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香乱記(4) の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2010/07/21

 秦の始皇帝の時代から、その崩壊、楚漢戦争、漢の樹立までの「項羽と劉邦」の時代を、項羽にも劉邦にも従わず戦い抜いた、斉の田横を中心に描きます。  兄弟とともに王となる―という予言を受けた田横。激動の時代に兄弟とともに斉を復興し、項羽の暴虐や劉邦の詐謀のなか、悲哀にまみれながらも斉...

 秦の始皇帝の時代から、その崩壊、楚漢戦争、漢の樹立までの「項羽と劉邦」の時代を、項羽にも劉邦にも従わず戦い抜いた、斉の田横を中心に描きます。  兄弟とともに王となる―という予言を受けた田横。激動の時代に兄弟とともに斉を復興し、項羽の暴虐や劉邦の詐謀のなか、悲哀にまみれながらも斉王を助け、すべてを失った後に斉王となり、予言が果たされる…。  その悲劇を、運命でなく道なのだ、と受け入れる深さ。そしてその道をすすむ爽やかさに、心を打たれました。

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2009/11/14

田横かっこよすぎる!最後は涙が止まらなかったです。 読了後、1週間近く田横のことを考えてます。 項羽と劉邦についての知識が薄いのもあって、劉邦が大嫌いになりました。。

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2009/10/04

項羽と劉邦については私も前々から知っていましたが、それは彼らの側から見た歴史を辿る事で彼らの像というものを追ってました。 これは彼らに屈しなかった人物を中心に据えていて、歴史の中の人物像に新たな印象を与えてくれました。 途中の戦況の移り変わり等、説明的な部分が多くて(それだけ広域...

項羽と劉邦については私も前々から知っていましたが、それは彼らの側から見た歴史を辿る事で彼らの像というものを追ってました。 これは彼らに屈しなかった人物を中心に据えていて、歴史の中の人物像に新たな印象を与えてくれました。 途中の戦況の移り変わり等、説明的な部分が多くて(それだけ広域・多方面にわたって注目すべき動向が見られたという事ですけれども)ダレてくる所もあり、女性については首を傾げる事も多々ありましたが(皆高潔過ぎです・・・)、部分部分で考えさせられる所がありました。 まだ受け止めるには、己の心柱がしっかりしていない気がします。

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2009/10/04

無辜の民をも殲滅する残虐無比の項羽と、陰謀と変節の梟雄劉邦。中国の人口を半滅させたと言われる楚漢戦争が勃発した。緒戦こそ劉邦は項羽に敗れたものの、劉邦の壮大な包囲網に項羽は追い詰められていく。人民にその高潔英邁を尊崇された不撓の人、田横の正義さえも、漢軍の奔流に呑まれていく。著者...

無辜の民をも殲滅する残虐無比の項羽と、陰謀と変節の梟雄劉邦。中国の人口を半滅させたと言われる楚漢戦争が勃発した。緒戦こそ劉邦は項羽に敗れたものの、劉邦の壮大な包囲網に項羽は追い詰められていく。人民にその高潔英邁を尊崇された不撓の人、田横の正義さえも、漢軍の奔流に呑まれていく。著者をして「理想像」と言わしめた不屈の英雄を描く傑作、明鏡止水の第四巻、完結編。 (本書。裏表紙より)<著・宮城谷 昌光>

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2009/10/07

秦の始皇帝はあまりに有名。その後が漢の劉邦だったという、おぼろげな記憶があっただけですが、本書を読んで「陰謀と変節の梟雄劉邦」であったということを知らされました。ただ全編を通して、劉邦の言動を直接描写する場面はほとんどなかったような気がするし、最後に田横と対面を望んだあたりの描写...

秦の始皇帝はあまりに有名。その後が漢の劉邦だったという、おぼろげな記憶があっただけですが、本書を読んで「陰謀と変節の梟雄劉邦」であったということを知らされました。ただ全編を通して、劉邦の言動を直接描写する場面はほとんどなかったような気がするし、最後に田横と対面を望んだあたりの描写では、そのキャッチコピーには違和感ありでした。 それはともかく、この戦乱で、中国の人口が半分になってしまった。。。という記述がどっかにあったと記憶します。そういうことが王や皇帝の考え方ひとつで簡単に起こってしまうところに中国という国の怖さを改めて思い知らされました。2006/9/8

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2009/10/04

楚漢戦争。劉邦に包囲され項羽が追い詰められていく。そして自分の正義を貫き通した田横も、巨大な漢の前では無力となっていきます。完結巻。

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2009/10/04

中国歴史小説には、必ず真実を見ようとしない暗愚な王(帝)と、自分の保身・栄耀・権力のために耳障りのよい言辞で王の眼を曇らせる側近が出てくる。人間の歴史って繰り返すのね・・・。

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