探偵手帳(1) の商品レビュー
「堪忍してや。これしか方法がなかったんや」 これはこの本に収められている「正義の拉致」の最後のシーンにあるセリフ。 思い出しても胸が詰まります。 何故タイトルに「救出」ではなく「拉致」という言葉を使っているのか? 読んでみて頷けるものがあったが、行動は拉致のようだけど、気持ち的に...
「堪忍してや。これしか方法がなかったんや」 これはこの本に収められている「正義の拉致」の最後のシーンにあるセリフ。 思い出しても胸が詰まります。 何故タイトルに「救出」ではなく「拉致」という言葉を使っているのか? 読んでみて頷けるものがあったが、行動は拉致のようだけど、気持ち的には救出以外の何物でもない気がした。親子愛、家族愛が感じられる作品でした。 いつまでも余韻に浸り、次のページに進めないでいた。 一話一話にいろんな人生が描かれ、内容的に短編と思えない重みのある感慨深い作品です。 単に探偵物と一言で片づけられない物語がそこにはありました。 作者の今後の作品に期待します。 それにしても自分の中に探偵という勝手に描いたイメージがあったが、その概念は見事に崩れ、サラリーマン風という隠れ蓑で調査活動・尾行をしている探偵がそこらじゅうにいる錯覚を起こしそうな気がした。 私の後ろにも一見普通のサラリーマンの姿をした中年探偵が付いてきているのかもしれない…。 だが、こんな感動的で素敵な物語に仕上げてくれる探偵が存在するのであれば調査される側に回ったとしても悪い気はしないだろう。
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