ライン河 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大学の図書館で借りて読んだ。このところニーベルンゲン伝承に凝っていて、調べてみたところ「クサンテン(ジークフリード出生の地)」と「ヴォルムス(第一部の舞台となる)」で引っかかったので、読み始めた。 予想通りというかなんというか、上記について記述したページ以外ではまるで触れられなかったのだけれど、割合読んでいて面白かったので、初めてブクログなどを使ってみることにした。 本書はライン河流域にゆかりのある文筆家たちの生涯・作品を概説的に取り出してみたもので、ドイツ文学に親しむとっかかりとしては、良書だと思われる。時代は近代・近世によっているが、中世ドイツ文学にも若干の言及がある。ニーベルンゲン伝承についてもまた、紙幅は少ないながら、簡潔で分かりやすい説明が載っていたので、満足だった。 作家や作品の解説の方も簡潔明瞭で、注釈も豊富であるため、理解する上で頭を悩ませる必要はない。参考文献、及び関連資料もきちんと明示されているので、今後ゲーテやハイネなど、ドイツ文学へ切り込もうと志す諸兄にとり、心強い味方となるだろうこと請け合いである。
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