心に太陽を唇に歌を の商品レビュー
フライシュライン(ドイツ、詩人)の「心に太陽を持て」の詩を検索していて見つけた本。 作者・藤原正彦(『国家の品格』の著者)の、小学校4年〜6年卒業までの自伝的物語。戦後、貧しいけれど、正義感あふれたガキ大将だった正彦少年。 こんな時代のこの価値観は、もう終わってしまって無い、と...
フライシュライン(ドイツ、詩人)の「心に太陽を持て」の詩を検索していて見つけた本。 作者・藤原正彦(『国家の品格』の著者)の、小学校4年〜6年卒業までの自伝的物語。戦後、貧しいけれど、正義感あふれたガキ大将だった正彦少年。 こんな時代のこの価値観は、もう終わってしまって無い、とは思いたくない。 作者のお父さんは山岳小説で著名な新田次郎、母は藤原てい。 武家の出身だったという父の教えで、力を用いることを否定しない人だった。しかし、その力を使う時は「弱い者を救うためには力を用いてもよい」というもの。そして、卑怯とみなし厳禁した5つの事がある。 1・大勢で一人を殴ること 2・大きな者が小さな者を殴ること 3・男が女を殴ること 4・武器を用いること 5・相手が謝ったり泣いたりしてもなお殴ること これら5つの禁じ手は、犯すことはもちろん、それを見逃しては絶対にいけない、と教えられたという。 それらは卑怯だから、卑怯にはなりたくない、という感覚。 なんかカッコいい。
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正彦少年の小学校時代を描く。小学校高学年ぐらいから読める。 「卑怯なことはするな」「見て見ぬふりもするな」という父の教えを守る正彦少年は、自分もこうありたい、というあこがれを喚起する。
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「心に太陽を 唇に歌を」 マンガ武装錬金に似たフレーズがあった気がして、 タイトルが気になって読んだ。 薄くて文字数も少なかったし。 読みやすい文体だった。 小学校の景色や、子どもの声が聞こえてきそうな文体で心地よかった。 弱いものを守る。仲間を守る。 「守る」って概念が実生活...
「心に太陽を 唇に歌を」 マンガ武装錬金に似たフレーズがあった気がして、 タイトルが気になって読んだ。 薄くて文字数も少なかったし。 読みやすい文体だった。 小学校の景色や、子どもの声が聞こえてきそうな文体で心地よかった。 弱いものを守る。仲間を守る。 「守る」って概念が実生活で感じられないから、 「読んだ時に、いいなぁ。こうありたいな。」っと思うんだろうな。 私は弱者に優しくなれるほど、強くない。
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懐かしい思いで読んだ。 私の小学校のころにもこういう男の子がいたなぁ・・ 秀治のような子もいたなぁ・・ そして、私は一つ今でも傷になっていることを思い出した。 転校生の女の子、今でも苗字は覚えている。 転校してきたときに真っ先に友達になった。 いつも一緒にいた。 彼女の家は近...
懐かしい思いで読んだ。 私の小学校のころにもこういう男の子がいたなぁ・・ 秀治のような子もいたなぁ・・ そして、私は一つ今でも傷になっていることを思い出した。 転校生の女の子、今でも苗字は覚えている。 転校してきたときに真っ先に友達になった。 いつも一緒にいた。 彼女の家は近所だった。 ボロ屋で障子はボロボロ、お母さんは着物を肌蹴て、髪を振り乱し、真っ赤な口紅をさして道を着物を引きずって歩いていた。 そのせいか、母に「あの子と付き合うのは止めなさい」と言われて翌日からぱったり付き合いをやめた。 そのことが今でも重く心に残っている。 卑怯だった・・ そんなことを思い出しながら読んだ。 私の時代も悪ガキはいた。 私は小学生のころよく泣かされて帰ったものだった。 いじめではないんだけど・・ 女の先生は頭を抱える問題児、学年が代って男の先生になったらおとなしくなった。 悪でも今とは全く違ったものだった。 あっけらかんとして、決して陰湿なものではなかった。 文中の写真が、今はなくなった小学校の頃のことを次々に思い出させた。 いい時代だった・・ 今の子供たちは味わうことができないだろうなぁ。 作者の出身は隣町、余計懐かしかった。
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