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ジャスミン の商品レビュー

4.2

5件のお客様レビュー

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2017/03/31

微妙にテンポが合わないというか、どことなく輪郭がくっきりとしていないというか、だったんだけど、途中から一気に読みました。 また中国に行きたいな。

Posted byブクログ

2013/03/13

神戸そして上海を舞台にしたサスペンス。主人公彬彦はシンクタンクに働くビジネスマンだが、中国でのODAの評価をしているうちに自分父親がスパイだったことを知る。文化大革命の時にすでに中国で死んだとおもっていた父親が生きているかもという噂を聞き行った上海で、反政府分子をサポートしかつそ...

神戸そして上海を舞台にしたサスペンス。主人公彬彦はシンクタンクに働くビジネスマンだが、中国でのODAの評価をしているうちに自分父親がスパイだったことを知る。文化大革命の時にすでに中国で死んだとおもっていた父親が生きているかもという噂を聞き行った上海で、反政府分子をサポートしかつその彼女と言われていた中国人女性と知り合う。彼女との逃避行、別れ、再会、中国諜報機関員との確執、神戸大地震の被災などめぐるめく事件、出来事のなかひそやかに温められていた恋。これだけテンコ盛りに事をおこしながら、物語をさわやかに進んでいるところは著者の力量の現れだと思う。楽しいサスペンスでした。

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2012/10/09

辻原登の長編。アメリカの調査会社に勤める脇彬彦には妹がおり、父は中国で死亡、母は神戸で痴呆が進んでいる。中国の知人から死亡した父が生きている情報を彬彦は得て、上海に飛ぶ。そこで美人の俳優と出会い恋に落ちる。彼女は自由運動家を恋人に持っており諜報機関のTOPの友人であった。まだ文化...

辻原登の長編。アメリカの調査会社に勤める脇彬彦には妹がおり、父は中国で死亡、母は神戸で痴呆が進んでいる。中国の知人から死亡した父が生きている情報を彬彦は得て、上海に飛ぶ。そこで美人の俳優と出会い恋に落ちる。彼女は自由運動家を恋人に持っており諜報機関のTOPの友人であった。まだ文化大革命の余波が続いており、中国国内は不安定な状況であった。自由運動家は李杏と一緒に国外逃亡しょうと誘うが彼女は彬彦を選びその話には乗らずに中国内を逃亡する道を選ぶ。脇家が神戸でお世話になっている華僑許家の孫が李杏とわかる。関西大震災にも合い、諜報戦もその逃亡もODAも絡んで面白い。

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2009/10/07

中国を舞台にした壮大なストーリー。 父親を探す日本人、日本人を愛してしまった中国人、負ければ消される政治家、日本でゆったりと暮らす中国老人、様々な人生が交錯しながらも、ジャスミンの香りがしてくるような、ふと効果的にジャスミンが登場する物語。 杭州も場面に花を添える。 楼外楼と東ポ...

中国を舞台にした壮大なストーリー。 父親を探す日本人、日本人を愛してしまった中国人、負ければ消される政治家、日本でゆったりと暮らす中国老人、様々な人生が交錯しながらも、ジャスミンの香りがしてくるような、ふと効果的にジャスミンが登場する物語。 杭州も場面に花を添える。 楼外楼と東ポー肉。 上海の町並み、神戸、海、映画を見ているように景色が目に浮かぶ。中国を理解できるように説明調な部分もあるが、逆にそのリアリティーも感じることができる。 中国のほこりっぽさと政が、華麗な恋物語を引き立てる。 食事のシーンもリアルだ。「旨いもんでしょう。広州ではこれを富貴鶏と呼ぶんですよ」 乞食鶏あるいは富貴鶏はまたたくまに平らげられ、泥と蓮の葉だけが残った。 これは食べた人にしか書けない。 これだけ中国を深めて書くのはすごいことだ。感動の一作。

Posted byブクログ

2009/10/04

阪神大震災、天安門事件など、日中のリアルベース。 著者は中国の造詣深く、詳細な記述と深い洞察。 共産党や中国人の行動様式の一端もわかります。 スリリングな展開と意外な結末。 上海での留学生活に深みを与えた一冊。

Posted byブクログ