん読にしていましたが、集中セミナー(MI3)受講後に読んでみたら、すっと入ってきました。 動機付け面接法(MI)についての本。 どんな面接を行えば、相談者の方が変化に向けて動き始めるのことができるのかが丁寧に紹介されています。 本書はMI2なので、MI3では変わっている部分もありましたが、セミナーの時に残った疑問、後から湧いてきた疑問など、いくつか解消できました。 MIは、共感的でありながら、一方で指示的でもあるように感じたのですが、MIの理解をさらに深めると、そもそも相談者の方が願いもしないものは扱わないので、その意味において、倫理的な部分は守られるのかな、と思いました。 興味深い技法なので、もう少し、学びを深めていこうと思います。

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2013/08/07

知りたかった動機づけ面接法について少し 理解することができた。 使えるところは、実践していきたい。 変わりたい、でも変わりたくない。アンビバレンス(両価性)。 変わる方向を指示するけど、押しつけない。 自信は、呼び覚まされるものだから。 傾聴する。 現状等との矛盾に気づき、変...

知りたかった動機づけ面接法について少し 理解することができた。 使えるところは、実践していきたい。 変わりたい、でも変わりたくない。アンビバレンス(両価性)。 変わる方向を指示するけど、押しつけない。 自信は、呼び覚まされるものだから。 傾聴する。 現状等との矛盾に気づき、変わりたいという願望へ。 チェインジ・トークを引き出す。 抵抗行動にどのように応答するか?

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2012/01/17

このやり方を学ぶには相当な実践が必要とされるみたい。このやり方を著者は万能薬とはいってはいないが,おそらく依存症関連で治療していくためには勉強しておくべき本だと。実際の面接のテクニックとして重要なところに位置づけられると思うし,ところどころで「価値」「脱中心化」「価値へのコミット...

このやり方を学ぶには相当な実践が必要とされるみたい。このやり方を著者は万能薬とはいってはいないが,おそらく依存症関連で治療していくためには勉強しておくべき本だと。実際の面接のテクニックとして重要なところに位置づけられると思うし,ところどころで「価値」「脱中心化」「価値へのコミットメント」に関連するというかそれを狙って面接を勧めている様子も(私からは)見える。自然と有効な手続きは一方向に集約されるのかな…。関連する実践入門も読んでみます。(著者も言ってるけど)一度ではなかなか理解するのが難しいので☆4つ。

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2012/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

普段の外来の中で、どうやったらこの人は問題意識を持ってくれるのか、行動してくれるのかと悩むことがよくある。 葛藤、アンビバレンス(両価性)を考慮しながら「矛盾を大きく」して、準備ができれば「変わること」について話す。この「変化」へのサインを見逃さないというのが大事ですよね。 『怒りのレベルの高い人(=治療を強いられて腹を立てている人)』に有効というのもやってみたくなるポイントですね。医師としては、アンビバレントにおいてどちらかの意見に偏らないという部分が非常にチャレンジングですが、トライする価値はあるかもしれません。 あとは、引用されている文献をきっちり書いてくれているともっとありがたいですね。孫引きしたいときに何かまったくわかりません・・・。

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2009/10/04

指示的だけど、非指示的。変わりたい、でも変わりたくないといった葛藤から抜け出し、人が変化するための面接法に関する基礎と実践の本。

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