彼女はたぶん魔法を使う の商品レビュー
刑事をやめ、妻と娘とも別居している柚木草平は気ままな一人暮らし。元上司だった吉島冴子と大人な関係を続けながら、仕事をまわしてもらって私立探偵もやっている。今回の以来は女子大生が轢き逃げされたという事件。警察は事故として処理するようだが、被害者の姉がそれに納得していないという。 ...
刑事をやめ、妻と娘とも別居している柚木草平は気ままな一人暮らし。元上司だった吉島冴子と大人な関係を続けながら、仕事をまわしてもらって私立探偵もやっている。今回の以来は女子大生が轢き逃げされたという事件。警察は事故として処理するようだが、被害者の姉がそれに納得していないという。 この柚木草平が出てくる話はシリーズ化しているようだが、事件自体はそれ程特殊なものでも引き込まれるものでもないので、このキャラクターを好きになれるか否かで物語の評価がだいぶ変わりそう。妻や娘をはじめ、聞き込みで出会う美女やおばさんにいたるまで、ありとあらゆる女性にリップサービスというか、口説き文句や誉め言葉を繰り返す草平。ところどころに出てくるなら、「シャレた会話をする人だなぁ」と好感なのかもしれないが、ほぼ全部がそうなので正直疲れるし、こんな人が実際にいたらうざい(苦笑)。というわけで、私はもうお腹いっぱい。
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図書館の本 内容(「BOOK」データベースより) 元刑事でフリーライターの柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件調査も行なう私立探偵。今回もち込まれたのは、女子大生轢き逃げ事件。車種も年式も判明したのに、車も犯人も発見されていないという。被害者の姉の依頼で調査を始めたところ、話を聞...
図書館の本 内容(「BOOK」データベースより) 元刑事でフリーライターの柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件調査も行なう私立探偵。今回もち込まれたのは、女子大生轢き逃げ事件。車種も年式も判明したのに、車も犯人も発見されていないという。被害者の姉の依頼で調査を始めたところ、話を聞いた被害者の同級生が殺害される。私生活でも調査でも、出会う女性は美女ばかりで、事件とともに柚木を悩ませる。人気シリーズ第一弾。 お友達S君のお勧めで読みました。 軽くて巧妙でいいかも。 ってか、ここで終わるな!ここで終わったら個々から2作目はじめてください! この軽いんだか、シリアスなんだか、本気なんだか、チャラいのかよくわからない主人公、もうちょっと読んでみたいと思いました。 女は2つの顔を持つのが普通なのだろうか??? ああ、シャトーマルゴー! 85年なんていい年である必要はないからああ、飲みたい! シャトーマルゴー。。。。
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柚木草平シリーズ第1弾。 ハードボイルドなんだろうけどソフト(軽め)な感じ。 ミステリ部分は特に捻りもなくサクッと読める。 柚木がやたらモテるけど、わたしはイマイチ魅力を感じられない。
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柚木MR、非常に分かりやすい性格。こりゃ、単純だ。 しかしながらに、謎ときはおもしろかった。 デジタルなツールがない分、自分が動く。 コツコツ動く、それはなかなかよかったな。 しかし、出会う女性がみんないい女っていうのは彼の守備範囲が広いからだな。ある意味、いいことだ。
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探偵が不可解なほどにもてもてである。 そして90年代の携帯とかインターネットがそこまで普及していない時期の事件のドキドキ感は独特で物語が面白くなる・・・ような気がした。
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8月-4。3.5点。 元刑事のルポライター。現役警視から、事件を紹介され、調査。 妹の交通事故の真相をとの調査依頼。 最後は、人間関係がぐちゃっという感じ。 まあまあ。読みやすい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
妻に逃げられ、娘の成長に心痛めているのは、このテイストのミステリーの主人公に似合わない気がしないでもないが、日本人だからという理由で納得させる。気の聞いた科白、作品全体に漂う倦怠感と紫煙。ウイスキーとコーヒーの香りとくればまさしく男の子の憧れるハードボイルドな私立探偵である。さらに起こる事件はペットの失踪ではない。美しくも怪しい依頼人が持ち込む未発覚の殺人事件。きちんとドンデン返しもあり、ミステリーとしても楽しめた。怪しい人物が実はそんなに悪くなかったという程度のドンデン返しであるが、こちらもそんなにミステリーを求めていない。20年前でパソコン、携帯と言った現代では不可欠なツールが未登場なのがまたいい。少し古い感じが作品の雰囲気をさらに魅力的にしている。やっぱりハードボイルドの私立探偵は自分の足で調べなきゃね。
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「ぼくと、ぼくらの夏」を読んでからずっと読んでみたかった本。 探偵柚木草平が依頼された本筋の事件も気になったけど、それ以上に、「彼女」がどんな魔法を使うのかが気になって仕方なかった。 ラストは、いいオチです。ものすごく続きが読みたいけど。
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ハードボイルドというジャンルは、そもそも最初から「?」つきで、だってそもそもいくら固くゆでたからと言って卵の堅さには限界があるのである。中にはとんでもなく堅いやつもいるけれど、有名どころはみんな、心の中にある甘さを、バレバレの堅い殻で包んだゆで卵である。 さらには、堅い殻さ...
ハードボイルドというジャンルは、そもそも最初から「?」つきで、だってそもそもいくら固くゆでたからと言って卵の堅さには限界があるのである。中にはとんでもなく堅いやつもいるけれど、有名どころはみんな、心の中にある甘さを、バレバレの堅い殻で包んだゆで卵である。 さらには、堅い殻さえかっこつけない「ソフトボイルド」なんて変形も現れたりして、訳がわからなくなってくるんだけど、じつは、ハードボイルド基本形のバレバレのかっこつけ方が僕は、相当に好きである。 で、たぶんこの小説も、日本風のハードボイルド、もしくはソフトボイルドなんだろうなって思う。主人公が吐く、軽薄な美文もたぶん、本人の照れ隠しなんだろう。あるいは、そういう風に読んでほしいと思って作者が書いているのだろう。もし後者だとしたら、僕は登場人物がかわいそうだと思ってしまう。 そのくらい、個人的にはこの小説は「かえない」ものであった。もっと軽薄だったり雑だったりすれば逆に許せるんだけど、基本形の方だけを上っ滑りだけど丁寧になぞったりしているような感じがするからなおさら。強いて言うなら、バーサやネロ・ウルフの家にいそうなキャラだけど、それにしてはかっこよくないし。 物語も凡庸だんだけど、ちょっと困るのは登場する女の子が魅力的だったりすること。そしてその魅力も、きっぱりとした生きている人間の魅力じゃなくて、中年男に都合がいいような、つまり恋愛ゲームのキャラのような魅力で、が、それが案外気持ちよかったりするのが困るのである。 まあ、なんだろうなあ。5作目くらいを読んでみたい気がする。
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