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一号線を北上せよ の商品レビュー

3.9

46件のお客様レビュー

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2024/04/27

ベトナム旅行の本かと思ったら、各所に行ったエッセイを集めたもの。 忙しくなってしまったので仕方がないか。

Posted byブクログ

2023/12/04

沢木耕太郎(1947年~)氏は、横浜国大経済学部卒のノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家。著者が1974~5年に香港からロンドンまでを旅した記録『深夜特急』(発表は1986~92年)は、当時のバックパッカーのバイブル的存在としてあまりにも有名。『テロルの決算』で大宅...

沢木耕太郎(1947年~)氏は、横浜国大経済学部卒のノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家。著者が1974~5年に香港からロンドンまでを旅した記録『深夜特急』(発表は1986~92年)は、当時のバックパッカーのバイブル的存在としてあまりにも有名。『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞、『凍』で講談社ノンフィクション賞、その他、菊池寛賞等を受賞。 本書は、2003年に出版され、2006年に文庫化された。 私は、1980年代後半にバックパックを背負って海外を旅し、沢木の作品はこれまでに、上記の各賞受賞作をはじめ、『敗れざる者たち』、『流星ひとつ』、『キャパの十字架』、『旅の窓』、『チェーン・スモーキング』、『世界は「使われなかった人生」であふれてる』、『旅のつばくろ』、『作家との遭遇』、『あなたがいる場所』、など幅広く読み、最も好きな書き手は誰かと問われれば迷わず沢木の名前を挙げるファンである。 本書は、ベトナムの南都ホーチミンから北都ハノイまで、ベトナムの国道1号線をバスで旅した記録である。 私は、上記の通り、これまでも沢木の紀行文(旅のエッセイ集を含む)を多数読んできて、本書についても、沢木の作品の変わらぬ心地よさを感じるのであるが、更に、本書ならではの面白さをいくつか挙げるとすれば以下であろう。 一つは、沢木が旅の出発点ホーチミンでマジェスティック・ホテルを指定して泊まったくだりにある。沢木は上述の通り、『テロルの決算』で1979年(第10回)の大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したのだが、その年には近藤紘一が『サイゴンから来た妻と娘』で同時受賞しており、沢木は、1986年に近藤が亡くなった後、近藤の遺稿を集めた作品集を編集している。そして、その近藤にとって、サイゴンの街、とりわけマジェスティック・ホテルというのは特別な場所で、沢木はそこで近藤の思いを想像するのだ。私は、近藤も好きな書き手・ジャーナリストの一人で、『サイゴンから~』のほか、『サイゴンのいちばん長い日』等も読んでおり、とても興味深かった。 もう一つは、50歳を過ぎた沢木の穏やかな雰囲気・目線に惹かれるということだろう。もともと沢木は冷静沈着なタイプで、20代の旅を描いた『深夜特急』でも全体のトーンは大きく変わらないとはいえ、やはり20余年の人生を経た沢木の目に映る風景・人々の姿、そしてそれを著す筆致は一層優しいのだ。 コロナ禍のトンネルから数年振りに脱した今、再び旅をしたい、そして旅をするならこんな旅がしたいと思わせる、沢木ならではの一冊といえる。 (2023年8月了)

Posted byブクログ

2023/08/28

沢木さんのベトナム紀行書。 現在ベトナムに在住中のわたし。 育った日本とは大きく異なる環境。人々。 最初はなかなか好きになれなかった。 しかし、沢木さんは"もの"の見方がとても自然なポジティブ。 自分がベトナムに感じていたネガティブな要素を、彼は全てポジ...

沢木さんのベトナム紀行書。 現在ベトナムに在住中のわたし。 育った日本とは大きく異なる環境。人々。 最初はなかなか好きになれなかった。 しかし、沢木さんは"もの"の見方がとても自然なポジティブ。 自分がベトナムに感じていたネガティブな要素を、彼は全てポジティブに捉え、感じていることに衝撃を受けた。 もしかしたらこの国、この人達はそんなに悪いものではないのかもしれない。と気付かされた。

Posted byブクログ

2023/04/12

ベトナムの国道1号線をバスでただひたすら北上する紀行文。 深夜特急よりも少し落ち着いた内容ではありますが、とても面白かったです。 私は著者の情景描写がとても好きで、読んでいる私もその場にいる気分になりますし、何より真似をして旅に出たくなります。(おっと危ない笑) 旅への好奇心...

ベトナムの国道1号線をバスでただひたすら北上する紀行文。 深夜特急よりも少し落ち着いた内容ではありますが、とても面白かったです。 私は著者の情景描写がとても好きで、読んでいる私もその場にいる気分になりますし、何より真似をして旅に出たくなります。(おっと危ない笑) 旅への好奇心・嗅覚やリアクションは健在。 しかし、深夜特急の旅と今回の旅では、心境の変化が感じられました。 あぁなるほど、その年齢にふさわしい旅、その年齢でなければできない旅、というのは本当にあるのかもしれないと思いました。

Posted byブクログ

2022/11/21

もう10年以上前に読んだものだがこのご時世、まだまだ気軽に海外に行けないのでせめて読書時間だけでも〜と手に取った。 沢木さんバスを乗り違えてよく分からない場所に行っても、目的地に向かう道中がどんなに悪路でも、車中がひどくてもそれをプラスに捉えて、全力で楽しむ姿が素晴らしい。私も韓...

もう10年以上前に読んだものだがこのご時世、まだまだ気軽に海外に行けないのでせめて読書時間だけでも〜と手に取った。 沢木さんバスを乗り違えてよく分からない場所に行っても、目的地に向かう道中がどんなに悪路でも、車中がひどくてもそれをプラスに捉えて、全力で楽しむ姿が素晴らしい。私も韓国や台湾で一人旅はするものの、沢木さんほど冒険はできない。 そして全編に渡る沢木さんの綿密で丁寧な描写から、湯気を立てる料理の香り、雑踏のざわめき、その国の香りまでが読むこちら側にも伝わってきて、ベトナムに行ったことないのにそこにいるかのような感じがした。

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2022/05/05

読みやすい紀行文。ついついベトナムに行ってみたくなってしまう。沢木さんの本を読んで若者が旅に出る気持ちがよくわかる。

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2022/02/10

面白かった。旅の描写が変わらず見事でベトナムに行きたくなる。船頭の操舵の手伝いをするしゃべれない少年に対して「いいなぁ」という感情を持つところが旅先での本音を語っている気がする。 以下、印象的な一文。 旅に出る理由をあれこれと口にしても、本当は、その「何か」が旅をしている最中に...

面白かった。旅の描写が変わらず見事でベトナムに行きたくなる。船頭の操舵の手伝いをするしゃべれない少年に対して「いいなぁ」という感情を持つところが旅先での本音を語っている気がする。 以下、印象的な一文。 旅に出る理由をあれこれと口にしても、本当は、その「何か」が旅をしている最中にわかっていることは少ない。いや、旅を終えてもわからない。だからこそまた、その「何か」が旅に押し出すことになるのだ・・・。

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2021/09/29

仕事から逃げ出したくなり再読。旅行はそんなに好きじゃないけどベトナムは一度行ってハマり、もう一度行った。また行きたい。

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2021/07/04

ベトナムやヨーロッパの旅行記。 ボクシングの著述もあるが、興味がないのでそこはあまり面白くなかった。とはいえ、やはり旅の部分はリアルで面白い。

Posted byブクログ

2021/04/13

沢木耕太郎が20年近く前にヴェトナムをバスで旅した紀行文。 もちろん、深夜特急のような身銭の少ない若者の冒険というわけにはいかず、多少落ち着いた旅になっている。とはいえ、やはり沢木耕太郎の旺盛な好奇心は年齢などでは抑えきれない。気ままに流れに身を任せたまま進んでいく。その先での出...

沢木耕太郎が20年近く前にヴェトナムをバスで旅した紀行文。 もちろん、深夜特急のような身銭の少ない若者の冒険というわけにはいかず、多少落ち着いた旅になっている。とはいえ、やはり沢木耕太郎の旺盛な好奇心は年齢などでは抑えきれない。気ままに流れに身を任せたまま進んでいく。その先での出会いもまた、人になんでも聞いて回る沢木耕太郎だからこそだと感じる。

Posted byブクログ