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スペクタクルの社会 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/01/14

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1746367179912839663?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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2022/04/14

訳文独特の文体と難解な内容のせいで読むのに時間がかかった。 だけど、面白いというのはなんとなく感じた。 過激な本。 たまにはこういう本を読むのもよいかも。

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2014/10/31

[ 内容 ] 「フィルムはない。映画は死んだ」と言ってのけるドゥボールにかかっては、あのゴダールさえ小市民的に見えてしまう。 芸術に限らず、思想も政治も経済も、「専門家」に任せきりで、鷹揚にお手並拝見と構えているうちに、いやおうなく「観客」であるしかないどころか、大仕掛けな茶番劇...

[ 内容 ] 「フィルムはない。映画は死んだ」と言ってのけるドゥボールにかかっては、あのゴダールさえ小市民的に見えてしまう。 芸術に限らず、思想も政治も経済も、「専門家」に任せきりで、鷹揚にお手並拝見と構えているうちに、いやおうなく「観客」であるしかないどころか、大仕掛けな茶番劇のエキストラに動員されてしまいかねない。 こんな世界のありようと疎外感の大元を、本書は徹底的に腑分けしてくれる。 ほんとうに「何一つ欠けるところのない本」だ。 マルクスの転用から始まるこの本は今日、依然として一個のスキャンダル、飽くなき異義申立てと「状況の構築」のための道具であり、武器であることをやめていない。 [ 目次 ] 1 完成した分離 2 スペクタクルとしての商品 3 外観における統一性と分割 4 主体と表象としてのプロレタリアート 5 時間と歴史 6 スペクタクルの時間 7 領土の整備 8 文化における否定と消費 9 物質化されたイデオロギー [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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2014/09/01

70年代発祥のパンク・ロックとはその形式をNYのグラム・バンドから、思想的根拠は68年のフランス5月革命から拝借した。その5月革命を準備したと言われる本書はマルクスの疎外論を中心に、資本主義社会において人々は資本が生み出すイメージによって規定され、生活の土台から彼らをいかに切り離...

70年代発祥のパンク・ロックとはその形式をNYのグラム・バンドから、思想的根拠は68年のフランス5月革命から拝借した。その5月革命を準備したと言われる本書はマルクスの疎外論を中心に、資本主義社会において人々は資本が生み出すイメージによって規定され、生活の土台から彼らをいかに切り離しているのかを暴いていく。半世紀も前の本なのに、余暇と生活においてメディアの消費比率が高まる現代においてその重要性は一層増しているだろう。批判すら見世物として収斂される社会において、自らがカリカチュアとなることも抵抗の一つなのだ。

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2013/05/05

1967年刊。これはたぶん思想史上重要な本だ。 ニーチェの本のように、たくさんのアフォリズムや断章から成っているが、とりわけ前半は、現代の(消費)社会の文化状況を鋭く抉り出している。 経済による支配が進むにつれ、人間的現実の定義が「存在」から「所有」へ、さらに「外観」へと移行した...

1967年刊。これはたぶん思想史上重要な本だ。 ニーチェの本のように、たくさんのアフォリズムや断章から成っているが、とりわけ前半は、現代の(消費)社会の文化状況を鋭く抉り出している。 経済による支配が進むにつれ、人間的現実の定義が「存在」から「所有」へ、さらに「外観」へと移行した、とドゥボールは分析する。 「スペクタクルとは、外観の肯定であり、人間的な、すなわち社会的な生を単なる外観として肯定することなのである。・・・スペクタクルとは生の明らかな否定、眼に見えるものとなった生の否定にほかならない。」(P18) つまり可視的記号のレベルにおいてのみ、現在の文化(社会関係)は成立しており、その文化においては「生きた価値の否定的様式化」である「商品」がすべてを支配する。 こういった観点はポストモダンの、たとえばボードリヤールの言説と近接している。ドゥボールの場合は、ポストモダンの思想家たちとはまるで違う流儀で出現したようだが、まさに「時代」が、このような言説を生み出したのだろう。 ドゥボールの描出した「スペクタクル=非-生の自律的な運動」は、現在の日本文化においてもいっそう進んでいるように思える。 「スターの条件とは、外観的な体験の専門家となることであり、深さのない外見的な生への同一化の対象となることだ。」(P49) ここで言われている「スター」とは、音楽産業上の、あるいは俳優などのタレント/スターに限らず、政治家までも含まれる。 こんにちの日本では、「スター」はよりいっそう非-生の方向にベクトルを強いられ、そうして2次元「美少女」だの「ボカロ」だのが人気となってくる。全面的に「生」を追放することが、唯一の文化=社会関係であるとでも言うように。 ただし真ん中あたりの章はあまり興味を持てなかった。ドゥボールはそこでソ連の社会体制の歴史的推移をたどって詳細に分析したりしている。そもそもドゥボールはマルクス主義的な語句の使い方が多い。プロレタリアートとか。彼自身は決してマルクス主義者とはいえないのだが、当時のフランス文化はどうしてもその思想をいちど通過せざるを得なかったのかもしれない。 シチュアシオニストの運動というものについてはよく知らないので、いずれそのへんの経緯も知りたいと思った。

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2011/04/25

【目次】 フランス語版第三版への緒言 Ⅰ 完成した分離 Ⅱ スペクタクルとしての商品 Ⅲ 外観における統一性と分割 Ⅳ 主体と表象としてのプロレタリアート Ⅴ 時間と歴史 Ⅵ スペクタクルの時間 Ⅶ 領土の整備 Ⅷ 文化に置ける否定と消費 Ⅸ 物質化されたイデオロギー 訳者...

【目次】 フランス語版第三版への緒言 Ⅰ 完成した分離 Ⅱ スペクタクルとしての商品 Ⅲ 外観における統一性と分割 Ⅳ 主体と表象としてのプロレタリアート Ⅴ 時間と歴史 Ⅵ スペクタクルの時間 Ⅶ 領土の整備 Ⅷ 文化に置ける否定と消費 Ⅸ 物質化されたイデオロギー 訳者解題 書誌 ギー・ドゥボール略年譜 文庫版訳者あとがき *****

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2014/04/08

【目次】 フランス語版第三版への緒言 ? 完成した分離 ? スペクタクルとしての商品 ? 外観における統一性と分割 ? 主体と表象としてのプロレタリアート ? 時間と歴史 ? スペクタクルの時間 ? 領土の整備 ? 文化に置ける否定と消費 ? 物質化されたイデオロギー 訳者...

【目次】 フランス語版第三版への緒言 ? 完成した分離 ? スペクタクルとしての商品 ? 外観における統一性と分割 ? 主体と表象としてのプロレタリアート ? 時間と歴史 ? スペクタクルの時間 ? 領土の整備 ? 文化に置ける否定と消費 ? 物質化されたイデオロギー 訳者解題 書誌 ギー・ドゥボール略年譜 文庫版訳者あとがき *****

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2011/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[spectacle] (1)壮大な光景。 (2)映画や演劇などの豪華・壮大な見せ場。また、そういう見せ場のある作品。 三省堂提供「大辞林 第二版」より 【スペクタクル社会 すぺくたくるしゃかい 】 状況主義を唱えたギ・ドゥボールの『スペクタクルの社会』(木下誠訳、平凡社、1993)によって示された理論 実体を伴わないままに、スペクタクル現象が引き起す、支配構造の隠蔽と撹乱は、実体そのものを忌避する世代をつくり出すという。 スペクタクル社会 1950年代、フランスの思想家、ギードゥボールが唱えた概念。多くの人々が受動的な観客の位置に押し込められた世界、映画の観客のようにただ眺めることしか残されていない、資本主義の究極の統治形態をいう。

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