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街の灯 の商品レビュー

3.8

211件のお客様レビュー

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2023/04/29

昭和の日ということで戦前の上流社会を深く堪能できるベッキーさんシリーズ。著者の得意とする日常の謎(未来に生きる私には非日常だけれども)に旧憲法下での身分社会、価値観を上手く扱っていてこの時代の風俗が好きな身としては最高のシリーズ。

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2023/01/31

昭和初期の時代を味わえる作品。事件自体も、とても大きな事件という感じではなく、日常の中の一風景のような感じを受けた。昔の言い方に馴染みや知識がないとどういう意味なのか用語が分からなかったりする。文章自体が昭和初期のような言い回し、言い方で進むので先に同じく慣れないと読みづらさを感...

昭和初期の時代を味わえる作品。事件自体も、とても大きな事件という感じではなく、日常の中の一風景のような感じを受けた。昔の言い方に馴染みや知識がないとどういう意味なのか用語が分からなかったりする。文章自体が昭和初期のような言い回し、言い方で進むので先に同じく慣れないと読みづらさを感じてしまう。ただ、時代の雰囲気を穏やかに味わえるので、そういった意味では良い。

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2022/10/18

女性と男性の役割が決まっていた時代だから、上流階級の少女である主人公は軽々しく出かけたりできない。表立って行動すると出しゃばりとして目立ってしまうが、そこに少女付きの運転手のベッキーさんとコンビを組むことで難問を解決していく。

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2022/06/16

絵に描いたような上流家庭の娘花村英子の日常生活の描写から始まり、なんだか私にそぐわない作品なのかと思い始めた頃、家付の女性運転手別宮みつ子が現れ、話は一気に活気を帯びて面白くなってきた。 舞台は昭和7年に設定されていて、女性の社会進出が未熟なそんな時代に武術も一流な女性の運転手と...

絵に描いたような上流家庭の娘花村英子の日常生活の描写から始まり、なんだか私にそぐわない作品なのかと思い始めた頃、家付の女性運転手別宮みつ子が現れ、話は一気に活気を帯びて面白くなってきた。 舞台は昭和7年に設定されていて、女性の社会進出が未熟なそんな時代に武術も一流な女性の運転手というのが奇異な存在だとされるが、そんな事を意に介さず、というよりもあえて雇ったのかもしれない英子の父親の言、「(女性の運転手を雇うのが)最初で悪いか、一番槍は武家の誉であろう」は実に気持ちよかった。

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2022/06/13

満州国の建国、五一五事件が起きた昭和7年の暗い時代を舞台に、士族出身の上流家庭の令嬢(花村英子)、花村家専属の女性運転手(ベッキーこと別宮みつ子)、東京地裁の検事を務める叔父(弓原太郎)らが不可解な事件に挑む、純文学の香りと本格ミステリ-が融合された「わたしのベッキ-」シリ-ズ第...

満州国の建国、五一五事件が起きた昭和7年の暗い時代を舞台に、士族出身の上流家庭の令嬢(花村英子)、花村家専属の女性運転手(ベッキーこと別宮みつ子)、東京地裁の検事を務める叔父(弓原太郎)らが不可解な事件に挑む、純文学の香りと本格ミステリ-が融合された「わたしのベッキ-」シリ-ズ第1弾。江戸川乱歩作品が解決の糸口となる『虚栄の市』、銀座4丁目の時計塔内覧会に始まる『銀座八丁』、チャップリンの名作映画をモチ-フにした『街の灯』の三篇は、いずれも繊細な優しさのこもった秀作揃い。

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2021/10/24

またまた久しぶりの作家、北村薫の「街の灯」を読んだ。直木賞受賞の「鷺と雪」を読むための前段として読んだのだが、表題作の「街の灯」はよかった。 「寂れた家に住む人に幸福はないと思うのは、ひとつの傲慢だと思う」は全ての人が心に刻むべき名言だと思った。幸せの在り方をそれぞれが考える為に...

またまた久しぶりの作家、北村薫の「街の灯」を読んだ。直木賞受賞の「鷺と雪」を読むための前段として読んだのだが、表題作の「街の灯」はよかった。 「寂れた家に住む人に幸福はないと思うのは、ひとつの傲慢だと思う」は全ての人が心に刻むべき名言だと思った。幸せの在り方をそれぞれが考える為に。 チャップリンの「街の灯」は素敵な映画だが、もう一度見方を変えて見てみたい。

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2021/07/17

なんてことない日常の謎という雰囲気が立ち込めているのに、最後まで読むと深刻じゃない?という意外性もあった。 時代物というほどじゃないが昭和の日本が舞台になっているけど、とっつきづらさはなくむしろ主人公である金持ちの娘の生活を覗き見しているようで面白かった。

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2021/02/23

伯爵公爵が登場する時代設定に、入り込めないかなと不安を抱いていたのが嘘のように、お嬢様の謎解きに引き込まれてしまった。ミステリ的な要素だけでなくて、時代の奏でる美しさや、貧富への思い、性別観といった様々な要素が小説を織りなしていて、とても良い小説なんだと思う。

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2020/10/04

ベッキーさんシリーズは三冊全冊とにかく好き。舞台設定が最高です。この本を読んでから、銀座に行くことの楽しみが増えました。

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2020/09/07

シリーズ第一弾。 昭和七年の東京を舞台に、家老の出身である花村家の令嬢である英子と、彼女の運転手となった「ベッキー」こと別宮みつ子が、さまざまな謎を解くミステリ小説です。「虚栄の市」「銀座八丁」「街の灯」の三編を収録しています。 昭和初期を舞台にキャラクター性の強い登場人物た...

シリーズ第一弾。 昭和七年の東京を舞台に、家老の出身である花村家の令嬢である英子と、彼女の運転手となった「ベッキー」こと別宮みつ子が、さまざまな謎を解くミステリ小説です。「虚栄の市」「銀座八丁」「街の灯」の三編を収録しています。 昭和初期を舞台にキャラクター性の強い登場人物たちがかもし出す雰囲気に引き込まれてしまいますが、けっしてキャラクターありきの作品ではなく、手練の著者らしくミステリとしても比較的本格寄りで、構成の妙をあじわえる内容になっています。軽く読むことができる上質のミステリといった印象です。

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