偉大なるデスリフ の商品レビュー
「この『偉大なるデスリフ』は1970年に発表されたが、痕跡も残さずに消えてしまった。でも僕はこの本が好きだね。これはフィッツジェラルド神話の、僕らの世代にしかできない検証なんだ」 大丈夫、ミスタ・ブライアン。僕もこの本が好きです。 -偉大なるデスリフ,訳者・あとがきより
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しばらく読み進めるまで、ギャツビーのもじりだと気づかなかった。 前半はキャラウェイに当たる人物の視点。ジョーダンぽいモデルと仲良くした後、ハワイで薬物からのリハビリ中の兄に会いに行く。 後半はギャツビーに当たる人物デスリフの視点。デイジーに当たる女と結婚していて子供もいるが、夫婦...
しばらく読み進めるまで、ギャツビーのもじりだと気づかなかった。 前半はキャラウェイに当たる人物の視点。ジョーダンぽいモデルと仲良くした後、ハワイで薬物からのリハビリ中の兄に会いに行く。 後半はギャツビーに当たる人物デスリフの視点。デイジーに当たる女と結婚していて子供もいるが、夫婦生活はうまくいかず、離婚の危機にある。 トムに当たる人物は出てこない。 デスリフのどの辺がグレートなんですかね。 この後に本家を読んだが、面白さ(読むのがやめられないという意味での)は段違い。
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フィッツジェラルドの偉大なるギャツビーがデイジーを手に入れてしまったら、という話。 デスリフさんからは特に偉大さを表すエピソードがありません。そこまで狙ったタイトルなのでしょうか? みなさん、思い描いた物や人を得ているのに、全く幸せになれません。ギャツビーも、ロンググッバイも、羊...
フィッツジェラルドの偉大なるギャツビーがデイジーを手に入れてしまったら、という話。 デスリフさんからは特に偉大さを表すエピソードがありません。そこまで狙ったタイトルなのでしょうか? みなさん、思い描いた物や人を得ているのに、全く幸せになれません。ギャツビーも、ロンググッバイも、羊をめぐる冒険も、過去の幻影や理想に支配されるというテーマを脈々と語り続ける不思議。100年経っても。 フロムによれば、資本主義の原理のせいで、私たちはより少ない労力で最大の利益を得ようとする。恋愛においても、と。つまり利益=相手。 やっぱりそこらへんに限界があるんでしょうか。 後半は適当。なんだこの終わり、という風な終わり。ぶん投げたのかな。おかげで読後感がスカスカ
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本書はタイトルからして『偉大なるデスリフ』であり、『ギャツビー』への明らかなオマージュである。年代的にはギャツビーが1920年代であったのに対して、こちらは1960年代、すなわちほぼ1世代後の物語だ。2部構成になっており、第1部はアルフレッド(キャラウエイ、実像のブライアン)の語...
本書はタイトルからして『偉大なるデスリフ』であり、『ギャツビー』への明らかなオマージュである。年代的にはギャツビーが1920年代であったのに対して、こちらは1960年代、すなわちほぼ1世代後の物語だ。2部構成になっており、第1部はアルフレッド(キャラウエイ、実像のブライアン)の語り、第2部ではジョージ(ギャツビー、虚像のブライアン)の語りである。ギャツビーの持つ音の響きが「華麗」だったのに対し、デスリフの響きは重く暗い。内容的にも、もはや輝くことのできなくなったアメリカの上流階級がそこには描かれていた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【Impression】 冒頭のシュヴァイツァーのセリフ、これが後半において炸裂。 意見の食い違い、論理の飛躍、妄想、嫉妬、憤怒、、、 ギャッツビー時代への懐古的なセリフや行動、ギャッツビー時代を直接的に経験していないからこそ、ギャッツビー時代にあり今の時代に無いものが「良かったもの」と捉えてしまう。 アリスは最後に賭けに出る、多分偽者の銃だと分かっていただろう。 しかしギャッツビーとしてのデスリフを理解することは出来ず、デスリフもアリスを理解することは出来なかった 【Synopsis】 ●作家のアルフレッドと経営者のデスリフの話。互いにギャッツビー時代への懐古的な思想を持っている。例えられているのはデスリフがギャッツビーであり、ギャッツビーとの違いは実際にアリスを手に入れてしまうところ ●後編はアリスを手に入れてからの話。ギャッツビー的な華麗な幻想的な結婚前とは打って変わり、現実の生活に直面する。そしてアルフレッドの読みどおり、デスリフらの結婚生活は上手くいっていない。 ●後編の冒頭のほとんどがデスリフによるアリスへの長広舌で占められている。「なぜ彼女はそうなのか」、という決して論理的でない問題に対して解を求めている。アルフレッドは「試験的別居」を提案、しかし却下される。 ●終盤、二人の関係に修復の兆しが見られる。しかし結局デスリフは家を出ることを決める。アリスはデスリフを殺そうとする。しかしその銃はアルフレッドが送った偽者であった。そしてアリスはデスリフを見送る。
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村上さんが翻訳なさった作品なのですが、とても面白くて機会があれば、原書でも読んでみようかと思います。
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グレート・ギャツビーのオマージュってことだけど、ギャツビーを知らない自分にとっては、ただの恋愛小説だった。ただ、少し大人の恋愛だし、アルフレッドとデスリフの会話がとめどなく描いてる様子もよかったと思う。
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ドラッグをやって、宇宙について何もかも理解できた気分になってるっていうシーンが異様に心に残ってます。 滑稽でちょっと切ない、愛すべき「モダン・グレート・ギャツビー」じゃないでしょうか。
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前半に主人公の友達アルフレッドの書、後半に主人公のジョージ・デスリフの書の二つの面から構成されている。後半に入ると克明に主人公のパッションが描かれ、一気に読んでしまった。 また折々にフィッツジェラルドがでてきて、退廃的な気分に誘い込まれる。
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