女神 の商品レビュー

明野照葉【著】

2009/10/04

帯にある「男の知り得ない女の心理」。完璧を求める沙和子だけじゃなく、彼女を観察する真澄や由貴の心理も女ならではだと思います。仕事もプライベートも充実した女性が実は、というのならいくらでもある話。むしろそれを知った後の二人こそ、善悪の判断を超える感情や理想を持ちうる「女の怖さ」を表しているように感じられます。分からなくはないけどやめときなよ、と思った人間としては爽やかそうなラストも逆に不吉な印象を受けました。

2009/10/07

誰もが認めるため息が出る美貌スタイルもよく、仕事の営業成績は、トップセールスを誇る。恋人は、エリート医師。周りから、完璧だと思わせる”営業部の花”沙和子。同じ会社にいる真澄は、憧れが高じて観察するようになる。すると、その秘密主義、完璧主義は、常軌を逸してるように見えた。沙和子の素顔に隠された奇妙な過去とは？

ちょっとホラーぽい作品であります。社会病理を描いた作品でもあります。誰でも理想は、ありますよね〜。そんな心に漬け込んでくる作品です。女性は、特に面白く読めるのでは？と思います。
女性の意見が聞きたい作品です。

世の中理想通りには、なかなか行かないと思うのですが、実際どうなのでしょう？

2009/10/04

仕事・恋愛、全てを完璧にこなす女。・・完璧すぎるその行動には実は・・。
過去のトラウマ、完璧すぎすその行動の先には・・・。（ホラー？）ミステリーです。女性にはこの気持ちわかるのでしょうか？

2009/10/04

主人公の「完璧」とも思える演技。これは女性が仕事で男性に負けず劣らずの力を発揮する上で大きな武器となっている。
この主人公は病的。それはわかるけどやっぱり共感する女性は多いはず。

2009/10/04

完璧な女性に近づけるのなら、どんな手を使ってでも突き進んでいく沙和子のあくなき執念を描いた作品です。読み終えてみて、この作品には単なるサスペンス小説だけにとどまらず、沙和子という人物を通じて、自分に自信がもてない人（読者）に対するアドバイス的な要素も含まれているように感じました。例えば、『一度自分が置かれている状況から飛び出さないことには、きっと何も変わらない』（P313)『これは、私の仮の姿、別の人―、そう考えればある程度自分を物のようにいじる事もできる。失敗したとしても仮の姿の話だ。関係ない。いやならまたやり直したらいい』（P313)などといった感じです。

2009/10/04

本書のヒロイン君島沙和子は完璧な女性として生きる為に全てを掛けるも、その道は破滅への道でも…

2009/10/04

女性として完璧な沙和子。
違和感をおぼえる人たち
その謎は・・？
といもの。
女性の憧れなのか、それともなれの果てなのか？

2009/10/04

営業トップの成績を誇り美貌で笑みを絶やさない完璧な女。自分を冴えない他人から評価されないと感じる女二人が、憧れから彼女を探り始める。が、彼女の姿はシナリオに基づいて完璧に作り上げられたものだった………というB級小説。ひさびさにイヤな気分になる本を読んだ。登場人物の誰一人として好意を抱けない人物造型もさることながら、いまどきド素人の他部署の人間が人事の書類をコピー取れるか？まったく伝手のない会社からどうやって写真だのの情報を引き出せるのか（過程は説明なし）、しかも自分の過去に神経質な人間がゴミをシュレッダーにもかけず近所の主婦に簡単に覗けるというご都合主義的な展開。そういう細部をきちんとしないと物語が薄っぺらくなるといういい見本です。