ロミオとロミオは永遠に(下) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上巻のラストで、まんまと嵌められてしまったアキラ。最底辺の「新宿」クラスに降格され、シゲルとも離れ離れになってしまった。 一方のシゲルも、肉親の死の知らせに希望を失っていた。 年に一度、学園をあげて開催される「大東京オリンピック」の日に向けて脱走計画を練る新宿クラスのメンバーたちだったが… 上巻はやや冗長に感じたが、下巻はスピード感アップして、1日で読了。 学園から脱出した先の“外の世界”が、昭和三十九年の東京オリンピック開幕の日、高度成長期の日本だったというラストは意外ではあったけれど、なんとなくおさまりが悪い感じ。 昭和の歴史を知っているからといって、戸籍すらない高校生たちが無一文で放り出されて、それで…? せめて、アキラの兄・オサムたちが何らかの方法で繋がりあっていて、彼らを受け入れてくれる予感くらいは無いと、ハッピーエンドと言い切れないような。 恩田陸さんも幅広い作風が魅力だけれど、本作は…彼女の作品群の中では、今ひとつかも。
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疾走感があって面白い。閉ざされた中での心理描写や束の間の楽しみの記載も想像に足る内容で、考えさせられるというより楽しめる作品。
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小説なんだけど漫画みたいな世界観。 悲しい場面があっさりと描かれていたりもして、逆にぐさっときたり。 私達はただ漠然と加速度的に良くも悪くも世界は変化し続けると考えているけれど、本当に怖いのは変わらなくなることかもね。 便利な世界にエコ精神の波が押し寄せてきて、小説に描かれた世界...
小説なんだけど漫画みたいな世界観。 悲しい場面があっさりと描かれていたりもして、逆にぐさっときたり。 私達はただ漠然と加速度的に良くも悪くも世界は変化し続けると考えているけれど、本当に怖いのは変わらなくなることかもね。 便利な世界にエコ精神の波が押し寄せてきて、小説に描かれた世界が小説にとどまらなくなるような、そんな気がする今日このごろ。 あと題名が好き。
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下巻は一気に加速 『二十世紀少年』の「ともだちランド」のような 大東京学園で繰り広げられる“大東京オリンピック” 恩田先生が愛する“愛とサブカルチャー”に 溢れた高度経済成長期、カオスのはじまりの バブル期、その結果が招いた荒廃した未来… 便利な世の中になったけれど 現代に...
下巻は一気に加速 『二十世紀少年』の「ともだちランド」のような 大東京学園で繰り広げられる“大東京オリンピック” 恩田先生が愛する“愛とサブカルチャー”に 溢れた高度経済成長期、カオスのはじまりの バブル期、その結果が招いた荒廃した未来… 便利な世の中になったけれど 現代に比べると昭和は、 いろんな意味でカラフルだった サブカルチャーもサブ・カルチャーだった 昭和サブカルチャーは永遠に
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世界観の把握ができたからか上巻よりも読みやすく、一気読み!昭和のリアル映像のくだりは理解が追いついてないのですが、大東京学園オリンピック会場に昭和が現れ、ゴジラ、キティ、スヌーピーとそうそうたる面々の大乱闘。脱走は命懸けとは言われていたけれども、ここまでがんばったのに脱落するのか...
世界観の把握ができたからか上巻よりも読みやすく、一気読み!昭和のリアル映像のくだりは理解が追いついてないのですが、大東京学園オリンピック会場に昭和が現れ、ゴジラ、キティ、スヌーピーとそうそうたる面々の大乱闘。脱走は命懸けとは言われていたけれども、ここまでがんばったのに脱落するのかと生存率の低さに驚きました。思ってもみなかった黒幕はただただ胸熱。結局、恩田さんにも意味が分かっていないタイトルとのことですが、すっごいキャッチーで私は大好き。映像化してほしい、勢いが爆発してる作品でした。 [追記] (中田先生の授業であらすじしか知らないけど)『AKIRA』、『グレンラガン』の今石作品、(ちょっと毛色は違うけど)『輪るピングドラム』の幾原作品あたりが好きな人はおいしくいただけそう。 タイトルがBL詐欺?そんなつっこみはナンセンスだな。
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最後にどうなったとか、結果を知るというよりも、そこに行き着くまでのハチャメチャな過程だったり、エンターテインメント性を楽しむ作品なのかなぁという感じ。
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(上から続く) と思ったらこうなるとは意外 ある意味作者を見直した 作品としてはともかく 上下で★★★
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「このタコ!」をやけに強烈に覚えていた。 明るさと団結でぶっとばせ!脱走!って感じの前半に比べて、最後はかなり潔さと悲壮感漂ってる。 ところどころに出てくるロストカルチャーや死語(力道山、ハリウッド、プロレス、ポッキーなどなど)が、今の私たちにはだいたい分かるもので、それを彼らが...
「このタコ!」をやけに強烈に覚えていた。 明るさと団結でぶっとばせ!脱走!って感じの前半に比べて、最後はかなり潔さと悲壮感漂ってる。 ところどころに出てくるロストカルチャーや死語(力道山、ハリウッド、プロレス、ポッキーなどなど)が、今の私たちにはだいたい分かるもので、それを彼らが濁った欲望で憧れているのを見て、一周まわった奇妙な感覚になります。
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エンターテイメントとして読みやすく、面白かった。20世紀の世相・カルチャーをそこら中に散りばめ、自由な発想のSFを楽しみました。
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「天獄迷夢人」を観劇して、読みたくなったロミロミ再読了。覚えてたのよりも、だいぶ苦しい話だったなおもしろいけども。
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