日本という方法 の商品レビュー
編集工学の松岡正剛氏による、日本という方法についての本。 日本の歴史、文化を独自の視点で紐解きながら、日本が独自に取り組んできた方法を、「おもかげ」「うつろい」という視点から読み解く。 ウツ、ウツツの概念。本書では出てきていないが河合隼雄の空中構造を想った。 実態がない。でも...
編集工学の松岡正剛氏による、日本という方法についての本。 日本の歴史、文化を独自の視点で紐解きながら、日本が独自に取り組んできた方法を、「おもかげ」「うつろい」という視点から読み解く。 ウツ、ウツツの概念。本書では出てきていないが河合隼雄の空中構造を想った。 実態がない。でもだからこそさらさらとゆらゆらと動き続けていく。それが日本という方法なのかなと思った。 本書も、これが日本という方法だ!という名辞的なものがなく、周辺を囲んでいっている感じみたいなのがもどかしかったが、まさに編集的に、日本という方法を試されたのかもしれない。 その他の感想 松岡正剛氏は、なんか変に否定しないからいい。 俺の意見はこうだ。だからあいつはおかしいという論法ではなく、すべての意見を流れの中で捉えている感じがする。それがまさに情報編集の技術なのだろうか。
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たしかに日本は一途で多様な国だ。でなければ太古の日本文化と現代社会との「ギャップ」「うつろい」を説明することはできない。しかし、失敗の国として日本を考えるならば、一途で多様だけでなく、歴史の転換点となった出来事に失敗の本質があったことも忘れてはならない。その最たるものが急ごしらえ...
たしかに日本は一途で多様な国だ。でなければ太古の日本文化と現代社会との「ギャップ」「うつろい」を説明することはできない。しかし、失敗の国として日本を考えるならば、一途で多様だけでなく、歴史の転換点となった出来事に失敗の本質があったことも忘れてはならない。その最たるものが急ごしらえの王政復古。大日本帝国憲法で三権分立を確立したまではよかったが、軍の統帥権は別にして且つ両方とも天皇直下に置いてしまった。そして誰もが知る軍の暴走、軍国主義化、戦争。まるで自ら崩壊を求めたかのごとく。まさに九鬼周造の言葉=失って知る異質性。日本という方法はいわば、編集はしたけど校正をせずに出版したカオス本みたいなものか?
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副題は「おもかげ•うつろいの文化」 日本を「方法の国」と定義する。 すると、日本文化の特質が、クリアに浮かび上がってくる。 「方法の国」というプリズムはきわめて有効だ。 日本の文化は矛盾を矛盾のまま抱え込み、融通無碍に活用してみせる。 古来神と仏の共存•混交。 天皇と将軍の二大...
副題は「おもかげ•うつろいの文化」 日本を「方法の国」と定義する。 すると、日本文化の特質が、クリアに浮かび上がってくる。 「方法の国」というプリズムはきわめて有効だ。 日本の文化は矛盾を矛盾のまま抱え込み、融通無碍に活用してみせる。 古来神と仏の共存•混交。 天皇と将軍の二大政権のもたれ合い。 無常(侘び寂び)と伊達(バサラ)の併存。 漢字と仮名による日本語表記。 外来文化の日本化も「方法」の成果だ。 政治、文学、芸能、思想を「方法」と言う観点で見て行くと、浮かび上がってくるのが、「おもかげ」と「うつろい」と言う特質だ。 捉えどころのない、誰もがぼんやりと考えていた日本文化の特徴を「おもかげ」と「うつろい」と言うキーワードで捉えたのは見事。 ともに、西洋文化を捉えるキーワードにはなり得ない。 日本文化の豊穣さを切り刻まずに、損なわずに、総体として把握するためには、輪郭線の曖昧模糊とした、しかし、中心はしっかりとした「おもかげ」と「うつろい」と言うタームが必要だったのだ。
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著者の提唱する「編集工学」の観点から、日本の精神史・文化史を見なおす試みです。 日本の歴史には、強いナショナル・アイデンティティを確立するためのよりどころとなるような特定の「主題」などは存在せず、また数人の思想家や芸術家によって日本を代表するイデオロギーが確立されたこともないと...
著者の提唱する「編集工学」の観点から、日本の精神史・文化史を見なおす試みです。 日本の歴史には、強いナショナル・アイデンティティを確立するためのよりどころとなるような特定の「主題」などは存在せず、また数人の思想家や芸術家によって日本を代表するイデオロギーが確立されたこともないと著者はいいます。そうしたいささかとらえどころのない日本の精神史を論じるにあたって、本書では「日本」を「方法」として見なおすという立場がとられています。 日本は、中国や西洋の文化を取り入れるさいに、日本に固有の文化と外来の文化とを対質させるのではなく、両者を共存させる方法を採ってきました。こうした指摘は丸山真男や加藤周一がそれぞれの観点からおこなっていますが、「外来コードを輸入して、内生モードを作る」という「編集方法」に著者は注目します。本書では、こうした編集方法として、「カサネ」「キソイ」「ソロエ」「アワセ」などがとりあげられ、考察されています。 さらに著者は、「おもかげ」と「うつろい」ということばを重視しています。特定の「主題」を中心に置くことなく、多様なテーマを多様なしかたで移行し、反映し、編集する「方法」によって特徴づけられる日本精神史の性格を、これらのことばが示していると著者は考えています。 著者の用いる「編集」という概念がきわめて包括的な意味をもっているため、正直なところ著者が日本精神史をどのように規定しているのかわかりにくいようにも感じられます。しかし、著者がそもそも日本の精神史を一定の「主題」によって規定すること自体を拒んでいることをわすれてはならないでしょう。本書がめざすのは、むしろさまざまな観点から日本精神史を見なおす「切り口」を提示することで、あらたな「編集」へと読者を挑発することだといえるように思います。
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日本をどのように見るか 天皇と万葉仮名と語り部 和漢が並んでいる 神仏習合の不思議 ウツとウツツの世界 主と客と数寄の文化 徳川社会と日本モデル 朱子学・陽明学・日本儒学 古学と国学の挑戦 二つのJに挟まれて 矛盾と葛藤を編集する 日本の失敗 失われた面影を求めて 著者:松岡正...
日本をどのように見るか 天皇と万葉仮名と語り部 和漢が並んでいる 神仏習合の不思議 ウツとウツツの世界 主と客と数寄の文化 徳川社会と日本モデル 朱子学・陽明学・日本儒学 古学と国学の挑戦 二つのJに挟まれて 矛盾と葛藤を編集する 日本の失敗 失われた面影を求めて 著者:松岡正剛(1944-、京都市、編集者)
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今年最初の本は、松岡正剛「日本という方法」 万葉、菅原道真、紀貫之、村田珠光、本居宣長、このあたりが相変わらず気になってる
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【要約】 ・ 【ノート】 ・「空気を読むな!」で挙げられてたんだな。blog not found でまた出会った。
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大人向けの「日本思想史実況中継」といった趣の本。教科書的な事柄を、著者の感覚で自由にアレンジして語ってみせた、というところだろう。全体としてのまとまりとか、議論の妥当性とかにあまりこだわらなければ、ネタとしておもしろいところはいろいろある。たとえば、日本の陽明学の動向、荻生徂徠や...
大人向けの「日本思想史実況中継」といった趣の本。教科書的な事柄を、著者の感覚で自由にアレンジして語ってみせた、というところだろう。全体としてのまとまりとか、議論の妥当性とかにあまりこだわらなければ、ネタとしておもしろいところはいろいろある。たとえば、日本の陽明学の動向、荻生徂徠や本居宣長の方法、国学の展開、それと西田幾多郎や北一輝のあたり。
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「千夜千冊」で有名な著者の手による渾身の日本論。正直、歴史や文学に疎い僕にはちょっと難しかったのだけど、日本という国を表現するにあたって「方法」という言葉を使う点は納得感が大きかった。よく日本は昔から外来の知識や文化を上手く「取り入れて」きたといわれるけれど、それだけでは説明し切...
「千夜千冊」で有名な著者の手による渾身の日本論。正直、歴史や文学に疎い僕にはちょっと難しかったのだけど、日本という国を表現するにあたって「方法」という言葉を使う点は納得感が大きかった。よく日本は昔から外来の知識や文化を上手く「取り入れて」きたといわれるけれど、それだけでは説明し切れない日本の特質のようなものが見事に可視化されている。こんなアプローチの仕方があったのかと、目から鱗が落ちること請け合いの一冊。
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初松岡正剛。博覧強記,縦横無碍。学問的な厳密さには欠けるかもしれないけど,こういう人も必要ですよね。特に近代史の解釈は興味深く読めました。
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