グミ・チョコレート・パイン パイン編(パイン編) の商品レビュー
今持っている漠然とした閉塞感に 何か答えをくれるんじゃないか そう思いながら、閉塞感に立ち向かう賢三たちに共感しつつ読んでいった。 結局そんな甘いことはなく、答えなんてないし、立ち向かっていかなきゃいけないけど、遠回りしてもいいよねって教えてくれた。 みんな立ち向かうことに...
今持っている漠然とした閉塞感に 何か答えをくれるんじゃないか そう思いながら、閉塞感に立ち向かう賢三たちに共感しつつ読んでいった。 結局そんな甘いことはなく、答えなんてないし、立ち向かっていかなきゃいけないけど、遠回りしてもいいよねって教えてくれた。 みんな立ち向かうことに執着して、立ち向かわない自分に苦しんでる。みんなそう。だから今じゃなくてもいいから、どこかで、必ず、ちょっとでいいから立ち向かおう。 そう思えた本。読んでよかった。
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今思うとこの作品にすごい影響受けてるなって思うし、10代のうちに読んどいて良かったなと思う 青春って甘酸っぱいとか青臭いとかそんな甘っちょろいもんじゃなくてこういうもんですよね〜 忘れたくないな
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高校を卒業してすぐくらいの時期に読んで、この青臭くて、陰の話を、高校の時期に読みたかったな、と思ったから、なんとなく後輩にこの3冊をプレゼントした。
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遅ばせながら、三部作全て読みきった。 私は明日、17歳になる。 今このタイミングでこの本の存在を知り、この本を手に取り、読みきったことはきっとこの先何十年も忘れることはないだろう。 今までたくさんの本を読んできたつもりだが、 はじめて小説を読んで涙が出た。 何をしても報わ...
遅ばせながら、三部作全て読みきった。 私は明日、17歳になる。 今このタイミングでこの本の存在を知り、この本を手に取り、読みきったことはきっとこの先何十年も忘れることはないだろう。 今までたくさんの本を読んできたつもりだが、 はじめて小説を読んで涙が出た。 何をしても報われない辛さだとか、虚無感、喪失感、自己嫌悪、身の回りにある全ての感情が終始ぐるぐると渦巻いているのがリアルすぎて、途中で何度も本を閉じて深呼吸したくらいだ。 間違いなく、私のバイブルになることだろう。 みかこはとんでもねえな。
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0106 2019/04/09読了 どうやって賢三は立ち直るんだろう、とドギドキしながら読んだ。そうしている間にもみかことの距離は開いていくし、タクオたちとも距離を置いたまま。 羽村くんは狂わされたなあ。 収束の仕方は予想外というか、3冊のなかで一番テンション高くて読んでいて楽し...
0106 2019/04/09読了 どうやって賢三は立ち直るんだろう、とドギドキしながら読んだ。そうしている間にもみかことの距離は開いていくし、タクオたちとも距離を置いたまま。 羽村くんは狂わされたなあ。 収束の仕方は予想外というか、3冊のなかで一番テンション高くて読んでいて楽しかった。 チョコ編のあとがきにあったように、みんなそれぞれ幸せになれてよかったなあ。 みかこはとんでもねえな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
賢三が童貞を喪失して驚いた。しかもとても幸福な状況でうらやましい。本人は苦しんでいたのだけど、話ができすぎでないところがまたよかった。 おじいさんとの修行は楽しそうだった。羽村と賢三が共感するのだが、どう考えても隔たりがありすぎる。 バンドの初ステージがどんな様子だったのか楽しみに読み進めていたら、ステージの直前で終わってしまった。どんな演奏で、演奏を客がどう受け止めて、メンバーたちはどう思ったのか知りたかった。 あとがきで大槻さんが続きはあると、おっしゃっていたのだが、とりあえず完結して寂しい。
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完結編・・・というのがなんかちょっとさびしかったなぁ。 ちょいと無理矢理な展開にも思えるので、うーん、あえて星4つで。 が、ラストシーンはもちろん感動ものです!!
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今更ながら、ブックオフ一冊100円で買ったグミ・チョコレート・パイン三部作を夜なべして一気読み。 コミカルな設定や展開、文章に溢れながらも、青春のリアルを描ききった名作。自分自身の物語のように読めない人がいようか(いるかな?)。 特に山口美甘子の造形が素晴らしく、読者である僕たち...
今更ながら、ブックオフ一冊100円で買ったグミ・チョコレート・パイン三部作を夜なべして一気読み。 コミカルな設定や展開、文章に溢れながらも、青春のリアルを描ききった名作。自分自身の物語のように読めない人がいようか(いるかな?)。 特に山口美甘子の造形が素晴らしく、読者である僕たちも読後、美甘子の幻影を負い続けてしまうのではないか。 まさに日本文学を代表するfemme fatale。
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実に気持ちいい青春ストーリーだった 学生の頃に読んでおくと大事な3冊になりそう ラストシーンへの盛り上がりは最高 宣言通りほぼ全員がハッピーエンドで気持ち良い 大槻ケンヂの文章はどれも本人の声で脳内再生できるのが凄い 漫画版はイメージが違った
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『グミ・チョコレート・パイン』というじゃんけんと語数=歩数で競うこの遊び。 ボクが育った上州のからっ風吹きすさぶところでは『グリコ・チョコレート・パイナップル』だったはずだ。 しかし、この『グリコ・チョコレート・パイナップル』には常々疑問を感じながら遊んでいた。 なぜなら、 グリ...
『グミ・チョコレート・パイン』というじゃんけんと語数=歩数で競うこの遊び。 ボクが育った上州のからっ風吹きすさぶところでは『グリコ・チョコレート・パイナップル』だったはずだ。 しかし、この『グリコ・チョコレート・パイナップル』には常々疑問を感じながら遊んでいた。 なぜなら、 グリコ=ぐりこ(3文字) チョコレート=ちよこれいと(6文字) パイナップル=ぱいなつぷる(6文字) これだとこのゲームはグリコのひとり負けの様相が強いのである。グリコが勝つ様相というのは、飛び道具のチョコに勝ち続け、少しづつコツコツと歩数を積み重ねていくというまるでうさぎとかめのかめのような勝ちっぷりなのである。 幼きながら、なんか不条理な感じを持ちながらやっていた記憶がある。 それに比べて『グミ・チョコレート・パイン』であれば、 グミ=ぐみ(2文字) チョコレート=ちよこれいと(6文字) パイン=ぱいん(3文字) と、グミだけの一人負けという感じでは無い、同じようにちょっとだけ良い手パインもあり、チョコレート一つに対して、グミとパインを組み合わせても1歩だけチョコには及ばないというどうにもこうにももどかしいけど、ゲーム性が高まるのである。 この三部作は本作、第三作目にして性春小説からついにいっちょ前の青春小説へと昇華した。 まだオナニーはするが、オナニーによる刹那の快感によって恐怖と自己嫌悪を緊急回避しようと試みることよりも、大切なことを賢三は知ることになる。 「すなわち、この世は空、空すなわちこの世なんじゃ。賢三よ、この世は執着すればするほど苦しむ空であることを腹に収めよ。しかし同時に、無常であれども、確かに存在しているのだから、目的と意欲を持ち挑戦する価値のある空であることもまた腹に収めよ」 「失恋も同じだと思うよ。ふられてからっぽになったからこそ、逆に、いろんなものをその中にこれから新しく詰めこめるんだよ」 「そうか」 「そうだよ。私もふられて自殺しようとして、なぜかこんな店で働いているんだけどさ、今じゃふった人に感謝してるもん。私を一度からっぽにしてくれてありがとうって、逆に、新しいこと詰めこむ隙間を、そいつが作ってくれたわけだからさ、詰めこんでも詰めこんでも、まだまだ足りないでっかいからっぽだよ。今日も明日も詰めこみ作業で大忙しだよ。悩んでる暇も無いよ」 ただの変態ジジイかと思いきや、大変な有名人だった山之上のじーさんと早朝サービスのヘルス嬢である偽みかこの言葉である。 この二人との出会い、経験により賢三はようやく現実に向き合う勇気を取り戻す。 そして、ライブハウス屋根裏でのデビューライブで賢三を待つ三人のボンクラ共のところへと失踪する主人公のボンクラ賢三。 まさに青春成長小説の王道シーンである。 しかし、ホントにそんなそんじょそこらの青春小説をあの大槻ケンヂが描くだろうか? 本書の中で第一作目からヒロイン山口美可子が繰り返し言う台詞に 『人生ってグミ・チョコ遊びだと思うの。出す手によって先に行ったりおくれたり、でもそうやって、いつかみんなが同じ場所へたどりつくんだと思う」 この台詞を繰り返し読まされて、山口美可子いい娘だなぁ〜とコロッと騙されそうになるのだが、冒頭のグミチョコパインの仕組みを考慮すると素直に喜べない気がするのだ。 どう見てもヒロイン山口美可子の位置づけは、ひたすら『チョコレート』を連発してあ゛っ!?という間に見えなくなるキャラである。 チョコに勝つには『グミ』しかない。しかし2歩しか進めない。たまにパインで勝っても3歩しか進めない。 グミとパインを組み合わせてもチョコレートの一回分を追い越せないのである。 いくら一生懸命追いつこうとしても、『才能』というモノを持ち合わせた神の申し子には結果追いつけすらしない。 凡人のボンクラ共は所詮、そうそうに現実との折り合いを付けてそれぞれが生かせる場所をはやいとこ見つけなさいよという暗示もこの三部作の底辺には流れているような気がする今回の読み直しだった。
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