1,800円以上の注文で送料無料

ギリシア悲劇(2) の商品レビュー

4.2

5件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/03/23

[図書館] 読了:2024/3/23 図書館の新刊コーナーで。 エレクトラってあの(ジョン・コリアの絵画の)クリュタイムネストラの娘だったのか。母殺しをしたのは弟のオレステスなのにエレクトラ・コンプレックスになってしまうのね。 オイディプスの悲劇はあらすじは知っていたがこう...

[図書館] 読了:2024/3/23 図書館の新刊コーナーで。 エレクトラってあの(ジョン・コリアの絵画の)クリュタイムネストラの娘だったのか。母殺しをしたのは弟のオレステスなのにエレクトラ・コンプレックスになってしまうのね。 オイディプスの悲劇はあらすじは知っていたがこうして劇そのものを読むのは初めて。 オイディプスが羊飼いの証言からライオス王の子だと知れるまでの流れは当然のことながら劇的だ。 あの有名な台詞 「おお、光よ、これがお前の見おさめだ。生まれるべきでない人から生まれ、交わってはならぬ人と枕を交わし、害すべきでない人の血を流したこのおれの!」

Posted byブクログ

2017/05/01

西洋の文学・哲学を理解するためには、ギリシア哲学・文学と聖書(あとシェークスピア?)を読んでなきゃ話しにならない、と思うのだが、なかなか重い腰があがらない。 が、「オイディプス王」は、心理学的には、エディプスコンプレックスの語源で、ミシェル・フーコーがコレージュ・ド・フランスの...

西洋の文学・哲学を理解するためには、ギリシア哲学・文学と聖書(あとシェークスピア?)を読んでなきゃ話しにならない、と思うのだが、なかなか重い腰があがらない。 が、「オイディプス王」は、心理学的には、エディプスコンプレックスの語源で、ミシェル・フーコーがコレージュ・ド・フランスの講義で、何度も分析しているし、「アンティゴネ」も、ジュディス・バトラーが分析しているみたいなコンテクストで、ついにソポクレスを読むことに。 とりあえずは、「アンティゴネ」「オイディプス王」「コロノスのオイディプス」のオイディプス3部作(?)を読む。 物語の時系列的には、「オイディプス王」「コロノスのオイディプス」「アンティゴネ」の順番だが、書かれた順番に従って、「アンティゴネ」から読み始めた。 そもそも、時系列的に最後の話しが最初に書かれるということがどうして可能かというと、ギリシア人にとっては、この話しは、すでにおなじみの題材で、それをどう表現するかということが課題であったんだろうということですね。 有名なオイディプスがスフィンクスの謎をとくというシーンは、戯曲のなかではでてこない。そんなのは、みんな知っているという前提で、前置きなしに、いきなり劇が核心部分からスタートする。 それだけ、劇的な緊張が凝縮されたすごい作品群です。 「これでもかっ」というほど、不幸が重なる悲劇の世界。最後は、みんな死んじゃう、とか。王が1人のこって、死ぬよりつらい孤独に陥るとか。 神は、人間にどこまで試練を与えるのか、という不条理。 とても決定論的で、人がなんか運命を変えようとしても、結局、運命からは逃げることはできない。 そして、自分の不幸な運命を知りつつ、その運命をしっかりと生き切る、というか死に切る人たち。 こういうのを「運命愛」というのかな? 「コロノスのオイディプス」は、ソポクレスの晩年の作品で、相変わらずの悲劇なのだが、人間と厳しい運命を与えた神との和解が最後にやってきて、一定の救いがある。 読む順番として、「コロノス」を最後に持ってきてよかった。

Posted byブクログ

2015/11/03

収録作どれもが全て素晴らしい。失われた劇が本当に惜しい。人とその人ゆえの親子の情、過ちなどの行動は誰しもどこかは納得すると思う。神々の下す残酷な仕打ちはむごく感じた。『アンティゴネ』『エレクトラ』『オイディプス王』が特に良かった。

Posted byブクログ

2014/03/25

アイスキュロスさんに比べてスケールダウンし、ずいぶん人間臭くなった気がする。 とは言え、神々の定めは人知を超えていて死すべき存在である人間には如何ともし難い… 特に「オイディプス王」は壮絶だった。 フロイトさんが人間の心の根源にこの神話になぞらえられる構造があるに違いないと信じ込...

アイスキュロスさんに比べてスケールダウンし、ずいぶん人間臭くなった気がする。 とは言え、神々の定めは人知を超えていて死すべき存在である人間には如何ともし難い… 特に「オイディプス王」は壮絶だった。 フロイトさんが人間の心の根源にこの神話になぞらえられる構造があるに違いないと信じ込んでしまったのも無理もないかなと思われるほどラディカルだった。 アイアス トラキスの女たち アンティゴネ エレクトラ オイディプス王 ピロクテテス コロノスのオイディプス Mahalo

Posted byブクログ

2013/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『アイアス』 『トラキアの女たち』 『アンティゴネ』 オイディプスの死後テーベを襲った悲劇。オイディプスの息子たちエテオクレスとポリュネイケスの対立。アルゴスの軍を率いてテーベを襲うポリュネイケス。相討ちに終わる戦い。ポリュネイケスの遺体を葬ることを禁じた新王クレオン。ポリュネイケスの遺体を葬るアンティゴネー。アンティゴネーに対する処罰から起きるクレオン一族の悲劇。 『エレクトラ』 『オイディプス王』 テーベを襲った疫病。神託を受けるオイディプス王。彼の前の王であったライオスを殺した犯人を探すオイディプス。ライオス殺害の証言を聞き徐々に真実に気付き始めるオイディプス。オイディプス、イオカステを襲う悲劇。 『ピロクテテス』 『コロノスのオイディプス』

Posted byブクログ