レベル3 の商品レビュー
SFは良いなあ フィニーは探偵小説とかサスペンスとかとか紹介されてきた。名翻訳者福島正実の言だ。もちろん映画化された盗まれた町が有名だけれど、本書に集まる短編もとても良い。 タイトルチューンの「レベル3」も圧巻だし、未来人「おかしな隣人」、犬が帰ってくる「こわい」!アクミ旅行...
SFは良いなあ フィニーは探偵小説とかサスペンスとかとか紹介されてきた。名翻訳者福島正実の言だ。もちろん映画化された盗まれた町が有名だけれど、本書に集まる短編もとても良い。 タイトルチューンの「レベル3」も圧巻だし、未来人「おかしな隣人」、犬が帰ってくる「こわい」!アクミ旅行会社「失踪人名簿」、も良い。 お気に入りは、幽霊というか時空のゆがみかな?「潮時」だ。 1961年の書籍だが、十分に楽しませてもらった。
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原著は1957年のようだ。 ジャック・フィニイというと、何度も映画化されたSFの名作『盗まれた街』(映画名「光る眼」等)で有名な作家だ。 この短編集を読んでみると、なかなか語り口は上手い方なのだろう。束の間の幻想を見せてくれるような、ファンタジックなものが多い。タイム・トラ...
原著は1957年のようだ。 ジャック・フィニイというと、何度も映画化されたSFの名作『盗まれた街』(映画名「光る眼」等)で有名な作家だ。 この短編集を読んでみると、なかなか語り口は上手い方なのだろう。束の間の幻想を見せてくれるような、ファンタジックなものが多い。タイム・トラベルを扱った話が多いのだが、特に、「あの良かった過去」へと遡行するテーマが繰り返されているのが目立つ。ウンザリするような、あるいは単調すぎる現在から抜け出して、「あの頃」へと逃避する。読者の体験もまた、そのような現実逃避のファンタジーとなる。1957年のアメリカというのは、そんなに「過去への憧憬」が普遍的に漂っていたのだろうか。 いずれにしても、まあまあ楽しめる、ちょっとしたショートストーリーという感じだった。
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話の内容は面白かったが、翻訳の問題か日本語の使われ方の時代的な問題かスムーズに読めなかった。 昭和57年発行の第四版(黒とオレンジの表紙)を読んだが、最新版を読めばまだ違ったかなぁ…。 またいつか最新版を手に取ってみようと思う。
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時間を行き来する話が多く、その捉え方が独特だなぁと感じた。でも一番好きだったのは『死人のポケットの中には』。私も同じような経験があるから親近感が湧いた。『失踪人名簿』も好き。「アクメ旅行案内所」本当にありそう(笑)。この本には入っていないけれども『盗まれた街』は読んでみたい。2度...
時間を行き来する話が多く、その捉え方が独特だなぁと感じた。でも一番好きだったのは『死人のポケットの中には』。私も同じような経験があるから親近感が湧いた。『失踪人名簿』も好き。「アクメ旅行案内所」本当にありそう(笑)。この本には入っていないけれども『盗まれた街』は読んでみたい。2度目は好きな短編が違うね。
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再読:この手(奇妙な味系)の作品は学生時代からの好物。あらためて読んでみてもやはり面白い。 ジャック・フィニィの他の作品にもみられる懐古趣味は、この作品集にもたっぷり詰まっている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
青春を少々、は最高!妄想よりも現実で幸せを掴む感じがいいです。写真に撮って持ち歩きたいほど。 死人のポケットの中には、も日本だったら悲劇で終わるのが人との交わりに帰結するあたり、フィニィのよさというか古き良きアメリカ感があってステキ。
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どのお話も不思議な味わいでとても面白かった! 最初の4編が特に好きでした。 表題作「レベル3」は、あるはずのない地下3階へ行った男の話。 ちょっと普通の人間とは違うお隣さん「おかしな隣人」。 各地で起こる奇怪な現象「こわい」。 この世界から脱出したい人だけが行ける不思議な場所「...
どのお話も不思議な味わいでとても面白かった! 最初の4編が特に好きでした。 表題作「レベル3」は、あるはずのない地下3階へ行った男の話。 ちょっと普通の人間とは違うお隣さん「おかしな隣人」。 各地で起こる奇怪な現象「こわい」。 この世界から脱出したい人だけが行ける不思議な場所「失踪人名簿」。 同じ雑誌を読んでいた男女の恋の話「青春を少々」や、 ラストの「死人のポケットの中には」も清々しさも印象的です。 解説が恩田陸さんだったのも嬉しい驚きでした! ジャック・フィニイは「盗まれた街」のイメージが強かったのですが、 こういう柔らかいSFも良いですね。面白かったです。
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レベル3,おかしな隣人は良くあるパターンだが、文の調子が好き。 失踪人名簿も同様。 一番好きなのは潮時
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割と素直な話が多い。そして、時間ものが多い。夫婦の話も多い 奇妙な体験をした人が、その体験の奇妙さを自覚しつつ、他人と共有したがる話が多い。 痛い人ということは分かってるけど、俺の話を聞いてくれ!って話 なので、話が入れ子構造になっている。 また、痛さの自覚があるから、話にオ...
割と素直な話が多い。そして、時間ものが多い。夫婦の話も多い 奇妙な体験をした人が、その体験の奇妙さを自覚しつつ、他人と共有したがる話が多い。 痛い人ということは分かってるけど、俺の話を聞いてくれ!って話 なので、話が入れ子構造になっている。 また、痛さの自覚があるから、話にオブラートがかかり、割と素直になってしまうのかも 第二のチャンスは熱い想いがあってgood
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SFが中心の短篇集。古き善きものを求めるものが多かったですが、ジャンルに幅があり、楽しんで読むことが出来ました。SFではないけれど、最後の「死人のポケットの中には」の緊迫感が素晴らしいです。飛んでいった紙を取りに行くだけでよくここまで物語を描けるものだと感心しました。他に面白かっ...
SFが中心の短篇集。古き善きものを求めるものが多かったですが、ジャンルに幅があり、楽しんで読むことが出来ました。SFではないけれど、最後の「死人のポケットの中には」の緊迫感が素晴らしいです。飛んでいった紙を取りに行くだけでよくここまで物語を描けるものだと感心しました。他に面白かったのはラストの虚しさが印象的な「失踪人名簿」、設定に妙なリアルさがある「おかしな隣人」です。
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