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ブルックリンの八月 の商品レビュー

3.3

10件のお客様レビュー

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キングの第三短編集の…

キングの第三短編集の第四巻。「ワトソン博士の事件」などパスティーシュが2編収録されている。

文庫OFF

2024/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 最近楽しみにしているポッドキャスト番組『美玉ラジオ』で紹介されていたので読んだ。スティーブン・キングという大作家を前にすると、一体何から読めばいいのかと足踏みしてしまうが、今回のように構えることなく、自分の興味のまま読めばいいなと思った。ただ、スティーブン・キングの初手としては絶対これじゃないなと思いつつ、メタ構造をふんだんに含んだ小説と巨匠の筆致を感じられるエッセイ、いずれもオモシロかった。  本著は短編小説が四つ、エッセイ一つ、詩が一つで構成された特殊な一冊である。後半に載っている野球に関するエッセイを目的に読んだが、短編小説もオモシロかった。なかでも、ホームズやチャンドラーに対するオマージュ作品に驚いた。これだけビッグネームの作家が、同様のビッグネーム作品に対して模倣作(パスティーシュ)を試みているだなんて。ホームズの方は、相棒のワトスンが推理能力を発揮する、いつもと立場が逆転した推理小説。久しぶりにストレートな推理小説を読むと、謎解きの過程がシンプルに楽しい。チャンドラーの方は、オマージュというより、小説の作者と主人公の邂逅というメタ的展開を駆使して、いい意味でダラダラと作家稼業について語っており興味深かった。  野球エッセイは、著者の息子が参加したリトルリーグの大会に関するものだった。リトルリーグならではの視点で、子どもたちのメンタル面からくるプレーの質の変化について鋭く考察していた。チームメイトのキャラクター描写はさすが巨匠!という塩梅で、それを駆使した野球の試合の白熱っぷりと、息子のチームがいかに奇跡的だったか、熱を持って伝わってきた。日本の高校野球の刹那性に近いが、もっと不安定でどう転ぶか分からないムードがリトルリーグにはあることを知った。また、同じ地域に暮らすという共通点しかない中で育まれる友情の尊さもそこにあった。歳を取れば取るほど、関係性はたこつぼ化していく中、子どもの頃に世の中の雑多性を知っておくことは必要だと読んでいて改めて感じた。  スティーブン・キングは映画化されまくっているので、わざわざ小説で読む必要があるのかと躊躇する作家だったけど、これをきっかけに色々読んでみたい。

Posted byブクログ

2021/08/15

ブルックリンというワード(地名)に惹かれて手に取りました。スティーブン・キングの短編集(エッセイ入り)という予想外の本。 短編のひとつがシャーロック・ホームズ模倣小説で引退したワトソンが回想するという形で展開。スティーブン・キングがシャーロック・ホームズ物をということで目を引く...

ブルックリンというワード(地名)に惹かれて手に取りました。スティーブン・キングの短編集(エッセイ入り)という予想外の本。 短編のひとつがシャーロック・ホームズ模倣小説で引退したワトソンが回想するという形で展開。スティーブン・キングがシャーロック・ホームズ物をということで目を引くのは当然ながら、もともとシャーロック・ホームズ自体が回想録の形態をとることが常ながら、シャーロックホームズが世を去り40年、ワトソン自身も百歳に手が届こうとしているという状況設定なのが軽くショッキング。もう時間もたったからという訳で、ワトソンが告白するような形で秘めた事件を語るというもの。 その他、合わせて5つの短編とエッセイと1篇の詩からなる本書。スティーブン・キングファンの箸休めにはよいかもです。

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2011/06/24

最後まで読み終えるとダントツで「ヘッド・ダウン」がBESTと称してしまいます。 ストーリーが進むに連れ、どこかで何かが起こるのかと期待はされるが、最後まで王道なまでの感動話引き込まれていってました・・・。 たまにこういった心温まる話があるからこそ、普段の奇妙な話が際立つんですね♪...

最後まで読み終えるとダントツで「ヘッド・ダウン」がBESTと称してしまいます。 ストーリーが進むに連れ、どこかで何かが起こるのかと期待はされるが、最後まで王道なまでの感動話引き込まれていってました・・・。 たまにこういった心温まる話があるからこそ、普段の奇妙な話が際立つんですね♪ いや~、良かった。

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2010/04/27

原本では2分冊の短編集が、邦訳の文庫版では4分冊となった。その4冊目。 今回はアクションやホームズもの、チャンドラーやマーロウ風のハードボイルドをひねったもの、それに息子が所属するリトルリーグチームの快進撃を描いたノンフィクション調エッセー等、非ホラーものが収録。 これもまたキン...

原本では2分冊の短編集が、邦訳の文庫版では4分冊となった。その4冊目。 今回はアクションやホームズもの、チャンドラーやマーロウ風のハードボイルドをひねったもの、それに息子が所属するリトルリーグチームの快進撃を描いたノンフィクション調エッセー等、非ホラーものが収録。 これもまたキングの顔。

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2010/08/28

短編集『Nightmares & Dreamscapes』の第四作目。 『メイプルストリートの家』同様ホラー色が薄いので、気軽に楽しく読めます。

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2012/07/31

野球なんかさっぱりわからないのに少年たちが一生懸命な姿に泣けた。簡単な脳細胞してるなぁ。2007/5/1

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2009/10/04

スティーブン・キングの本。時間無くてまだ冒頭しか読めてない・・・。いいわけだってわかってるけどね・・・。

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2009/10/04

「ブルックリンの八月」S・キング:文春文庫 キングのホラー以外の面を楽しめる短編集。 「ワトソン博士の事件」はなんと、 キングの書くホームズパスティーシュなんです。 遺産相続に纏わる殺人事件の現場でワトソン博士に電光の 如き閃きが舞い降りる…こんな頼もしいワトソンは初...

「ブルックリンの八月」S・キング:文春文庫 キングのホラー以外の面を楽しめる短編集。 「ワトソン博士の事件」はなんと、 キングの書くホームズパスティーシュなんです。 遺産相続に纏わる殺人事件の現場でワトソン博士に電光の 如き閃きが舞い降りる…こんな頼もしいワトソンは初めて(笑) さらに「ヘッド・ダウン」はスポーツエッセイ? リトルリーグで快進撃を続ける田舎町の少年達とコーチの 想い…野球少年はいつ、どこでもこうじゃなきゃね。 他4編、ハードボイルドあり寓話あり、本人の解説もあり。

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2009/10/04

スティーブン・キング短編小説集NIGHTMARES &DREAMSCAPES文庫版第4弾です 第五の男:宝物をめぐるサスペンスです ワトスン博士の事件:キングがシャーロック・ホームズを書くと アムニー最期の事件:名探偵のアムニーの最期の事件とは ヘッドダウン:野球...

スティーブン・キング短編小説集NIGHTMARES &DREAMSCAPES文庫版第4弾です 第五の男:宝物をめぐるサスペンスです ワトスン博士の事件:キングがシャーロック・ホームズを書くと アムニー最期の事件:名探偵のアムニーの最期の事件とは ヘッドダウン:野球の話しです ブルックリンの八月:詩はどうもわかりません 乞食とダイヤモンド:終わりにこれですか お勧めは「アムニー最期の事件」です

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