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「豊かさ」の誕生 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2019/05/05

はじめに 序章 第1部 近代経済成長の源泉    第1章 豊かさについての仮説    第2章 私有財産制    第3章 科学的合理主義    第4章 資本    第5章 動力、スピード、光    第6章 成長の理論を総括する 第2部 豊かな国、貧しい国    第7章 勝ち組の経済...

はじめに 序章 第1部 近代経済成長の源泉    第1章 豊かさについての仮説    第2章 私有財産制    第3章 科学的合理主義    第4章 資本    第5章 動力、スピード、光    第6章 成長の理論を総括する 第2部 豊かな国、貧しい国    第7章 勝ち組の経済―オランダとイギリス    第8章 キャッチアップした国々    第9章 取り残された国々 第3部 豊かさのもたらすもの    第10章 神、文化、金銭欲、そして快楽主義の踏み車    第11章 成長か平等か―大いなるトレードオフ    第12章 勝者の呪い―富神マモンと戦争神マルス    第13章 成長の終わり?    第14章 いつ、どこで、そしてどこへいくのか

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2012/12/17

どのような原因で経済発展した国(オランダ、イギリス)、後から追いついてきた国(フランス、スペイン、日本)、遅れたままの国(トルコ、アラブ諸国など)のを解析している。国の位置、制度や宗教、思想などが影響を与えている。

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2009/12/26

薄めの紙を使っているので、見かけよりもずっと分量がある450頁にも及ぶ読み応えのある本です。 対比できるかもしれない本が、J.ダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』でしょうか。『銃...』ではおおざっぱに言うと、大陸の形状および初期の栽培可能な植生と家畜化可能な動物種における優位性...

薄めの紙を使っているので、見かけよりもずっと分量がある450頁にも及ぶ読み応えのある本です。 対比できるかもしれない本が、J.ダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』でしょうか。『銃...』ではおおざっぱに言うと、大陸の形状および初期の栽培可能な植生と家畜化可能な動物種における優位性から各大陸間での文明の発展の早さの違いを説明しています。著者もまえがきで『銃...』には少し言及しています。 これに対し本書では、文明の進化に続く、近現代の1820年頃から始まった一部先進国での爆発的な「豊かさ」の発展の原因についての仮説とその検証について書いています。著者は、「豊かさ」の発展の必要条件は「私有財産制度」、「科学的合理主義」、「資本市場の形成」、「輸送技術と通信技術」の4つだと指摘し、かなり説得力のある論を展開しています。このうちのどれかが欠けていても「豊かさ」を産む経済成長が阻害されるということで、天然資源や国土の特徴、植民地化の有無などはその発展を左右する条件ではない、としています。これらの4要素が歴史上初めて整ったのが19世紀初頭のイギリスとオランダで、日本などがこれに続いているとしています。一方、共産主義国家には私有財産と資本市場が欠けており、イスラム圏や南米諸国では私有財産権(と法の支配)が欠けている(欠けていた)、など。 最後の第3部では、投資家らしく統計データを駆使して、実現された経済成長と政治(システムや覇権)や生活(幸福感)などの関係を通して、どのように影響を与えてきたのかという観点で説明をしています。本業が投資家だというところが素直に驚きですね。 この手の本を読むと、あらためてこの先の100年は今の延長で進むことは決してないんだろうなあ、と思います。時間が早くなっているので、健康であれば、生きている内にでも大きな知ることになるのかもしれないですね。 星5つ

Posted byブクログ

2009/10/07

400頁以上あり、大変ですが、読んでよかった。成長の歴史を俯瞰することによって、成長の条件、成長がもたらすもの、経済成長と幸福の関係などを解き明かしてくれ、かなり頭の中を整理することができた。本書のアプローチは方法論としても参考になる。

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2009/10/07

難しかったのでつまみ読み。 歴史をなぞりながら、文明に伴っていかに豊かになったかが書かれている。少し前、オランダはかなり豊かであったと書かれている。その理由は、風車で富をもたらしたと同時に、風車を使い海の水を抜くことで自分たちの国土を自分たちで作ってきたから、国民の団結力が違うた...

難しかったのでつまみ読み。 歴史をなぞりながら、文明に伴っていかに豊かになったかが書かれている。少し前、オランダはかなり豊かであったと書かれている。その理由は、風車で富をもたらしたと同時に、風車を使い海の水を抜くことで自分たちの国土を自分たちで作ってきたから、国民の団結力が違うためだと書かれていた。埋める以外で、国土を作るという発想は初めて出会う。歴史を学ぶことの大切さを感じた。

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2009/10/04

著者の膨大な文献量はすごい。しかし投資家だけあって現在の資本主義社会の頂点から見た視点」という点も否めないように思う。 持続的な豊かさの成長には次の4つの要素が必要。 ・私有財産 ・科学的合理主義 ・資本市場 ・効率的な輸送・通信手段

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2009/10/04

・1820年以前は、全世界の人口の99%が生きるかどうかの瀬戸際で暮らしていたに対して、1950年〜1999年の間に先進国の平均寿命は66歳→78歳、発展途上国は44歳→64歳と大幅に伸びた。また、GDPはインフレ率を調整した後でも実質3倍以上成長している。・有史2000年の間で...

・1820年以前は、全世界の人口の99%が生きるかどうかの瀬戸際で暮らしていたに対して、1950年〜1999年の間に先進国の平均寿命は66歳→78歳、発展途上国は44歳→64歳と大幅に伸びた。また、GDPはインフレ率を調整した後でも実質3倍以上成長している。・有史2000年の間で、19世紀後半からテイクオフした経済の飛躍的な発展は4つの要素が絡み合い成り立つものである。・その4つの要素とは、?私有財産権、?科学的アプローチ、?効率的な資本経済?通信・交通インフラの確立である。・どちらの要素がどちらに先立っているものではなくて、全ての要素が揃わないことには、経済的発展が望めない。・また、これらの要素が整い、繁栄すると国民の力が増大して、民主主義が普及するが、その逆はない。・これらから言えることは、現在先進国が発展途上国に医療や学校などの経済的支援は施しているが、まず最初に法や金融の整備を行えることが長期的には効果的なのがわかる。・実際に、この条件が最初に整った、豊かさの産みの親とも言えるイギリスに、植民地化された国々(アメリカ、オーストラリア、香港、シンガポールなど)は、その後飛躍的な発展を遂げている。

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2009/10/04

近代に起こった経済成長の原因を膨大なデータを元に読み解く非常に興味深い本。ただアマゾンレビューによると誤訳がだいぶあるらしいので星をマイナス。

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2009/10/04

ジャレド・ダイヤモンドに続き、すごい文明史の本がでてきました。大きく3部に構成されてて、第1部では経済成長の源泉は私有財産制、科学的合理主義、資本、動力・スピード・光の4つにあると仮説立てている。第2部では豊かな国、貧しい国それぞれのデータや歴史と4つの要因を照らし合わせて検証し...

ジャレド・ダイヤモンドに続き、すごい文明史の本がでてきました。大きく3部に構成されてて、第1部では経済成長の源泉は私有財産制、科学的合理主義、資本、動力・スピード・光の4つにあると仮説立てている。第2部では豊かな国、貧しい国それぞれのデータや歴史と4つの要因を照らし合わせて検証してく。第3部ではそれまで論じてきた内容を総合して今後の展望を考察している。おもしろかったのは著者がウェーバーのプロテスタンティズムと資本主義繁栄の因果関係に異議を唱えているところ。この点にデータで持って反論している文献をはじめて読んだので興味深かった。もうひとつ感じたのは本の書き方って共著だったり、単独だったりといろいろあるが、文明史を扱う時は本著のように多くの専門分野の知見をひとりの人が総括して論を展開する書き方がわかりやすいし、説得力もあるし、偏りも少ないと思う。でもこれを実現するには著者の幅広い人脈と知識が必要で、またそれを論理的にまとめる作業には想像を絶する根気と時間を要していると考える。そんな筆者に敬意を表し、星5つ。(2006/11/5読了)

Posted byブクログ