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音を視る、時を聴く哲学講義 の商品レビュー

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2018/12/21

見ることと聴くこと◆“今”とはどういう時間か◆イメージは頭蓋骨の中にあるか◆風景を透かし視る◆未来が立ち現われる◆“私”はいない 著者:大森荘蔵、坂本龍一

Posted byブクログ

2014/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] イメージは頭にあるのだろうか、それとも身体が感じるのだろうか、そして言葉はそれとどのようにかかわるのか。 人は時間を、そして音をどのように知覚するのか、あるいは、それは客観的に計測できるのか。 哲学や諸科学がさまざまに論じてきたこれらの問いに正しい「表現」を与えるべく、世界的ミュージシャン・坂本龍一の問いかけに、時間と感覚について独自の思考を展開させてきた哲学者・大森荘蔵が応える先鋭的な哲学講義録。 1980年代の傑作対話がここに。 [ 目次 ] 第1講 見ることと聴くこと 第2講 “今”とはどういう時間か 第3講 イメージは頭蓋骨の中にあるか 第4講 風景を透かし視る 第5講 未来が立ち現われる 第6講 “私”はいない [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

Posted byブクログ

2014/08/21

タイトルにもあるように、大森先生は時間の哲学に明るい方のようで、<現在只今>というものの区切りはどこで、どこからが過去だろうか、だとか、「今」の定義だとか、そういうことをについて本書でも考えを述べたり、まさに考え中のまま語っていたりします。答えが出ていな中での、外堀を埋めたり、核...

タイトルにもあるように、大森先生は時間の哲学に明るい方のようで、<現在只今>というものの区切りはどこで、どこからが過去だろうか、だとか、「今」の定義だとか、そういうことをについて本書でも考えを述べたり、まさに考え中のまま語っていたりします。答えが出ていな中での、外堀を埋めたり、核心部分を見定めたり、そういったところの思索を語ってくれています。また、見たり聞いたりして認知するいわゆる知覚世界(ふつうの人間的感覚の世界ですよね)っていうものが、物理的世界(科学的に証明されていることを正解とする世界)に劣っていて正しくないとはしない考えなのは面白かったです。そして、たとえばイメージすることは未来の産物に関わることだとか、イメージしたものは未来に実在する産物、だとかっていう知覚の仕方っていうのが、みなさんなかなかしたことはないでしょうが、これも一つの考えとしてあるわけでした。難しいでしょうか、でも、頭の体操になるようでもあるし、そういう視点を持つことで見える世界も変わるので、ちょっとした知的散歩にもなりますよね。

Posted byブクログ

2012/05/26

あまりにも話が唐突に始まりすぎたのはびっくり。中身は…またじっくり時間をかけて読み解く必要があるかな。

Posted byブクログ

2010/08/04

音というもののひとつの特徴は生まれたとたんに死ぬことである。 過去、現在、未来というのは我々の生活の中の分け方で、物理学には過去、現在、未来はない。全部時間変数t 。物理学に過去、現在、未来を与えるのは我々の生活。 音楽は人の心に様々な情緒を引き起こす。 言葉もひとの心に意味...

音というもののひとつの特徴は生まれたとたんに死ぬことである。 過去、現在、未来というのは我々の生活の中の分け方で、物理学には過去、現在、未来はない。全部時間変数t 。物理学に過去、現在、未来を与えるのは我々の生活。 音楽は人の心に様々な情緒を引き起こす。 言葉もひとの心に意味を呼び起こす。 西洋では技術の進歩と計測器が一種の世界を眺める根本様式だった。ところが東洋、特に中国では技術というのははじめから手作業。そして事の中心は道徳だった。人間の生き方だったわけです。このウェイトが高いといくら技術が進んでもそれが人間世界を眺める根本的な見方にはならなかったんじゃないでしょうか。

Posted byブクログ