貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント の商品レビュー
これはいい本だ。ごく一般人が老後を見据えて、自分の資金をいかに「負けない投資」で運用していくか?について、具体的に書いてある。ポートフォリオ理論を、投資の素人でもよくわかるように説明してある。 特に20代、30代の若い読者にすすめられる。複利の力を生かして、老後に備えよう。
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所感 最初に言う。この本は、将来に金銭的不安を持っている人は必読の逸冊である。 タイトルどおり、貧乏人はトレーディングを行うが、金持ちはトレーディングなどぜず、インベストメントで設けていることを様々な事実をもとにその具体的な手法について語られた本だ。 今の日本の格差社会が...
所感 最初に言う。この本は、将来に金銭的不安を持っている人は必読の逸冊である。 タイトルどおり、貧乏人はトレーディングを行うが、金持ちはトレーディングなどぜず、インベストメントで設けていることを様々な事実をもとにその具体的な手法について語られた本だ。 今の日本の格差社会がどの程度深刻なものであり、かつ我々の世代が年金を貰う時期になったとき必要となる具体的な生活費、つまりその時点での貯金の金額が明記されている。その金額はもはや呆然とするしかないものだが、筆者によってそれを実現するための手法が示される。 それこそが、タイトルにもなっている「インベストメント」つまり「長期投資」である。 トレーディングは素人が手を出しても儲けが出せる確率は非常に低いが、我々が実際にお金が必要になる時期は引退後のセカンドライフの時期であり、そこまでには長い長い時間があるのだから、その時間を味方につけた「超長期間投資」を選択するべきだと筆者は語る。 インベストメントがなぜ安全であり、トレーディングがいかに危険(というより無意味)であるかを、さまざまなデータから比較検証し、我々一般人が年金と貯金を加えた額と必要になる生活費の差=「年金ギャップ」を、どのようにインベストメントで埋めればよいかが、とにかく具体的な例によって紹介されている。 保存確定。そして2010年のベストバイランキングに入ること間違いなしだ! 文章表現/構成等について 最初、洋書の和訳だと思っていたが、れっきとした和書だった。 とにかく主張の根拠になっているデータソースが明確かつ具体的であり、紹介されている内容の信頼性は非常に高い。 最初に日本の格差社会の現実と、我々の世代が必要な貯金額が明示され、それにはインベストメントが重要であることが語られ、その具体例として「年金資金運用機構」が紹介。つぎに我々一般市民が身に付けるべき7つの資産運用リテラシーが紹介される。最後に世界への参加と運用への心構えまでが示されている。 これだけ見ると非常にお堅い文章なのかと思えるかもしれないが、具体例を使っている割には文章はとてもわかりやすく、複雑な式などを使っている箇所は極力おさえられている。とはいえ理解を深めるには十分であり、理系の人間でなくてもどういう原理でインベストメントが利益を上げられるのかが理解できる。 概要/ピックアップ ピックアップするべき箇所が余りにも多すぎるため割愛。保存確定のため、抜書きしたメモは本の最初に挟んである。今後、何度も読み返すことになるだろう。 念のため目次だけ貼っておく。 第1章 リバタリアンが進める「格差」社会 確実に拡大しつつある「格差」 日本は、有数の「不平等社会」? ほか) 第2章 「金融格差時代」の新・資産運用 金融「格差」の実態 セカンド・ライフの「理想」と「現実」 ほか 第3章 あなたの年金を運用する「国営・投資ファンド」 2年半で11兆円稼いだ「年金資金運用基金」 あなたの年金はこう運用されている ほか 第4章 “負けない”資産運用―あなたを豊かにする7つの智恵(リテラシー) 第1の智恵・「トレーディング(短期売買)」から「インベストメント(長期投資)」へ 第2の智恵・運用をプロに任せると損をする?―「アルファ戦略」と「ベータ戦略」 ほか 第5章 「負けない社会」を目指して 「“負けない”運用」の前提としての「負けない社会」 経済学で考える「負けない社会」の作り方 ほか 2010.03.15開始〜2010.04.22読了
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長く負けない投資をするための指南書 10年以上前の本だけど、今読んでも勉強になる。 ついデイトレの甘い誘惑に負けそうなとき、もう一度読み直したい本。
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初心者が読むと少し難しいですが、インデックス投資の知識を少し得てる人にとっては、かなり読み応えがあります。資産運用の基本を改めて考えさせられます
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年金ギャップを埋める長期的な投資について 経済に関心をもつ まずははじめてみたい アルファのほうがやってみたい気はしてしまうが、それが命取り?
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2006年の本なので、内容が古くなっているのは否めないが、長期投資の考え方は今でも通じる。長期投資をこれから始めるには、この本の書かれた時からすると、つみたNISAやiDeco等、制度的に土台が整ってきているので、かなりやりやすくなっていると思う。
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"・トレーディング(短期投資)からインベストメント(長期投資)へ 国際分散投資で、日本経済だけでなく、世界経済の成長に追随する「β戦略」を展開しよう
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ジニ係数=低いのは、オランダ、スウェーデン、デンマーク。 リベラリズム=社会民主主義 リバタリアニズム=市場経済原理主義 パターナリズム=国親思想 コンサーバティズム=保守主義 年金の運用はgpif.go.jpで情報公開されている。 国内債券、国内株式、外国債券、外国株式で運...
ジニ係数=低いのは、オランダ、スウェーデン、デンマーク。 リベラリズム=社会民主主義 リバタリアニズム=市場経済原理主義 パターナリズム=国親思想 コンサーバティズム=保守主義 年金の運用はgpif.go.jpで情報公開されている。 国内債券、国内株式、外国債券、外国株式で運用する。 期待収益率とボラティリティーの組み合わせ。 最初に組み込み比率を決めて、年に一回リバランスする。 アセット・アロケーションが運用成績の90%を決める。 株価のランダムウォーク。連続2日間の株価の動きをプロットする。 1年平均、5年平均、10年平均では、ボラティリティは減少する傾向がある。 短期売買は、手数料のコスト+クオリティ・オブ・ライフを損なう。投資のために人生を生きない。市場のタイミングにかけるのは悪魔のささやき。 アルファ戦略とベータ戦略。 株式の収益率=リスクフリーレート+銘柄独自の収益率(アルファ)+市場全体の収益率(ベータ)×感応度。 アルファ戦略はアクティブ運用。独自の収益率を追求する。 ベータ戦略は市場平均にかける。 シャープレシオ=ボラティリティ/リスクプレミアム。 ボラティリティが小さく、プレミアムが大きい方がいい。=小さいほうがいい。 複利効果。 ドルコスト平均法。 ポートフォリオ戦略。 ポートフォリオのボラティリティは自乗和の平方根になる。 アセット・アロケーションが全体の利回りを左右する。 どうやって決めるか。 バートン・マルキール氏の財産4分法。高齢になるほど株式の比率を減らし、債券や現金を増やす。 100マイナス自分の年齢法=年齢分を安全資産で運用する。リスク資産は、期待リターンの逆数で配分する。 年金基金のアセット・アロケーションを参考にする。 資産全体のアセット・アロケーションを考える。 自宅を持っている場合、など。 個別株に投資する場合。 最低でも5銘柄、10銘柄程度。20銘柄以上にしても変わらない。 セクターごとに1つずつ選択。長期に付き合うので好きな銘柄。 失われた10年、15年、20年=失われたベータ。 長期的に見ると外国株式と国内株式は連動していない。 発展途上国に投資する場合は世界経済全体に分散する。 為替リスクをヘッジする。大半は国内資産で運用する。 投資を継続する=ドルコスト平均法。 年に一度リバランス。乖離許容幅を超えなければリバランスしない。±5~6%程度。
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そろそろ銀行預金のみでなく、資産運用を考えてみようかと思い、図書館で目に止まり、借りて読んだ。 資産運用に関して素人だったが、面白く読めた。資産運用へのとっかかりとして色々な概念に触れられたのも良かった。 ジニ係数の話から今の日本は格差社会であるとし、それは、現在の政権が思想/...
そろそろ銀行預金のみでなく、資産運用を考えてみようかと思い、図書館で目に止まり、借りて読んだ。 資産運用に関して素人だったが、面白く読めた。資産運用へのとっかかりとして色々な概念に触れられたのも良かった。 ジニ係数の話から今の日本は格差社会であるとし、それは、現在の政権が思想/経済ともに小さい政府を志向しているからであると展開する。 その流れで、年金の話にうつり、退職後ゆとりのある老後の生活を送るには夫婦で1億円が資金が必要になるが(24+14万円/月)それは一般的な仮定の退職金と年金だけではまかないきれないとなる。そこでそのギャップを年金ギャップと呼び、この年金ギャップを埋めるために長期投資を行いましょうという話の流れ。 その前提にたち、長期投資を行う際の知恵(リテラシー)について紹介している。 また、その運用法の成功例具体例として日本年金基金についても紹介。
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★★★★☆ 珍しい長期運用の指南書 【内容】 トレードでははなく、長期運用(インベストメント)に絞った本。 【感想】 10年くらい前の本ですが非常に面白かった。 日本においてはやはりこの手の金融教育が不足しているな。「貯金から投資へ」と叫ぶだけでなく下地を作ることから始めるべき...
★★★★☆ 珍しい長期運用の指南書 【内容】 トレードでははなく、長期運用(インベストメント)に絞った本。 【感想】 10年くらい前の本ですが非常に面白かった。 日本においてはやはりこの手の金融教育が不足しているな。「貯金から投資へ」と叫ぶだけでなく下地を作ることから始めるべきだろう。そしてNISAは期間が短すぎるな。 インベストメントとは長期運用のことで、イメージ的には年金運用って感じです。 年金負け組な私としては定年までに3000万が目標となります。 "100-自分の年齢"をリスク商品に割り当てる。年金運用と同じような割合で保持するようにし、 年1回のりバランスを行うことで、瞬発力ではなく総合力で勝つことを目指す。 面白かったのは、ポートフォリオを組んで資産を分散させることのリスクを計算式で明確に示している点。 他の本が"分けましょう"と言っているだけの部分を、理由や説明が明確でうなずけます。 【引用】 ・年金格差(ギャップ)を用意する必要がある。45歳の世代では2000万前後。35歳の世代では2500万程度が必要。 ・シャープ・レシオが"1"以下はダメで、"2"以上なら優良。 ・インベストメント(長期投資)においては ①「銘柄の選択」や「売買タイミングの選択」が運用成績に与える影響はわずかであり、 ②アセット・アロケーション(資産配分)が運用成績のほとんどを決める →実に、8~9割がアセット・アロケーションの影響。 ・リスク性商品(預貯金や国債以外)は、「100マイナス自分の年齢」を回すと良い。 つまり、35歳なら、65%はリスク資産に当てる。 ・年金資金運用の割合(乖離許容幅) ①国内債券 68%(8%) ②国内株式 12%(6%) ③外国債券 7%(5%) ④外国株式 8%(5%) ⑤預貯金 5% →互いに相関のない資産を組み合わせると、「収益は足し算で増えていくが、ボラティリティ(変動幅・リスク)は(二乗和の)平方根でしか増加しない」 →「リスクを抑えた"負けない"投資」が可能となる ・自前「株式ファンド」の作り方 ①最低でも5銘柄、できれば10銘柄を1銘柄あたり同じ金額を投資する。(10を超えてもリスクの低減は限定的) ②セクター(業種)を別々とする
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