生きさせろ! の商品レビュー
ただ生きることただ働くことが どうしてこんなに困難な社会になってるんだと、 気が遠くなる。考え込む1冊。 http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-734.html
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不安定労働、将来のなさなど、身近な問題で初めは暗く感じるかもしれませんが、第六章「抵抗する人々」を読んで、抵抗のための考え方に触れてみると心強くなってくるかもしれません。
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最近の若者は根気がない、フリーター・ニートは甘えだという考えが違ったと思った。当事者にも至らぬ点があったのかもしれないが、一番の問題は社会構造なのだと痛感した。競争社会といわれているが、そもそもそのイスが少ない。大企業だけが利益を出す(そこで働く個々人もノルマに追われて余裕のない...
最近の若者は根気がない、フリーター・ニートは甘えだという考えが違ったと思った。当事者にも至らぬ点があったのかもしれないが、一番の問題は社会構造なのだと痛感した。競争社会といわれているが、そもそもそのイスが少ない。大企業だけが利益を出す(そこで働く個々人もノルマに追われて余裕のない状況だと思うが・・・・)現状はとても危険だと思う。過労死予備軍だといわれている正社員、社会からドロップアウトして貧困にあえぐだけでなく非難の的になるフリーター・ニート。日本は今後どうなってしまうのだろうか・・・・・・。 経済大国という肩書きをすててでも、もっとスローペースな社会になってしまったほうがいいのではないかとも感じてしまうほどの惨状だと思う。
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動物関連の先輩から教わった雨宮処凛(アマミヤ カリン)さんの本を読んでみた。 私の友人(男子)で、30近くもしくは30を超えてるのに、フリーターの人がポツポツいて、この人達大丈夫か?と正直思っていた。私は8年程前に就職活動をして、三十数社落ちてやっとの事で今の職に就いた。彼...
動物関連の先輩から教わった雨宮処凛(アマミヤ カリン)さんの本を読んでみた。 私の友人(男子)で、30近くもしくは30を超えてるのに、フリーターの人がポツポツいて、この人達大丈夫か?と正直思っていた。私は8年程前に就職活動をして、三十数社落ちてやっとの事で今の職に就いた。彼らには、その努力が足りなかったのでは?しっかりしろよ、と思っていた。この本を読むまでは・・・・・・。 ●日経連が働く人を 「長期蓄積能力活用型」(←正社員) 「高度専門能力活用型」(←『ハケンの品格』) 「雇用柔軟型」(←この呼称からしてひどい) に分類し、大企業にはすっかり浸透している。大企業は経費を抑える為に、正社員よりも非正規社員を望む。 ●今や日本の労働者のうち、三人に一人が非正規雇用。 ●生涯賃金の差は正社員とフリーターで三倍から四倍。 ●非正規雇用者は、労災を認めてもらえなかったり(工場で働いてるのに!)、昇給は有ったとしても微々たる物。有給無し、そして何より、不安定な雇用形態。企業の都合の良い様に柔軟に使われてしまう。一人暮らしのフリーターなんて、風邪を引いて休むのにも覚悟が要る。 ●「フリーター」とは「自由に働いてる人」では無く、「企業にとって自由に出来る人」。 ● フリーターになるのは自己責任、という風潮。はなっから正社員を採る気が薄弱なのに。 この『生きさせろ!』を読んだ今、「色々知ろうともしないで、軽々しくフリーターを判定してごめんなさい」と言いたい。雨宮氏は色んな人にインタビューしているが、それを読んだら泣けてきた。同じ時代に同じ国に住んでいるのに、こうも厳しい毎日を送っている人達が居るのだと。こんな事続けていたら、過労やストレスでおかしくなる人が増えてしまうだろう。自殺だって増えるだろう。それから、修理よりも新しいの買った方が安い、とか、すぐにあれが欲しいこれが欲しいと物欲に走るのが、柔軟な雇用を促進してるみたいだと思った。商品が安く成る事を手放しで喜んではいけない。その分誰かにしわ寄せが行っているのだ。高い方が大切に使うし。 『蟹工船』が売れている理由が判った。 『生きさせろ!』というタイトルは決して大袈裟ではありません。そして、これは今現在の日本の話です。 (2008.8.8読了)
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図書館でこの本をみかけ、 この著者の名前を最近よく聞くけど、 どんなことを書いてるのかなあと思い、 借りてみた。 前に、ニートについて書かれた本を読んだときに、 「ニートの存在は社会構造的な問題である」 っていうようなことが書いてあった、 今イチ、ピンとこなかったのだが、 本書...
図書館でこの本をみかけ、 この著者の名前を最近よく聞くけど、 どんなことを書いてるのかなあと思い、 借りてみた。 前に、ニートについて書かれた本を読んだときに、 「ニートの存在は社会構造的な問題である」 っていうようなことが書いてあった、 今イチ、ピンとこなかったのだが、 本書を読んで、 「なるほど、確かに 社会構造的な問題といえなくもないな」 と納得してしまった。 今まで読んだ「格差社会」関連の本の中で、 これが一番切迫感があるというか、 「ああ、今の日本ってなんだかとっても ひどい世の中になってしまったのね」 ということを実感した。 自分と重ね合わせて読める部分も 多かったからかもしれない。 たとえば、過労死寸前で働く正社員の過酷さは、 かつての自分そのものだし、 低賃金で企業に都合よく使われるパートという身分は、 現在の私の立場そのものだし。 著者の主張に「???」と思う部分もあったけど、 読み応えのあるノンフィクションだった。
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2007年3月発行。 若者がおかれた現状の悲惨さを具体的なインタビューで構成。 不安定な層が4割というのは個人の責任ではなく、社会問題というのは全くその通り。 派遣といえども、明日から来なくていいとだけ言って首を切れる物ではないこと。 労働法などを知らなすぎて不正をされる場合もあ...
2007年3月発行。 若者がおかれた現状の悲惨さを具体的なインタビューで構成。 不安定な層が4割というのは個人の責任ではなく、社会問題というのは全くその通り。 派遣といえども、明日から来なくていいとだけ言って首を切れる物ではないこと。 労働法などを知らなすぎて不正をされる場合もあるので、そういう知識ももっと広めるべきですね。 一人では立ち向かえない場合、一人でも入れる労働組合や、相談に乗って貰える組織があることなど書かれています。知って下さい。 この不況で相談の人手も足りないのではと心配だが…
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たまたま図書館で見つけた本。 表紙の絵が異様に興味をそそりました。 主張は間違ってないと思う。 でも負の感情が篭っているので、怖い。 所々で視野が狭いのではと思わせるけれど しっかりデータに基づいているので妙な説得力。 1つ言えることが、 現代社会が絶対に目を...
たまたま図書館で見つけた本。 表紙の絵が異様に興味をそそりました。 主張は間違ってないと思う。 でも負の感情が篭っているので、怖い。 所々で視野が狭いのではと思わせるけれど しっかりデータに基づいているので妙な説得力。 1つ言えることが、 現代社会が絶対に目を背けてはならない事だということ。
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興味があったので読みました。 何で私たちがこんな目にあわないといけないんだという叫びが詰まった文。 しかし私は全面的に支持は出来ない。だってさ、どうしようもない人も居るだろうけど。もっと頑張れよと思うエピソードもあるからです。 親が祖父が貧乏だから今不幸なんだ。。って何考えてんだ...
興味があったので読みました。 何で私たちがこんな目にあわないといけないんだという叫びが詰まった文。 しかし私は全面的に支持は出来ない。だってさ、どうしようもない人も居るだろうけど。もっと頑張れよと思うエピソードもあるからです。 親が祖父が貧乏だから今不幸なんだ。。って何考えてんだよ努力しろよ。自分で頑張って抜け出せよ。家だって貧乏だわ。国立大学にいってたせいか学生ながら親元に仕送りをするような子もいたんだ。そういうのを見てるので私は彼らは甘えていると思ってしまった。 自己責任という言葉の元で不幸になると書いてあるけど最低限しなきゃいけない事、するべきではない事を考えないといけない。
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ワーキングプアと呼ばれる環境について、細かな取材をもとに書かれた、ドキュメンタリー調の内容。 労働者をアジテートするような、扇動的な文章や表現がやたらと多いので、その点でかえって興醒めしてしまうところもあるのだけれど、それを除いて考えても、今の労働環境の過酷さはよく伝わってくる。...
ワーキングプアと呼ばれる環境について、細かな取材をもとに書かれた、ドキュメンタリー調の内容。 労働者をアジテートするような、扇動的な文章や表現がやたらと多いので、その点でかえって興醒めしてしまうところもあるのだけれど、それを除いて考えても、今の労働環境の過酷さはよく伝わってくる。 派遣や請負という勤務形態で働く労働者は、企業にとってはかなり便利な存在だけれど、当人にとっては何の保証も権利も与えられない、使い捨て労働力になってしまっている。 では、正社員なら、派遣や請負で仕事をしている人よりもマシかというと、それが全然そうでもない場合もある。 Y電器やニコンをモデルケースとして解説した、過労死に至るまでの経過を読むと、残業代もつかないまま長時間働かされ続けるという、正社員には正社員なりの過酷な状況があるということがわかる。 「自己責任だろう」とか「そんなにツラかったら辞めればいいだろう」という意見もあるだろうけれど、こんなヒドいところで働いてたら、それもムリだろう、と思う。 劣悪な就労環境におかれると、身体とあわせて精神にも失調をおこすようになる。新興宗教の洗脳と一緒で、まず判断力が低下させられているから、状況を改善しようというような心の余裕も、時間の余裕も与えられることはない。 この本を読んで思うのは、「知らない」ということは、信じられないほどの不公平な状況に追いやられたとしても、そうとは知らずに、それに抗うことも出来ない可能性が高い、ということだった。 この、「知らない」人をとことんまで利用して甘い汁を吸いつくす、人材派遣会社というシステムが持つズル賢さは、童話に出てくるキツネなんか目じゃない。どんな時代にも、構造の歪みを巧妙に利用して儲ける人がいる。その仕組みに乗せられないようにするには、やはり「知る」ことしかないのだと思った。 闘いのテーマは、ただたんに「生存」である。生きさせろ、ということである。生きていけるだけの金をよこせ。メシを食わせろ。人を馬鹿にした働かせ方をするな。俺は人間だ。 スローガンはたったこれだけだ。生存権を21世紀になってから求めなくてはいけないなんてあまりにも絶望的だが、だからこそ、この闘いは可能性に満ちている。「生きさせろ!」という言葉ほどに強い言葉を、私はほかに知らないからだ。(p.10) 本当に、こうして書いてみると不安定な立場で働く若者たちは、企業にとってはあまりにもおいしすぎる存在ではないか。低賃金で社会保険料までむしりとれるうえ、県から助成金をひっぱる道具にもなるのだ。(p.50) 貧乏やっちゃうと、安くても働きたいと思う。たとえば、今日はお茶漬けしか食えなかった。明日は牛丼食いたい。だったら本来だったら1000円もらわないと割が合わない仕事でも、700円、800円でやりますって。そういうのを社会がすごく利用している。(p.133) 3月7日、母親は、昨日が自分の誕生日だったので「昨日50歳になったよー」と勇士さんの留守電に入れた。しかし、相変わらず勇士さんからの連絡はない。心配になった母親は3月10日、ネクスターに連絡。その日、アパートを訪れたネクスターの社員によって、首を吊って亡くなっている勇士さんが発見された。 部屋のホワイトボードには「無駄な時間を過ごした」と書かれていた。死亡推定日時は、3月5日とされた。母親が誕生日を知らせる留守電を入れたときには、すでに勇士さんは息絶えていたことになる。(p.166) 子どもが亡くなったときには、『ああ、もう怖いものはなくなった』と思いました。自分より先に子どもが、しかもあんなふうに腐敗した姿で亡くなっていると、それ以上怖くてつらいことは考えられなくなりました。しばらくは、人の笑い声を聞くと腹が立ちました。何がそんなに嬉しいのよと腹を立てながら、大粒の涙がぼろぼろ出てきて本当に困りました。夕方、買い物とかに行きますよね。夕方って人の顔がはっきりわからないのでシルエットが浮かぶ。そうすると、23歳の骨格がわかるんです。なぜかわかる。そうなるといつまでもそのシルエットの人物を目で追ってしまうので、苦しくなってくる。これは一生続くことなんです。(p.182) ILO(国際労働機関)は間接雇用を禁止していますが、労務供給というのは、むかしはヤクザの仕事でもあったわけです。(p.242)
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文章に引っかかったのかなんだかよくわからないが少し読みづらかったのだけれど、読み終わった。具体例が豊富に出てくるのでよくわかる。大企業がどんな体制を強いているのかとか、クリーンなイメージの裏でなにをしているのかなど、わかりやすくてよかった。特に、クリーンルーム(無菌室みたいな部屋...
文章に引っかかったのかなんだかよくわからないが少し読みづらかったのだけれど、読み終わった。具体例が豊富に出てくるのでよくわかる。大企業がどんな体制を強いているのかとか、クリーンなイメージの裏でなにをしているのかなど、わかりやすくてよかった。特に、クリーンルーム(無菌室みたいな部屋)での作業を派遣社員がやるという話に衝撃を受けた。危険な仕事は、専門の知識を持つものがやるべきだし、事前の安全確認を万全に行わなければならないのが倫理・道徳である。普通の人が普通に考えること(だと私が思ってるだけなのか?)と企業倫理や経済効率優先の結果生み出される理論との大幅なズレが問題である。
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