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ダーク(下) の商品レビュー

3.3

63件のお客様レビュー

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2009/10/29

まさしく『ダーク』。 ここまで登場人物たちが豹変し、闇の部分が暴かれていく作品・・・ ありなのだろうか? 少なからず好感を抱いていた人達の醜い豹変ぶりに呆然とする間もないままに、 物語は強烈な匂いを撒き散らしながら、暗いほうへ駆け抜けていく。 魅力的なヒロイン、心を通わせた優...

まさしく『ダーク』。 ここまで登場人物たちが豹変し、闇の部分が暴かれていく作品・・・ ありなのだろうか? 少なからず好感を抱いていた人達の醜い豹変ぶりに呆然とする間もないままに、 物語は強烈な匂いを撒き散らしながら、暗いほうへ駆け抜けていく。 魅力的なヒロイン、心を通わせた優しき隣人、微妙な距離を保つ義理の父親・・・ 誰一人としてその変貌からは逃れられない。 一人残らず、独善的な災厄の一端に化してゆく。 呆然としながら、憤然としながら、 それでもページを繰る手を止められない。 いつしか 生きろ、生きろ、どんなに傷ついても、どんなに傷つけても 私自身がそう呪言を吐いている。

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2009/10/04

今までのシリーズで築いたものが一気に破壊されていた。ミロも村善もトモさんもここまでやるかという徹底ぶり。今回登場する久恵もかなり強烈だ。はっきりいって、登場人物に共感できるとは言えないが、目が離せない。

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2009/10/04

2007/1/31読了。「OUT」を読んで以来、まさしくダークな物語が魅力です。ミロの変化も面白かったです。

Posted byブクログ

2011/07/25

ダーク、Dark。村野ミロシリーズは、この本以降書かれていないと思うので、いちおう、シリーズでは最新刊。村野善三が全くしまらない方法で死に、トモさんは人間が変わったように卑しくなってしまい、鄭はかなりヤキの回った老人になっていて、成瀬は獄中で自殺をしていて、それを知ったミロはきれ...

ダーク、Dark。村野ミロシリーズは、この本以降書かれていないと思うので、いちおう、シリーズでは最新刊。村野善三が全くしまらない方法で死に、トモさんは人間が変わったように卑しくなってしまい、鄭はかなりヤキの回った老人になっていて、成瀬は獄中で自殺をしていて、それを知ったミロはきれてしまい、周囲にトラブルをまき散らし始めると共に自分自身も泥沼のようなトラブルに落ち込んでしまう。小説は、そのように始まり、村野ミロシリーズになじんでいた人は、当然私も含め、これまでのシリーズ中での人物設定や人間関係が全く異なるものになってしまっていることに気がつき、とまどってしまう。とまどってしまいはするが、でも、この小説の迫力に気おされて、そんなことはどうでもよくなり、Storyにひきこまれてしまった。これまでの村野ミロファンには、決して面白く読める小説ではないけれども、でも、最後は、これも村野ミロだということを、力づくで納得させられてしまう、そのような小説だった。

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2009/10/04

うーん、桐野さんの本はすごい好きなものと、ちょっと私には重すぎるものとあるみたい。 ダークはちょっと重かった。 いろいろ考えさせられた。 面白かったんだけどね。

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2009/10/04

女探偵・村野ミロというキャラクターにさらに魅力が加わったといえるかも。しかし内容は暗く重く憎しみもいっぱい詰まっているので、パワーのあるときに読むのを推奨。

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2009/10/04

「ローズガーデン」の主人公の その後といった作品。 有り得ないと思いつつ 一気に読ませる面白さがある。

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2009/10/04

この作品は「怒り」「憎しみ」「執念」などの負の感情がモロに出ていて主人公には嫌悪感を憶えます^^;(別に作品にではなく)最後には再生の道への兆しがみえるのですが、とても疲れる作品でした。しかしこの作者の作品をもっと読んでみたいと思ったのは事実です。

Posted byブクログ

2009/10/04

<後書きより>たとえば、悲しみから書かれる作品がある。ベリンスキーやツルゲーネフなど、近代ロシアの知識人たちの文章には、悲しみの沃土で蒸留された琥珀が嵌め込まれている。あるいは寂しみから、孤独から書かれたものもある。(中略)『ダーク』は、崇高なる憤怒から発射された致命的な一撃だ。...

<後書きより>たとえば、悲しみから書かれる作品がある。ベリンスキーやツルゲーネフなど、近代ロシアの知識人たちの文章には、悲しみの沃土で蒸留された琥珀が嵌め込まれている。あるいは寂しみから、孤独から書かれたものもある。(中略)『ダーク』は、崇高なる憤怒から発射された致命的な一撃だ。 (中略)本書の単行本発刊当時、ミロ・シリーズの愛読者たちは『ダーク』に当惑し、激怒した方もいたと仄聞している。たしかに、ここまでやれば仕方ないだろう。「父が象徴するこれまでの自分というものを殺してしまわなければ、自分を消し去ることはできないという強迫観念」というミロの認識は、「父」を「小説」と読み替えると著者のそれにあてはまるのではないか。それほどの切迫感が、いま、なお、『ダーク』からは伝わる。(福田和也) ちなみに★2つは、ミロ・シリーズのいちファンとしてのやるせなさから。

Posted byブクログ

2009/10/04

ミロにかかわった人はみんなダメになっていく・・・。 これは、鬼気せまる女の執念がドロドロと書かれているので、 やや疲れる。読ませてくれるんだけど、OUTの方が面白かったなあ。

Posted byブクログ