トーベ・ヤンソン短篇集 の商品レビュー
面白かった。 統一感のある短編集なのに、何故か別人が書いているように思う時もあった。男性が書いている、という感じ。 展示を観た時と同じような感想。油彩のイメージにつながるものが多かったように感じました。
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昔、少し読んでずっと印象に残っていた。日本人の読者の女の子からの手紙が導入にあるのですが、それが、何度も読み返したくなります。
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不思議な透明感がある短編集。「ショッピング」は放射線におびえる今の日々っぽいな・・・。旅にまつわる話、面白かった。
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すごく濃密な短篇集。 20の話が6のテーマ毎に分類されている。 「子ども時代」、「創作」、「奇妙な体験」、「旅」、「老いと死の予感」。 同じテーマに分類されていても、物語の調子はかなり違うためついて行くのが大変。 とにかく濃かった。
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ヤンソンさんの独特なセンスが伝わってくる 彼女だけがもっている持ち味が生かされているというか… 途中で眠りそうになっちゃうんだけど、何だか心地良い 退屈とかそういう感覚とか違って。
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トーベ・ヤンソンの短編を集めたもの。文庫本なので持ちやすい。 散歩に、ピクニックに、海に、喫茶店に、持ち歩いて、気が向いたときに気が向いたページを読むのにいいです。
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アニメのムーミンのイメージは、このさい いっさい捨ててもらった方が良いだろう。 これは、彼女の育ってきた環境を色濃く漂わせる物語の短編集。 トーベ・ヤンソンさんの文章は、 淡々としていて、湿っておらず、 あかるくて、シニカルで、深い。 とくにすばらしいのは、風景の描写だ。 たと...
アニメのムーミンのイメージは、このさい いっさい捨ててもらった方が良いだろう。 これは、彼女の育ってきた環境を色濃く漂わせる物語の短編集。 トーベ・ヤンソンさんの文章は、 淡々としていて、湿っておらず、 あかるくて、シニカルで、深い。 とくにすばらしいのは、風景の描写だ。 たとえファンタジーと現実のあわいの風景さえ、 日本以外の空気をほとんど知らないこの体に、 描かれた光景ががするりと入ってくる。 そして、彼女がことさら筆を費やして描くのは、 こちらはとくにすばらしくない、「人間」だ。 かれらは、決して強くも優しくも、聡明でもないことが多い。 主人公、というレッテルはどの話にも似合わない。 そう、誰もが、他の誰もに埋没するような可能性をはらむ。 彼女は静かに、ときに怜悧に、それを描き出して見せてくれる。 そして誰もが等しく、おのおのの哲学をもち、おのおのの愛するものを持つ。 それがかすかに交差するとき、わかりあえたような気持ちになるとき、 鈍く光るような安堵感がやってくるのだ。 それ以外の時間の、なんと長いことか。 彼女は動物のように知っている。 わかりあう、ということは幻なのだと。 かといって、人間が嫌いなわけではない。 多くのものに、限りなく真摯な目をむけ、観察し、描き出す。 そのずっと奥に、時おり、広義の愛情を見いだしては、 読むものは、そのつど再び、安堵する。 厳しい自然をいつも背後に抱き、彼女の作品は、呼吸することをやめない。 まるで、人の去ったあとも、自然は休みなくその巡りを続けていくように。
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すごい。 くらくらしている。 今自分がどこの世にいるのかよく分からなくなっている。 トーベのイマジネーションの渦の中で、ふわふわと 回転し飛び転がる時間。 短篇だから、絶え間ない側転のように、次々とその 回転におそわれ続ける。 読書の歓喜ぞ、ここに。 lovefigar...
すごい。 くらくらしている。 今自分がどこの世にいるのかよく分からなくなっている。 トーベのイマジネーションの渦の中で、ふわふわと 回転し飛び転がる時間。 短篇だから、絶え間ない側転のように、次々とその 回転におそわれ続ける。 読書の歓喜ぞ、ここに。 lovefigaro様 ありがとうございました!
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優れた短篇集だと思います。 これほどまでに深淵なアンソロジーは珍しい。 一つ一つが重くて、長編を読んだ後のような読後感が残ります。 「死」「老い」「戦」、人生に暗くのしかかってくるものを超然と見つめる眼差しはとても強いです。
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作者の子供時代のエッセイが好き。 子供だけどこどもこどもしていない。自尊心のあるたくましい子供なの。北欧の自然がそうさせるのかな。
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