シロツメクサ、アカツメクサ の商品レビュー
ホラー?!
敢えて分類するならば、幻想ホラー短編集だろうか。妖しい。そして、美しい。彼女が紡ぐ美しさには毒と滅びが混ざっていて、ひとたび口にした者は、酔いしれて戻れなくなる……そんな、媚薬のごとき9つのストーリー。
abtm
自分と自分が交わり、愛する人でさえ自分の中に取り込み融合して自分になる。森奈津子が描く物語の特徴は究極の自己愛なのだと思います。 半端な自己愛は他人の目に映る自分を愛している。でも究極の自己愛は自分の妄想の中で充足し生きている孤高の存在なのです。 この短編集の何編かの物語にもその...
自分と自分が交わり、愛する人でさえ自分の中に取り込み融合して自分になる。森奈津子が描く物語の特徴は究極の自己愛なのだと思います。 半端な自己愛は他人の目に映る自分を愛している。でも究極の自己愛は自分の妄想の中で充足し生きている孤高の存在なのです。 この短編集の何編かの物語にもその特徴が感じられます。だけど毒は若干薄め。読みやすいと思います。
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表紙が大好きな山本タカト氏。9編の短編集。エロいものからギャグ、ちょっとジーンとしちゃうものまで色々です。どれも面白かったな。奈津子さん、素敵♪
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3人姉妹の話かとおもったら、短編集。 話にホラーが入ってるところが好き。 ときどき、ひとつの話を読んでて話がごちゃごちゃしちゃうけど、 それはそれで雰囲気にあってて良いと思う
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なんだかエロティックな森奈津子の短編集。 現実かなにかわからないような曖昧さは、倉橋由美子の短編集っぽい感じがした。 そう、エロティックなんだが、妙に植物的な感じ。 多分、この相対的な要素が森奈津子のわけのわからない魅力なんだろう。 ちょっと似た感じの作品を(とい...
なんだかエロティックな森奈津子の短編集。 現実かなにかわからないような曖昧さは、倉橋由美子の短編集っぽい感じがした。 そう、エロティックなんだが、妙に植物的な感じ。 多分、この相対的な要素が森奈津子のわけのわからない魅力なんだろう。 ちょっと似た感じの作品を(というか、この中の作品はわりとよくあるパターンです)岩井志麻子も書いていたが、それと比較すると、すごく透明感がある。 うむ、やっぱり肉を描いてるけど、植物的ってことでまとめましょう。
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幻想・ホラーテイスト短編集。「美少女復活」などはちょっとギャグテイストだけれど、それでも全体としてはやはりホラーというべきかな。 好きな作品は表題作の「シロツメクサ、アカツメクサ」。一見何気ない淡々とした物語に思えるのだけれど、途中から「あれ?」と違和感を覚え、ラストに辿り着くと...
幻想・ホラーテイスト短編集。「美少女復活」などはちょっとギャグテイストだけれど、それでも全体としてはやはりホラーというべきかな。 好きな作品は表題作の「シロツメクサ、アカツメクサ」。一見何気ない淡々とした物語に思えるのだけれど、途中から「あれ?」と違和感を覚え、ラストに辿り着くと読み返したくなる。そして読み返してみてもどこから「歪み」が発生しているのかがいまいちわからず、じわりと怖くなってしまう一作。
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森奈津子さんを知ったのは『ゆの字』さんのおかげだ。森ワールドの、ほんの入り口に来たような気がする。あぶない、あぶない、深みにハマリそうだ…
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不条理なエロティシズム。 ちょっと怖い。 ちょっと不思議。 ちょっと納得。 で、全般的に艶かしい。 そんな感じでサクサク読める一冊。
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森奈津子のエロスをテーマにした短編集。自分と他者の境界 が曖昧になり交じり合い「自分は誰であったか?」という自己を認識することの曖昧さの恐怖をSF的な要素を取り入れながら同時に描いている作品が多いと思った。
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