オートフィクション の商品レビュー
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【どうしてこの本を読もうと思った?】 「金原ひとみマラソン」の一環。○○(作者名)マラソンとは、出版順に作品を読んでいくもの。本書は4作目。 【率直な感想は?】 「金原ひとみといえば、蛇にピアス」とよく言われるので、蛇にピアスを彼女の最初の作品として読む人がいるのかもしれないけ...
【どうしてこの本を読もうと思った?】 「金原ひとみマラソン」の一環。○○(作者名)マラソンとは、出版順に作品を読んでいくもの。本書は4作目。 【率直な感想は?】 「金原ひとみといえば、蛇にピアス」とよく言われるので、蛇にピアスを彼女の最初の作品として読む人がいるのかもしれないけれど、私は本作を最初に読んだ方がいいのではないかと思った。 最初読み始めたとき、また被害妄想の女かよ、これまでと変わらないじゃんかよ、と思ったのだけど、それが違った。一般的に年齢が上がるにつれて、物事を抽象的に考えられるようになると思う。だが本作は、22歳、18歳、16歳、15歳と章立っているのだけど、年齢が下がるにつれて、思考が大人びていっている。その構造にとても驚いた。加えて最後まで読むことで、「これまでの作品の金原ひとみの背景」を知れたような気がして、これまでの3作(AMEBICはそこまででもない気がするが)の「独白」や「独り言」の源はどこなのかがわかったような気がして、少しすっきりした。(私の周囲に、希死念慮や自傷行為にはしる人がいたら受け止められてただろうけど、少しどこか違う空間でのお話、という風に捉えていた) つまり、私は好きだ。この人の考える想像(妄想)の世界が好きだ。それは、街で人とぶつかったほんの一秒のときに巡る頭の思考だったり、今この場であのときの不快な思い出を思い出すか?、みたいなほんのわずかな瞬間に体をのぼってくる思考のようで(私は陰部のことまで考えないけれど)、それをそれぞれの瞬間、あそこまで書けるというのは、この作家の書く力が凄い以外でも何ものでもないと思った。 【テーマを挙げるとしたら?】 若いからといって、バカじゃない。 【その他】 彼女の感想を書くときは、いつも自分の語彙力が試されているような緊張感を持つのだけれど、次回以降も続くのかな・・?
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22歳、外ではわりかしちゃんとするけど彼ぴの前では激甘やりたい放題の彼女に出だしから心奪われたんだけど、そんなのは序章で、18歳、16歳、と過去に行くにつれて大人びていくし、自分と他人の境界のギリギリを生きていく若さに痺れた
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わくわくチンチン3回目 ってな事で、金原ひとみの『オートフィクション』 22nd winter 18th summer 16th summer 15th winter の逆時系列。 22nd、18thはクッソ下らん内容で、これホ...
わくわくチンチン3回目 ってな事で、金原ひとみの『オートフィクション』 22nd winter 18th summer 16th summer 15th winter の逆時系列。 22nd、18thはクッソ下らん内容で、これホント金原ひとみの本かなって思いながら読んでたけど、16th、15thになるにつれてまずまずオモロかったかな。 15、16の時の方が凄まじい人生で、オートフィクションって自伝小説って意味合いもあるらしく、金原ひとみさんの自伝なのかと思うと、サンドの伊達ちゃんじゃないけど、興奮してきたな 愛と裏切り、愛と拘束、愛と自由、愛と洗脳、愛と従順、愛と言う名の幻想に取り憑かれとる様な 2022年20冊目
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なかなか斬新な口調で短編も相まって一気に読破した。金原さんっぽい小説。蛇にピアスを思い出した。色んな世界線があるんだなと考えさせられる小説。誠実に生きたいな。
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金原さん好きだけどこの本が1番苦手だった。ストレートにめちゃくちゃだった。主人公は執着心と被害妄想が強くてヒステリック。最初はこんな感じのホラーかと思って読んでたら口汚く罵ってるセリフはちょっと真の口の汚さがなくて頑張って罵ってる感じとかちょっとしっくりこなかった。ヒステリックな...
金原さん好きだけどこの本が1番苦手だった。ストレートにめちゃくちゃだった。主人公は執着心と被害妄想が強くてヒステリック。最初はこんな感じのホラーかと思って読んでたら口汚く罵ってるセリフはちょっと真の口の汚さがなくて頑張って罵ってる感じとかちょっとしっくりこなかった。ヒステリックな部分はコメディ感がある。
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オートフィクションは、自伝のように作者と語り手とが同一人物であることに依拠しながら、同時にフィクションを、主として小説の形態で描く物語のこと。 金原ひとみさんの4作目は、イカれてて重い小説だ。 世界観が最も色濃く出ている作品の一つではないかと思った。 22歳冬→18歳夏→16...
オートフィクションは、自伝のように作者と語り手とが同一人物であることに依拠しながら、同時にフィクションを、主として小説の形態で描く物語のこと。 金原ひとみさんの4作目は、イカれてて重い小説だ。 世界観が最も色濃く出ている作品の一つではないかと思った。 22歳冬→18歳夏→16歳夏→15歳冬と遡っていく連作短編集。 メンヘラ女子リンは、それぞれの時期にシン、シャア、ガトウ、にゃんこと付き合っている(あるいは、結婚している)。あぶなっかしい、というか破滅的な距離感で清々しいまでに全てをぶち壊していく。 凄まじい。
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ラストの章、「15th winter」が特によかった。分裂は金原文学の特徴的な主題だけど、親の分裂として生まれた自分という観点は、この4作目ではっきりと示された。両親が初めて登場したことにも注目したい。
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大学の生協に置いてあってパラパラ立ち読みしたことはあったけど、ちゃんと読んだのは初めて。 約10年超しの再会。 やっぱりよかった、分かる分かる分かる分かる好き好き好き好きとなった。 わたしだって普段必死で噛み殺してるだけで、 もっと構ってほしい、独占したい、わたしだけを見てほしい...
大学の生協に置いてあってパラパラ立ち読みしたことはあったけど、ちゃんと読んだのは初めて。 約10年超しの再会。 やっぱりよかった、分かる分かる分かる分かる好き好き好き好きとなった。 わたしだって普段必死で噛み殺してるだけで、 もっと構ってほしい、独占したい、わたしだけを見てほしいっていう思いは常にどこかにある。 何か弾みがつけばわたしだって主人公のように錯乱し、口汚く罵ってしまうかもしれない、と金原さんの本を読んでいるといつも少しヒヤヒヤしてしまう。 錯乱しているのに主人公の言葉はきちんと読むと 論理的で筋も通っていて、ほんとに金原さんって狂った感情を俯瞰してるというか頭のいい人だなぁと思う。 クレイジーな感じで思われがちかもしれないけど、 しごく冷静なまっとうな人だと思う。 「ノンストップ溌剌トランス」とか「ノンストップ溌剌レゲエ」とか思わず笑ってしまった。金原ひとみさんってモデルみたいに澄ましたアー写のお顔しか拝見したことないのですが、実はめっちゃ面白い人なんじゃないかと思う。友達になりたい。
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『ああどうして、世界は彼が浮気した瞬間に破滅するシステムになっていないのだろう。そうなっていれば、私は彼が浮気をした世界など生きなくてすむというのに。』 「いやー、びっくりしましたよ。UFOの雑誌の"私UFO信じてます"って記事のインタビューでUFO信じてな...
『ああどうして、世界は彼が浮気した瞬間に破滅するシステムになっていないのだろう。そうなっていれば、私は彼が浮気をした世界など生きなくてすむというのに。』 「いやー、びっくりしましたよ。UFOの雑誌の"私UFO信じてます"って記事のインタビューでUFO信じてないって言うんですもん。ちょっと感動しちゃいましたよ」 「何ですか? オートフィクションって」 「一言で言えば、自伝的創作ですね。つまり、これは著者の自伝なんじゃないか、と読者に思わせるような小説です。」 『私は常に皮膚感覚を信じて生きている。視覚や聴覚や嗅覚などほとんど信用していないと言ってもいい。皮膚が感じた事だけが全てだ。』 『何だこの恐怖。きょうふかーん。叫びながら踊っていると足ががくがくした。気持ちいい恐い死にたい! この私の喘ぎ声よ天まで届け。』 『どうして私は嘘ばかりなんだろう。私の頭の中を覗く人なんていないのだから、一人で考えている時くらい正直になればいいのに。』 『子供を堕ろしてもらいたいという意思だけ分かればもう充分だというのに、それなのに私は自分で自分の生傷に指を突っ込む。爪をたて、肉を引っ掻く。爪を食い込ませ、脂肪を掻き分け、何かをえぐり出そうとしているかのようにぐりぐりと傷を広げる。何も出てこないよ。知ってるよ。』
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