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超合法建築図鑑 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2021/08/18

吉村さん大学院生時代の構想、羽田空港を底上げすれば、そこからかかる高さ制限が一緒に持ち上がって、東京全体をより高密度にすることができるという。おもしろ…!一級建築士受験生のときに法規が都市風景をつくる、この視点を獲得したというのもチャーミングな話や。

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2017/12/11

東京の建築を実例に法規による造形を紹介してくれていて、理解しやすい。これも法規によるものだったのか!という発見もあっておもしろかった。 様々な場所に旅行に行く際に、この本を片手に色々な建築を見てみたい。

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2017/03/03

なるほどあれらの景色はこうして作られていたのか、がちょっとわかる本。面白い。 しかし仮にも「図鑑」なのに写真の印刷クオリティが低いのはどうかと思った。写真部分は一色印刷なのだがフルカラーにしてほしい。ディティールがわかりづらい。

Posted byブクログ

2011/08/22

 以前、東京に暮らしていた時、背の高い建築物が多いことに毎日圧倒されていた。向こうではたくさんあるビルの1つなのに、それだけでも僕が生まれた沖縄では圧倒的な存在物になるだろうなというビルがたくさんあった。  まあ、いろんな要因があるのだろうが、土地が変わると建築物の様相やスケー...

 以前、東京に暮らしていた時、背の高い建築物が多いことに毎日圧倒されていた。向こうではたくさんあるビルの1つなのに、それだけでも僕が生まれた沖縄では圧倒的な存在物になるだろうなというビルがたくさんあった。  まあ、いろんな要因があるのだろうが、土地が変わると建築物の様相やスケールがこうも変化するものなのかと身をもって感じたものだ。  この本を知ったのは、テレビ朝日の深夜番組「タモリ倶楽部」で紹介されていたからだ。街中で何気なく見かける建物。しかしよくよく見てみるとヘンテコな形をしている。そんな形をしているのはデザイン上の要請だけではなく、細かく定められた法規に従っているからなのだ。この本では都内のそんな建築物77物件を紹介。  著者によればそれは、「法規をかたくなに遵守したおかげで逆に周囲から浮いてしまったような建築物」「違法でも脱法でもない合法中の合法」。という訳でそれらを『超合法建築』と呼ぶ。  奇妙に斜面が多い建物群。窓1つなくだただた巨大な倉庫。アスファルトで固められた一見ただの道路だがれっきとした公園。著者はこれらを「斜線渓谷」「とうふ」「ロード・パーク」などと名付け、なぜそんな形なのかを法規を参照しながら明らかにしていく。  「タモリ倶楽部」を見ながら、建築物をこんな面白い視点で観賞することができるのかと非常に感心した憶えがある。  東京に暮らしていた時に何度も通ったような場所もいくつか含まれていたのだけど、その時にはヘンだとも何とも思わなかったのが不思議だ。ある視点を持つ事によって世界が違って見えてくるという典型的な例だろう。  <幅員が6m未満の道路が交わる角敷地の場合、長さ2mを底辺とする二等辺三角形の部分は、道路上に整備しなければなりません。この部分には、交通上支障のある工作物を建築できませんが、道路状の面から高さが4.5mを超える部分についてはこの限りではありません>(東京都安全条例第2条/「面取りビル」より)  こんな細かく制限があるものなのか!と驚くが、きっと建築業界では日々これらの制限と格闘しながら建物を建てているのだろう。建築基準法や建築基準法施行令などを参考に街を読み解く。中には「運河ルネッサンス推進ガイドライン」とか「銀座まちづくりヴィジョン」なんてのもあって、こんな法規があるのかと楽しくなる。  何となく滑稽にも思えるこれらの法規、恐らく周辺の環境や安全への配慮として定められているのだろう。  約2週間前、東日本の広い範囲を襲った巨大地震は各地にあまりにも大きな爪痕を残した。それでも、震度5弱という揺れを記録した東京都心部では大規模な建物の倒壊といった惨事は報告されなかった。  これは恐らく、複雑な基準・法規に則して建物を建築していることも要因の一つだろう。法規はわれわれの生活と密接に関わっている。  そんな訳で本書は至って真面目な建築図鑑である。著者も本業の建築家で、その知識を惜しみなく注ぎ込んでこの本を著している。だけど前述のように物件にあだ名をつけたり、それらを「浮遊系」「リボン系」「カムフラージュ系」などとジャンル分けするなど、著者はどこか遊び感覚で楽しんでいる節がある。  そしてその姿勢が徹底しているからこそこの本にはどこかアートの趣すらある。こうして建築物を眺めてみると街がまた違って見えてくる。それはきっと楽しい体験だ。  これは著者が「デ・コード」と名付けた研究活動の成果。新鮮な視点を持ってフィールドワークをすれば、街はまさに「生きた教科書」なのだ。  彰国社の「建築文化シナジー」第4弾。

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2019/01/16

建築物そのものはそんなに変わっているわけでも風情があるわけでもない。原因である法規のほうがときどき面白い。道路を法規上「廃止」扱いにすると、通路扱いになって狭くても平気になるとか。 「東京R不動産」を読み返したくなった。

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2010/09/22

何も無いように見える空間には、張り巡らされた法律の壁がある。 ここに建てる!法律は守る!両方やらなくちゃならないのが建築家のツライところだな。 表紙の写真部分が帯で、はずすとテキストの様なシンプルな装丁なのもツボでした。

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2012/09/11

2-4-2 都市工学 立ち読み ルールに縛られていることの不快感と、ルールを逆手に取ることの快感が同時に味わえる。 看板を使って屋上への外からの視線を遮断したものが、見事だと思った。

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2009/10/04

建築法規の授業でおすすめされてたことがきっかけで手に取った本。 いかに建築物が法律によって規制されているかについてを街の建築物を「生きた教科書」として書かれた本です。 はじめの文章に書かれた指摘にハッとさせられた。 P.7 一見ニュートラルを気取る「法規制」が、決してニュートラ...

建築法規の授業でおすすめされてたことがきっかけで手に取った本。 いかに建築物が法律によって規制されているかについてを街の建築物を「生きた教科書」として書かれた本です。 はじめの文章に書かれた指摘にハッとさせられた。 P.7 一見ニュートラルを気取る「法規制」が、決してニュートラルとは言えない建築や場所を生み、また地域の個性を形成している事実は、ある意味ではとても痛快なことです。もはや、「法」は「人工的な自然」と言ってもいいような、建築にとっての重要な「環境」になっているのではないでしょうか。 まさにその通りだと思った。 法律は都市の環境をある一定の水準以上に保つために作られるわけで、そのために色んな法律があるんだけど、普通の人はあまり知ることがない。知らないけど、建築物は日本の地面に建っている以上その法律によって規制されることになる。 「人工的な自然」とはよく言ったもので、風土などと同じように建築のあり方に大きく影響を与えるものだということに初めて気付いた。だから、海外の法律がどうなっているのかは知らないけど、その法律の違いによってできてくる都市景観も大きく変わってくるだろうし、個々の建築物も変わってくるはず。その違いに目をつけて、どんなふうに景観が変わってくるのかについて書かれた本も読んでみたいと思った。想像以上に法律って強暴なんだなぁ。

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2009/10/04

面白い建築ってなんだろう。単にそう考えながら本屋で見つけた本です。建築基準によってあの手この手を考えたてられる建築物たち。うーん考えさせられた。

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2009/10/04

隅を削ったり張り出したり。さまざまな形状をもつ都会のビルは、天空率や容積率、斜線制限を守るためのアイディアゆえだった。写真とイラストを的確に使い、少ない文字数で完結に紹介する。淡々とカタログ的に述べるが、設計の過程にもドラマがあったのでは、と妄想が浮かぶ。

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