運命の鎖 の商品レビュー

北川歩実【著】

2015/07/24

北川歩実さんの作品どんどんいきますよー。これは長編でも短編でもなく連作。連作という形式も結構好きなんですよね。バラバラの物語が一つの軸でつながっていくという。この話もある一人の男性を軸にそれぞれの人生が少しずつ重なり合っていきます。面白かったです。

2014/08/15

精子バンクを利用して子供を産んだ母たち。
その精子にはアキヤ・ヨーク病の遺伝子があった。

テーマとしては興味深いのだが、この物語は子供たちの事情が錯綜し、発病の危険に対する葛藤の描写は少ない。
かつての作品に感じたドキドキ感は全く得られなかった。

2014/01/12

ものすごーく久々にこの人の作品読んだけど、意外なほど面白かった。科学とミステリがうまく融合してると思う。ちょっと人が多過ぎて誰が誰だこ分からなくなりがちだったけどσ^_^;

2012/02/26

人工授精で生まれた子供たち。同じ男性が父親だという。その父親は遺伝病だった。
何がおもしろくて何がおもしろくないのがサッパリわからない。
登場人物はそこそこいるのに話に広がりがないのかな？
なんか読み疲れた。

2011/07/18

個人的に「愛の結晶」が一番好き。
こういう架空の病気を扱ったミステリを読むとラストに「アキヤ・ヨーク病は架空の病気です」と書いてある。あれが一番のオチだよね。そういう注意書きが大好き。

2010/12/02

アキヤ・ヨーク病。中年期に発病して死に至るという遺伝病。志方清吾は、自分の父を襲ったその病気を恐れ失踪した。精子バンクに預けていた精子を残したまま―。志方の失踪から二十数年、志方の血をひく子供たちは、受験、結婚、出産など、それぞれの岐路に立っていた。はたして遺伝病は受け継がれているのか、そして彼らの運命は。サイエンスミステリの鬼才が贈る衝撃の連作集。（「ＢＯＯＫ」データベースより）

頭の中で、人物相関図がごちゃごちゃしますー。
整理しながら読まないと、訳が分からなくなる・・・。
理論部分も斜め読みしてしてしまった。
読むのに根気がいる一冊。

2010/01/22

中年期に発病して死に至る遺伝病『アキヤ・ヨーク病』で父を亡くした『志方』は、病気の発病を恐れ、精神を病んで失踪した。

それから２０年後、精子バンクに預けてあった『志方』の精子で誕生した子供たちは、その事実を知り、不安な日々を過ごす。

彼らの出生の秘密とは・・
そして、彼らに病気の遺伝子は受け継がれているのか？

どちらかというと、遺伝子云々より、出生の秘密を探す話でしょうか。
まあ、精子バンクに頼っての妊娠なので、それぞれに事情はあると。
でも、やっぱり不思議なのは、父親を探すより、自分で検査すればいいのにな～という単純な感想で。いろいろと理由を説明されたけど、やっぱりそう思っちゃいました。まあそれでは、話が終わっちゃうんだけどね。

2009/12/30

遺伝子病テーマの連作ミステリ。人工授精によって生まれた「遺伝病を持つかもしれない」人々の葛藤、失踪した遺伝子上の父親に対する疑念、などなど読みどころはあまり専門的でもなく、読みやすかった。むしろ科学というより心理面重視の作品だったしね。
あまり多くはネタバレになるので語れないけど……メインの謎はそこにあったのか、という感じ。しかしこれはさらっと読むと、なかなかにこんがらがって大変かも。じっくり整理しながら読まないと。

2009/10/04

小説。アキヤ・ヨーク病という遺伝する病気を題材に、オムニバス形式で進む。将来への不安は同じ子供たちでも、歩んできた背景が違うと捉え方も価値観も異なって、その顛末は読者をあきれさせるやら驚かせるやら。心理戦の攻防が見事。綺麗な解決の仕方でとてもすっきりした読了感。

2009/10/04

アキヤ・ヨーク病なる遺伝病の可能性を持つ男と、彼の登録した精子バンクにより人工受精で産まれた子供達。出生の秘密、そして発病する可能性。サイエンス・ミステリの設定としては面白そうだったので手にしてみましたが、人物関係等がやや判り辛かったです。オムニバスなので、もっと確実に真相に近付く高揚感…みたいなものを味わいたかったのですが、その辺りも弱いかな、と。３話目の『子供の顔』は面白かったです。