優しい子よ の商品レビュー
>自分はいろんな愛や優しさを出し惜しみしている。心の中の密閉容器にしまい込みすぎている。照れとか損得とか自分本位とかで出しそびれてる。でもそんなのっていったい何のための人生だろう。もっともっと表出すべきなんだ。そんな想いが読むに従って激烈に溢れてくる本である。
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短編集。 「優しい子よ」は10歳で不治の病に冒されている少年。その優しさに心打たれた。 心が綺麗になった気がした。
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途中までノンフィクションだと気付かなかった。やけにいつものような透き通った青い硝子細工のような脆さを感じないなと思ったら、現実のお話だもの、血が通い、リアルな痛みや喜びがこれでもかと表現されているけれど、決してただの身内自慢や不幸話じゃない。きちんとした【小説】になっている。 ふ...
途中までノンフィクションだと気付かなかった。やけにいつものような透き通った青い硝子細工のような脆さを感じないなと思ったら、現実のお話だもの、血が通い、リアルな痛みや喜びがこれでもかと表現されているけれど、決してただの身内自慢や不幸話じゃない。きちんとした【小説】になっている。 ふとしたきっかけで知り合った少年との手紙のやり取りから、自身の子供の誕生までの短編集。死と隣り合わせに生きている少年の心の美しさに涙が止まりません。きっと著者の息子もこんな優しい子に育つ事でしょう。
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「聖の青春」で一躍ノンフィクション作家の仲間入りをした著者の、私小説4編が死から生に収められている。 他人の幸せをひたすらに祈る「優しい子」に呼びかける「優しい子よ」の響きが、かつてなく優しく愛おしく響いた。
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その淡々とした文章が素直に泣ける。 コトバを集めて表現する事の難しさに苦悩する作者。 この少年とある男性、そして妻との出会い、そして父との関係・・・ そしてそれをつなぐ人々・・・。 この運命と言ってしまうには簡単すぎる絆が作者の何かを変えたのかもしれない。
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10歳という幼さで旅立ってしまった少年が心を通わせ、文通をしていたその手紙の中に、彼の優しさを見ることができる。 自分が辛い時も、心から人の体を気遣えるのは少年の心の素直さの表れなのだ。大好き、尊敬、感激、宝物。綴られた言葉ひとつひとつに一生懸命生きようとするひたむきさを感じるこ...
10歳という幼さで旅立ってしまった少年が心を通わせ、文通をしていたその手紙の中に、彼の優しさを見ることができる。 自分が辛い時も、心から人の体を気遣えるのは少年の心の素直さの表れなのだ。大好き、尊敬、感激、宝物。綴られた言葉ひとつひとつに一生懸命生きようとするひたむきさを感じることができる。 残された人達の記憶の中で、いつまでも輝いていてほしい。
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今まで読んだ大崎さんの作品の中で、一番言葉が心に沁みた。皆優しい。優しさって涙を伴うものなのだと思った。
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大崎さんと和さんの子供の名前、なかなか出てこなかったけれど、最後にありました。やっぱりね。茂樹君にしたんだね。「聖の青春」以来の、いや「ドナウよ、静かに流れよ」もそうか、久々のノンフィクション。テレビマンユニオンの萩元さんの話ももちろんよかったけれど、茂樹君の優しさには心を打たれ...
大崎さんと和さんの子供の名前、なかなか出てこなかったけれど、最後にありました。やっぱりね。茂樹君にしたんだね。「聖の青春」以来の、いや「ドナウよ、静かに流れよ」もそうか、久々のノンフィクション。テレビマンユニオンの萩元さんの話ももちろんよかったけれど、茂樹君の優しさには心を打たれました。こうして、いろいろな人の心の中で生き続けていくんだね。
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著者と妻が巡り合った病床の少年との交流を描いた私小説。少年の心の綺麗さに感動。他3編は主観に依り過ぎに思う。
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ノンフィクションはさほど読む方ではありませんがこれはいい。奇跡って本当にあるんですね。言葉の一つひとつが全身に刺さってくるような感じを受けました。
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