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郊外の社会学 の商品レビュー

3.3

18件のお客様レビュー

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2024/07/24

ニュータウンや団地の人生経験がなくて手に取った本。/都市空間のディズニーランド化、お洒落さの空虚、郊外には現代しかない、郊外は「文化的な未来都市」として造設されてきた。

Posted byブクログ

2023/05/31

「読み終わった」で登録したけど、かなり読み飛ばした。 郊外とひとくちにいっても定義がいろいろあるなかで、東京近郊のことばかり並べられてもあまりにもスペシフィックすぎて面白みに欠けた。 私が期待していたものとはマッチングしなかったようです。 P.45 (三浦展)「ファスト風土...

「読み終わった」で登録したけど、かなり読み飛ばした。 郊外とひとくちにいっても定義がいろいろあるなかで、東京近郊のことばかり並べられてもあまりにもスペシフィックすぎて面白みに欠けた。 私が期待していたものとはマッチングしなかったようです。 P.45 (三浦展)「ファスト風土化する日本」は、郊外化を次の諸点から問題だという。 ①生まれ育った地域の異なる人びとが集まることによる「故郷喪失」 ②①の結果として生じる、地域の共同性の欠如 ③同時期に開発された住宅地への一斉入居によって生じる、年齢、所得、家族構成などの均質性 ④均質な人びととの間の小さな違いが大きな差別と感じられことから生じる、住民間競争の激しさ。とりわけ、子どもの学歴競争の激化 ⑤職住分離のため、子どもが大人の働く姿を目にする機会が減り、反対に子ども中心の消費生活が広がること ⑥車がないと移動できないので、子どもだけで移動する機会が減り、親に依存した生活になることから生じる子どもの社会化の疎外

Posted byブクログ

2020/09/20

そんなに批判的でも肯定的でもないからどういう気持ちで読んでいいかわかりにくかったけど若干馬鹿にしてる感は伝わった。

Posted byブクログ

2019/04/25

都市社会学の研究で知られる著者が、従来の郊外論の動向などをわかりやすく解説しながら、郊外が現在においてどのように論じられているのか、あるいは論じられるべきなのかを語っている本です。 伝統的な意味によって満たされた空間をもたず、「どこでもいい場所」でしかありえない郊外に対して、そ...

都市社会学の研究で知られる著者が、従来の郊外論の動向などをわかりやすく解説しながら、郊外が現在においてどのように論じられているのか、あるいは論じられるべきなのかを語っている本です。 伝統的な意味によって満たされた空間をもたず、「どこでもいい場所」でしかありえない郊外に対して、それを外部から批判する言説が生じる必然性をある程度認めます。しかし、それと同時に著者は、そうした郊外を生きている人びとにとって、その場所を偶然にも共有している他者との「コミュニタス」の場でもあるという両義性にも目を向けようとしています。 著者の考える郊外論の可能性について、もうすこし踏み込んだ議論を展開してほしかったという気もしますが、郊外をめぐる言説がどのような変遷をたどってきたのかということについて、おおまかな理解を得ることができるという点では、興味深く読みました。

Posted byブクログ

2013/08/18

「家は選べる、けれども選べない」ネガティブイメージで語られる「郊外」で生きるという事の歴史的・社会的な意味を多面的で重層的な現実を踏まえて解き明かす事により「神話と現実」を浮き彫りにしている。 両義性を前提とする郊外での暮らしも少子高齢化により終焉を向かえ、結果としての都心でのマ...

「家は選べる、けれども選べない」ネガティブイメージで語られる「郊外」で生きるという事の歴史的・社会的な意味を多面的で重層的な現実を踏まえて解き明かす事により「神話と現実」を浮き彫りにしている。 両義性を前提とする郊外での暮らしも少子高齢化により終焉を向かえ、結果としての都心でのマンション乱立は「都市の郊外化」という奇妙な現象が起こっているような気がするし、新住民と旧住民の軋轢はより激化しているように思える。 人間は自分を正当化したい生き物だし、住居というのはその最たるものだろう。よって、どこでどのように生活するのか?という選択は「地域なき地域社会」という宿命の偶有性を必然にするのかもしれない。そこに主観性が突出し不毛な論争が生じる。が、そこから一歩離れて客観性を持って物事を認識するというのが社会性ではないだろうか。 「おしゃれな住宅」が立ち並ぶ風景やそれと類似のデザインの建築物を「美しい」と感じる審美眼には賛否両論あるだろう。批判する事は容易だが、その是非についてはさらなる議論が必要に思う。

Posted byブクログ

2014/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ずいぶん間が空いてしまいました。 郊外で生きてきた著者が捉える郊外とはなにか。 乱暴に言えば、郊外には、「新たな希望」や「生活スタイル(より広くいえばイメージ)」として郊外を称賛する見方と、「風土に根付く人々の営み、伝統の破壊」や「均質化の象徴」などとして郊外を批判する見方があります。 しかし著者は、こうした対立はどちらも正しい、郊外が両義性(あるいは重層性)を持っていることによるのだと指摘します。つまり著者によれば、郊外はどちらの指摘も一面では当てはまるような、新しい人々の営みを生み出した場なのです。 本書は、郊外を理論的に捉えるというよりは、郊外について、学術的な論理の力を借りながら”記述する”という意味で「郊外の社会学」なのでしょう。 「郊外はどこでも均質で人々のつながりがない場所だ」などと言われて「そんなことはない!!」とお怒りの郊外在住者に、是非お読み頂きたい一冊です。

Posted byブクログ

2012/12/25

郊外とは、歴史的、文化的、空間的にも都市との相対的関係において再生産し続けなければならない場所。だから、いまだに郊外とは何なのか定義できないのではないか。 原武史の著作に一言も言及していないのは不思議。 郊外で生きることの意味、意義。生活感、臭いや体温といったものを対象にして...

郊外とは、歴史的、文化的、空間的にも都市との相対的関係において再生産し続けなければならない場所。だから、いまだに郊外とは何なのか定義できないのではないか。 原武史の著作に一言も言及していないのは不思議。 郊外で生きることの意味、意義。生活感、臭いや体温といったものを対象にしている。

Posted byブクログ

2012/06/24

著者は1962年生まれ。町田市で生まれ育ち、社会人となっても東京周縁の郊外で暮らしてきた著者による郊外都市論。両親とも町田市で生まれ育ちということで、「郊外」のひとつである町田市の「旧住民」だと自らを位置付ける。 著者によれば郊外とは「もともとあった近郊社会の地域生活とも、自分...

著者は1962年生まれ。町田市で生まれ育ち、社会人となっても東京周縁の郊外で暮らしてきた著者による郊外都市論。両親とも町田市で生まれ育ちということで、「郊外」のひとつである町田市の「旧住民」だと自らを位置付ける。 著者によれば郊外とは「もともとあった近郊社会の地域生活とも、自分たちのいなかや故郷とも切り離された人々が、ライフスタイルと生活文化を、市場で購入した商品によって作り上げていくもの」で、最初の商品が「住宅」だという。2012年の現在、「だった」と過去形で語られる要素が大かもしれない。郊外第一世代は今や70を超えているはずで、第二世代はそこが故郷となり、あるいは子供は出てゆき、住居は空となるのか。

Posted byブクログ

2011/09/04

東京郊外に多摩ニュータウンがあり、本書の中でも取り上げられている。ニュータウンの生活者として様々な課題を考えるが、これに対し鋭く、厳しい視点で論じている。都市の形成を時間軸で考えるときに、長い時間で蓄積された分化なるものは郊外のニュータウンには無論ない。これから続く世帯のなかで新...

東京郊外に多摩ニュータウンがあり、本書の中でも取り上げられている。ニュータウンの生活者として様々な課題を考えるが、これに対し鋭く、厳しい視点で論じている。都市の形成を時間軸で考えるときに、長い時間で蓄積された分化なるものは郊外のニュータウンには無論ない。これから続く世帯のなかで新たに生み出されるコミュニティーはどのような形にあるべきだろうか。

Posted byブクログ

2011/03/30

郊外については様々なひとが様々な意見をもっているけれど、著者はそれらを中立的にみている。読み進めるうちに郊外とはどのようなものか、頭の中で整理していくことができた。

Posted byブクログ